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2章
失いたくないもの3
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キラキラと輝く瞳でジェリドに言うミズキは『断られるかもしれない』とは1ミリも思っていない。
ジェリドとダリルの前でだけ見せる信用しきっている顔に、ジェリドは苦笑するしかなかった。
「断る」
ジェリドが断るとミズキの表情は一気に曇った。
まるでこの世の終わりの様なミズキの表情。
さっきまでキラキラと輝く瞳でジェリドを見ていたはずなのに、一転して絶望の顔になる。
表情がコロコロ変わるミズキが可笑しくて堪らない。
「ふっふふ・・・あははは・・・」
声を出して笑うジェリドにミズキはからかわれた事に気が付いた。
目元に涙こそ無かったが、可笑しそうに笑うジェリドにミズキの顔は恥ずかしくなり真っ赤になっていた。
「そっ、そんなに笑わなくてもいいじゃ無いジェリドさんのバカ!それにどうして断るんですか?」
「あははは・・・あぁ、すまん、すまん、ついな?可笑しくて、笑った。」
『ジェリドさんひどい!』
心の中でミズキは叫んだ。
ミズキの頬は膨れ目は座った。
ジェリドはミズキのわかりやすい表情でミズキの考えを読んだ。
「ひどいって!正直お前のした事よりはひどくは無いぞ」
ジェリドの言葉に5年前の出来事がミズキの脳裏に蘇りジェリドから一瞬、視線を外した。
一瞬目を離した隙に、さっきまで笑っていたはずのジェリドは真剣な目でミズキを見つめていた。
そして、目が合うとニヤリと笑う。
その表情にミズキの鼓動はドクンと大きくなった。
さっきまでの羞恥心とは別の恥ずかしさがミズキの表情を更に赤くした。
「お前は、俺とダリルを騙した。そうだろう?」
「・・・・」
「それに、まだ報酬は貰ってないぞ!わかっているのか?」
子供に言い聞かせる様に言うジェリドは学校の先生の様だ。
『ジェリドさんは先生か?』
ジンもミズキよりジェリドに懐いている。
この3日間で警戒心の強いジンの心を開いたジェリドの手腕にミズキは只々驚く事ばかりだった。
「・・・・」
「返事は?」
ジェリドに声を掛けられるまでミズキは『ジェリドの事を考えてました。』何て言えない。しかも見惚れていた事に気が付いて、恥ずかしくなる。
「・・・はい・・・ごめんなさい」
ミズキの答えに腑に落ちなかったのかジェリドの眉間にシワが一瞬深くなった。
「まぁいい、報酬を払わずに次の依頼は受ける事は出来ない、これは最低限のルールだ。わかるか?」
「・・・はい」
「・・・本当にわかっているのか?」
「・・・ジェリドさんに言われなくてもわかっています。」
「そうか?それなら良いが、今日はもう遅い、早く寝ろ」
「明日報酬を払います。時間を作って貰えますか?」
「明日か?明日は用事があって少し遅くなるから、明後日が都合がいい、明後日で良いか?」
「わかりました。明後日ですね」
「すまんなミズキ」
「いいえ、おやすみなさいジェリドさん」
「ああおやすみミズキ」
ミズキが部屋のドアを開けようとドアノブに手をかけた時背後からジェリドの声がした。
「まだ諦めていないんだな」
「え?何?ジェリドさん?」
ジェリドの声が小さくて聞こえなかった。
「いやなんでもない、子供はもう寝時間だ。おやすみミズキ」
「子供じゃ無いですよジェリドさん。でも眠いから寝ますね、おやすみなさい」
パタンとミズキの入ったドアが閉まった。
ジェリドは暫くドアを見つめていた。
そしてテーブルにあった空のグラスに琥珀色の液体を注いで一気に飲み干した。
「どうして、お前は俺の手の届かない異世界に戻りたがる・・・どうやったら、諦めてくれる・・・教えてくれ」
ジェリドとダリルの前でだけ見せる信用しきっている顔に、ジェリドは苦笑するしかなかった。
「断る」
ジェリドが断るとミズキの表情は一気に曇った。
まるでこの世の終わりの様なミズキの表情。
さっきまでキラキラと輝く瞳でジェリドを見ていたはずなのに、一転して絶望の顔になる。
表情がコロコロ変わるミズキが可笑しくて堪らない。
「ふっふふ・・・あははは・・・」
声を出して笑うジェリドにミズキはからかわれた事に気が付いた。
目元に涙こそ無かったが、可笑しそうに笑うジェリドにミズキの顔は恥ずかしくなり真っ赤になっていた。
「そっ、そんなに笑わなくてもいいじゃ無いジェリドさんのバカ!それにどうして断るんですか?」
「あははは・・・あぁ、すまん、すまん、ついな?可笑しくて、笑った。」
『ジェリドさんひどい!』
心の中でミズキは叫んだ。
ミズキの頬は膨れ目は座った。
ジェリドはミズキのわかりやすい表情でミズキの考えを読んだ。
「ひどいって!正直お前のした事よりはひどくは無いぞ」
ジェリドの言葉に5年前の出来事がミズキの脳裏に蘇りジェリドから一瞬、視線を外した。
一瞬目を離した隙に、さっきまで笑っていたはずのジェリドは真剣な目でミズキを見つめていた。
そして、目が合うとニヤリと笑う。
その表情にミズキの鼓動はドクンと大きくなった。
さっきまでの羞恥心とは別の恥ずかしさがミズキの表情を更に赤くした。
「お前は、俺とダリルを騙した。そうだろう?」
「・・・・」
「それに、まだ報酬は貰ってないぞ!わかっているのか?」
子供に言い聞かせる様に言うジェリドは学校の先生の様だ。
『ジェリドさんは先生か?』
ジンもミズキよりジェリドに懐いている。
この3日間で警戒心の強いジンの心を開いたジェリドの手腕にミズキは只々驚く事ばかりだった。
「・・・・」
「返事は?」
ジェリドに声を掛けられるまでミズキは『ジェリドの事を考えてました。』何て言えない。しかも見惚れていた事に気が付いて、恥ずかしくなる。
「・・・はい・・・ごめんなさい」
ミズキの答えに腑に落ちなかったのかジェリドの眉間にシワが一瞬深くなった。
「まぁいい、報酬を払わずに次の依頼は受ける事は出来ない、これは最低限のルールだ。わかるか?」
「・・・はい」
「・・・本当にわかっているのか?」
「・・・ジェリドさんに言われなくてもわかっています。」
「そうか?それなら良いが、今日はもう遅い、早く寝ろ」
「明日報酬を払います。時間を作って貰えますか?」
「明日か?明日は用事があって少し遅くなるから、明後日が都合がいい、明後日で良いか?」
「わかりました。明後日ですね」
「すまんなミズキ」
「いいえ、おやすみなさいジェリドさん」
「ああおやすみミズキ」
ミズキが部屋のドアを開けようとドアノブに手をかけた時背後からジェリドの声がした。
「まだ諦めていないんだな」
「え?何?ジェリドさん?」
ジェリドの声が小さくて聞こえなかった。
「いやなんでもない、子供はもう寝時間だ。おやすみミズキ」
「子供じゃ無いですよジェリドさん。でも眠いから寝ますね、おやすみなさい」
パタンとミズキの入ったドアが閉まった。
ジェリドは暫くドアを見つめていた。
そしてテーブルにあった空のグラスに琥珀色の液体を注いで一気に飲み干した。
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