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1章
異世界の少女
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「・・・ダリル兄さん?ねえ、ダリル兄さん!起きて、起きて!!」
ダリルを揺さぶる様に起こす。だがダリルは昨日の酒が残っているのかなかなか起きてくれなかった。
「うう"ぅ"、何だミズキ、怖い夢でも見たのか?一緒に寝てやるからこっちへこい」
やっと目が覚めたのかとホッとしたが直ぐに寝ぼけていることに気がついた。
気がついたがミヅキはダリルにベッドの中に引きこまれた。
「何?寝言!言ってるんですか?もう夕方ですよ、おーきーてー!!」
ミヅキは慣れたもので、布団の中で怒鳴り出す。
「夕方?何の冗談だミズキ?それより、水!水を持ってきてくれ」
「冗談なんかじゃないの!お水を持ってくれば良いのね、それから、お客さんが来てるの、早く着替えてね」
ミズキは、パタパタと、水を取りにキッチンへ行き、直ぐに、水を持って来た。
勢いよく、ダリルの部屋の扉を開くと、着替えている最中のダリルが・・・パンツを脱いでいる途中で、ミズキと目が合った。
ダリルは「ミズキのエッチ?」などと言ってほんのリ頬を染めていた。
ミズキは、開いた扉を、渾身の力を込めて勢いよく!閉めた。
「ダリルさんの・・ダリルさんの・・ダリルさんのバカーーーーーーー!」
顔を真っ赤にして、大声で叫んだ!!
悲鳴を上げないだけマシだと思ってダリルさん。
ぜぇ、ぜぇと肩で息をしながら、扉を睨んでいた。
「へぇ~君は、ダリルをそんな風に呼ぶんだ?意外だね~兄妹なのにね?」
ミズキは、驚いて振り向くと、いつの間にかジェリドが、そこに居た。
ジェリドが居たの忘れてた・・・なんて、タイミングが悪いんだ。
「私が兄さんをどう呼ぼうと、貴方には関係無いじゃ無いですか?それに、何で、ジェリドさんが、ここに居るんですか?お客様らしく、玄関で待てって下さい、早く!」
「俺は、あんたより、ダリルとの付き合いが長いんだ、家に入っても、気にする事でも無いだろう?」
「今は私が、ダ・・兄さんと一緒に住んでいますから遠慮して下さい」
「きゃん!きゃん!と五月蝿いね~!それに、俺は、あんたを、責めてなんて無いけどね?何をそんなに焦っているのかな?まるで、嘘が、暴露た子供の様だね?」
鼻で笑うジェリドを睨む。
ムカつく、ムカつく、ジェリドは本当に嫌な奴だ!
ミズキの目つきが、釣り上がる。
自分でもわかるくらいに!
「うるさかったら、ここから、出て行って下さい!そうしたら五月蝿くありませんよ」
プイと横を向いた。
「それなら!あんたが、出て行けば良い!目障りだしね」
「どうして、私が出て行かなくちゃいけないんですか、バカバカしい!」
「あんた、本当にダリルの妹?」
ジェリドは腕を組み、ミズキを見下ろしている。
ジェリドの青い目が一層、寒々とした色に見える。
「えっ・・・」
ミズキの顔が、みるみる、青くなっていった。
ミズキの様子を見て、ジェリドは意地の悪い笑みを浮かべた。
蛇に睨まれたカエルの様に身動きが取れ無い。
「それにしても本当に、ダリルと似て無いね~、どうやってダリルを騙したのかなぁ~今度、参考にするからさぁ教えてくれよ偽物ちゃん」
『騙すって、何?私が?ダリルさんを騙しているとでも言うの?・・・酷い・・・これ以上口を開か無いで・・・!何も知ら無いくせに!私だって、早く日本に・・・自分の家に・・・家族の元に帰りたいわよ』
鉛が喉に詰まった様に、何も言えない。
悔しくて!目尻が熱くなる、悔しい、ジェリドの前でなんか絶対に泣きたくない!
ジェリドは一歩ミズキに近づくと、ミズキは、一歩退く!
ジェリドの笑顔が怖い、目が笑っていない。
「ジェリド!ミズキを虐めるのも大概にしてくれよ」
ダリルは、ジェリドの後ろから、ミズキの前まで来た。
ダリルが来てくれて、ホッとした。
ホッとした途端に、涙が溢れそうになって、黙ってミズキは部屋を出て行く。
ーーー今、声を出したら涙が出る。
ジェリドの前では絶対に涙を流したく無い。
「ちっ!俺が・・・悪者かよ・・・」
ミズキは、ジェリドの言葉にキッ!とジェリドを睨んで部屋を出て行った。
振り返るのと同時に、ミズキの目から、涙が一粒溢れたのを見てジェリドは、胸の奥が痛んだ。
何なんだ 、この締め付けられる痛みは・・・!
