8 / 83
1章
嫌いで気になる女
しおりを挟む
王都を中心に、森は東西南北に有り、ダンジョンは森を守るかの様に生い茂っていた。
ダンジョンは、古代の遺跡の一部が表面に出ているだけで、ほとんどが、地下に埋まっていた。大抵は、200階層なのだが、南と北のダンジョンは、桁違いの500階層程、最下層にはまだ、誰も辿り着いていないので、現在、確認の出来ている、500階層が、最下層となっていた。
ダリル達冒険者はこの、古代の遺跡を、ダンジョンと呼んでいる!
ジェリドの背後に、宝の番人!ガーゴイル2体が襲いかかって来た。ジェリドは1体のガーゴイルを、片手剣のロンバルディで首を切り落とし。もう一体のガーゴイルに、蹴りを一撃食らわせ!体制を直して、2体目のガーゴイルの身体を真っ二つにした。
「おい、ジェリド!ボサッとしてるなよ!お前らしくも無い、何か!考え事か?」
「わかってるよ!ダリル!お前も気をつけろよ!」
ミズキの涙が、忘れられずにいた。
涙をグッと堪えるあの姿が、事ある毎に、頭に浮かんでは、消えていく。
その度に、胸の奥が軋む様な痛みが襲って来る。
ダリルとジェリドは、2人で、東の森のダンジョンで地下200階層の150階層で、宝探しをしていた。
ダリルは、宝箱を開けると!財宝の多さに、引き上げる事にした。何より、1週間ほど、家に帰っていない!ミズキを1人にしているのが、心配でならない。
「今日は、もうこの辺で、地上に戻るか?」
「あぁ、そうだな?」
ジェリドは歯切れの悪い返事をする。
「この、ペンダント貰っても良いか?」
財宝の中の、真紅の炎のオーブのペンダントを持って、ダリルが言った。
「珍しいな、お前が、ペンダントを欲しがるなんて、それは確かに、掘り出し物だな、魔力が溢れているぞ、あとで、鑑定に出した方が良くないか?」
「そうだな、魔力で怪我でもしたら大変だ」
ダリルは小さくつぶやいた。
「おい、まさかお前の妹と言い張っている奴に渡すんじゃないだろうな?」
「ジェリド!ミズキは大事な妹だ」
「いいや、お前!!騙されているんだよ!分からないのか?」
吐きすてる様にジェリドは言った。
「いい加減にしろよ!ミズキがお前に何をしたんだ!何もして無いだろう?」
ダリルは呆れた様に言う。
「確かに何もしてないが・・・気に入ら無いんだよ!あいつを、見ていると・・イライラするんだよ!」
感情を抑えることの出来ない!自分にも、腹が立つ!頭をガシガシと掻く!
「そんな事・・・どうでもいうだろう、ダリル!あいつは一体何者なんだ?お前の妹では無いよな!?妹のアイシャは、死んだんだ!」
ジェリドがダリルを問い詰めるように睨む。
「お前・・・アイシャの事を知っているのか?」
「あぁぁ、悪いが、調べさせてもらった」
ジェリドが呟くとダリルは、観念した様に、口を開いた。
「アイシャは、死んで無い・・・行方不明なだけだ。ミズキは、妹じゃ無い・・・・ミズキを見つけた日、アイシャを探しに、不幻の谷に入った、そうしたら、ミズキが雪の中で倒れていた・・・運命だと思ったよ、神様に感謝したくらいだ。神様なんか信じなかった俺が!」
「・・・おい、そこって・・・王家の所有地だろ、それに、見つけたものは、物や生物に関係なく、王家に献上しなければいけないんじゃなかったか?」
「献上したら、ミズキは、彼奴らのモルモットとして!一生飼い殺しだ。それだけならまだ、マシかもな?今の国王は、妾だけでも、何人居ると思う?」
「・・・・・・」
ジェリドの眉間のシワが深くなる。
「胸くそが悪いな・・・」
ミズキの泣き顔がまた、ジェリド心を締め付ける。
ーーーあんな、顔はもう見たく無い。
「ミズキは俺が、守る!いつまでも笑って暮らせる様に、そして・・・・・・・・・元の世界に帰してやる」
「おっおい、元の世界ってどう言う事だ!何の冗談だよ!」
ジェリドはダリルの腕を掴んだ!
「・・・ミズキなら、ダンジョンの謎が解けると思う!こないだミズキの国の文字を見せて貰った、あの文字はここに書かれている文字と酷似していた」
「本当かよ!あの女・・・いいやミズキは本当に異世界から来たのか?」
「・・・今更お前に嘘をつく言ってどうするよ」
「・・・・・・分かったよダリル、俺もミズキの面倒を見てやるよ!」
ダンジョンは、古代の遺跡の一部が表面に出ているだけで、ほとんどが、地下に埋まっていた。大抵は、200階層なのだが、南と北のダンジョンは、桁違いの500階層程、最下層にはまだ、誰も辿り着いていないので、現在、確認の出来ている、500階層が、最下層となっていた。
ダリル達冒険者はこの、古代の遺跡を、ダンジョンと呼んでいる!