面白く無い。
全て、ミズキのせいだ!腹が立つ。
早く、ダリルの前から消えてくれ。
ダリルを揺さぶる様に起こす。だがダリルは昨日の酒が残っているのかなかなか起きてくれなかった。
「うう"ぅ"、何だミズキ、怖い夢でも見たのか?一緒に寝てやるからこっちへこい」
やっと目が覚めたのかとホッとしたが直ぐに寝ぼけていることに気がついた。
気がついたがミヅキはダリルにベッドの中に引きこまれた。
「何?寝言!言ってるんですか?もう夕方ですよ、おーきーてー!!」
ミヅキは慣れたもので、布団の中で怒鳴り出す。
「夕方?何の冗談だミズキ?それより、水!水を持ってきてくれ」
「冗談なんかじゃないの!お水を持ってくれば良いのね、それから、お客さんが来てるの、早く着替えてね」
ミズキは、パタパタと、水を取りにキッチンへ行き、直ぐに、水を持って来た。
勢いよく、ダリルの部屋の扉を開くと、着替えている最中のダリルが・・・パンツを脱いでいる途中で、ミズキと目が合った。
ダリルは「ミズキのエッチ?」などと言ってほんのリ頬を染めていた。
ミズキは、開いた扉を、渾身の力を込めて勢いよく!閉めた。
「ダリルさんの・・ダリルさんの・・ダリルさんのバカーーーーーーー!」
顔を真っ赤にして、大声で叫んだ!!
悲鳴を上げないだけマシだと思ってダリルさん。
ぜぇ、ぜぇと肩で息をしながら、扉を睨んでいた。
「へぇ~君は、ダリルをそんな風に呼ぶんだ?意外だね~兄妹なのにね?」
ミズキは、驚いて振り向くと、いつの間にかジェリドが、そこに居た。
ジェリドが居たの忘れてた・・・なんて、タイミングが悪いんだ。
「私が兄さんをどう呼ぼうと、貴方には関係無いじゃ無いですか?それに、何で、ジェリドさんが、ここに居るんですか?お客様らしく、玄関で待てって下さい、早く!」
「俺は、あんたより、ダリルとの付き合いが長いんだ、家に入っても、気にする事でも無いだろう?」
「今は私が、ダ・・兄さんと一緒に住んでいますから遠慮して下さい」
「きゃん!きゃん!と五月蝿いね~!それに、俺は、あんたを、責めてなんて無いけどね?何をそんなに焦っているのかな?まるで、嘘が、暴露た子供の様だね?」
鼻で笑うジェリドを睨む。
ムカつく、ムカつく、ジェリドは本当に嫌な奴だ!
ミズキの目つきが、釣り上がる。
自分でもわかるくらいに!
「うるさかったら、ここから、出て行って下さい!そうしたら五月蝿くありませんよ」
プイと横を向いた。
「それなら!あんたが、出て行けば良い!目障りだしね」
「どうして、私が出て行かなくちゃいけないんですか、バカバカしい!」
「あんた、本当にダリルの妹?」
ジェリドは腕を組み、ミズキを見下ろしている。
ジェリドの青い目が一層、寒々とした色に見える。
「えっ・・・」
ミズキの顔が、みるみる、青くなっていった。
ミズキの様子を見て、ジェリドは意地の悪い笑みを浮かべた。
蛇に睨まれたカエルの様に身動きが取れ無い。
「それにしても本当に、ダリルと似て無いね~、どうやってダリルを騙したのかなぁ~今度、参考にするからさぁ教えてくれよ偽物ちゃん」
『騙すって、何?私が?ダリルさんを騙しているとでも言うの?・・・酷い・・・これ以上口を開か無いで・・・!何も知ら無いくせに!私だって、早く日本に・・・自分の家に・・・家族の元に帰りたいわよ』
鉛が喉に詰まった様に、何も言えない。
悔しくて!目尻が熱くなる、悔しい、ジェリドの前でなんか絶対に泣きたくない!
ジェリドは一歩ミズキに近づくと、ミズキは、一歩退く!
ジェリドの笑顔が怖い、目が笑っていない。
「ジェリド!ミズキを虐めるのも大概にしてくれよ」
ダリルは、ジェリドの後ろから、ミズキの前まで来た。
ダリルが来てくれて、ホッとした。
ホッとした途端に、涙が溢れそうになって、黙ってミズキは部屋を出て行く。
ーーー今、声を出したら涙が出る。
ジェリドの前では絶対に涙を流したく無い。
「ちっ!俺が・・・悪者かよ・・・」
ミズキは、ジェリドの言葉にキッ!とジェリドを睨んで部屋を出て行った。
振り返るのと同時に、ミズキの目から、涙が一粒溢れたのを見てジェリドは、胸の奥が痛んだ。
何なんだ 、この締め付けられる痛みは・・・!
面白く無い。
全て、ミズキのせいだ!腹が立つ。
早く、ダリルの前から消えてくれ。
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