ジェリドの背後に、宝の番人!ガーゴイル2体が襲いかかって来た。ジェリドは1体のガーゴイルを、片手剣のロンバルディで首を切り落とし。もう一体のガーゴイルに、蹴りを一撃食らわせ!体制を直して、2体目のガーゴイルの身体を真っ二つにした。
「おい、ジェリド!ボサッとしてるなよ!お前らしくも無い、何か!考え事か?」
「わかってるよ!ダリル!お前も気をつけろよ!」
ミズキの涙が、忘れられずにいた。
涙をグッと堪えるあの姿が、事ある毎に、頭に浮かんでは、消えていく。
その度に、胸の奥が軋む様な痛みが襲って来る。
ダリルとジェリドは、2人で、東の森のダンジョンで地下200階層の150階層で、宝探しをしていた。
ダリルは、宝箱を開けると!財宝の多さに、引き上げる事にした。何より、1週間ほど、家に帰っていない!ミズキを1人にしているのが、心配でならない。
「今日は、もうこの辺で、地上に戻るか?」
「あぁ、そうだな?」
ジェリドは歯切れの悪い返事をする。
「この、ペンダント貰っても良いか?」
財宝の中の、真紅の炎のオーブのペンダントを持って、ダリルが言った。
「珍しいな、お前が、ペンダントを欲しがるなんて、それは確かに、掘り出し物だな、魔力が溢れているぞ、あとで、鑑定に出した方が良くないか?」
「そうだな、魔力で怪我でもしたら大変だ」
ダリルは小さくつぶやいた。
「おい、まさかお前の妹と言い張っている奴に渡すんじゃないだろうな?」
「ジェリド!ミズキは大事な妹だ」
「いいや、お前!!騙されているんだよ!分からないのか?」
吐きすてる様にジェリドは言った。
「いい加減にしろよ!ミズキがお前に何をしたんだ!何もして無いだろう?」
ダリルは呆れた様に言う。
「確かに何もしてないが・・・気に入ら無いんだよ!あいつを、見ていると・・イライラするんだよ!」
感情を抑えることの出来ない!自分にも、腹が立つ!頭をガシガシと掻く!
「そんな事・・・どうでもいうだろう、ダリル!あいつは一体何者なんだ?お前の妹では無いよな!?妹のアイシャは、死んだんだ!」
ジェリドがダリルを問い詰めるように睨む。
「お前・・・アイシャの事を知っているのか?」
「あぁぁ、悪いが、調べさせてもらった」
ジェリドが呟くとダリルは、観念した様に、口を開いた。
「アイシャは、死んで無い・・・行方不明なだけだ。ミズキは、妹じゃ無い・・・・ミズキを見つけた日、アイシャを探しに、不幻の谷に入った、そうしたら、ミズキが雪の中で倒れていた・・・運命だと思ったよ、神様に感謝したくらいだ。神様なんか信じなかった俺が!」
「・・・おい、そこって・・・王家の所有地だろ、それに、見つけたものは、物や生物に関係なく、王家に献上しなければいけないんじゃなかったか?」
「献上したら、ミズキは、彼奴らのモルモットとして!一生飼い殺しだ。それだけならまだ、マシかもな?今の国王は、妾だけでも、何人居ると思う?」
「・・・・・・」
ジェリドの眉間のシワが深くなる。
「胸くそが悪いな・・・」
ミズキの泣き顔がまた、ジェリド心を締め付ける。
ーーーあんな、顔はもう見たく無い。
「ミズキは俺が、守る!いつまでも笑って暮らせる様に、そして・・・・・・・・・元の世界に帰してやる」
「おっおい、元の世界ってどう言う事だ!何の冗談だよ!」
ジェリドはダリルの腕を掴んだ!
「・・・ミズキなら、ダンジョンの謎が解けると思う!こないだミズキの国の文字を見せて貰った、あの文字はここに書かれている文字と酷似していた」
「本当かよ!あの女・・・いいやミズキは本当に異世界から来たのか?」
「・・・今更お前に嘘をつく言ってどうするよ」
「・・・・・・分かったよダリル、俺もミズキの面倒を見てやるよ!」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
二度目の初恋は、穏やかな伯爵と
柴田はつみ
恋愛
交通事故に遭い、気がつけば18歳のアランと出会う前の自分に戻っていた伯爵令嬢リーシャン。
冷酷で傲慢な伯爵アランとの不和な結婚生活を経験した彼女は、今度こそ彼とは関わらないと固く誓う。しかし運命のいたずらか、リーシャンは再びアランと出会ってしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる