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貧血編
第9話 出逢いは唐突に
しおりを挟む『君くん!まさか』
『さっきの...』
『君くん追いかけるよ!』
『はい!』
『たぶんこっちだ』
『わかるんですか?』
『さっきの子に魔力を感じたんだ』
『魔女?!』
『魔女ほどの魔力と殺気はなかったよ』
『ほう...』
『とにかく追うよ!』
2人は裏路地を抜けメインストリートの人混みの中を進んだ。
今日は街で年に1回の祭りが行われてるらしく盛大に賑わっている。
『あー!もう疲れるの嫌だよ』
『何止まってるんですか!』
『人混みが苦手なのさ』
『苦手とか言ってる場合じゃないですよ!』
『わかった。わかった。』
『逆ギレ?!もう先行きますよ』
『えーっと、瞬間移動ポポイのポイ』
ラミアがそう唱えながらフェルの手に触れるといつのまにか見慣れない路地に立っていた
『はーい見つけたー』
『す、すごい!先回りできてる...』
前には先ほどのフードの人がいた
『そんな!確実にまいたと思ったのに..』
『返してもらおうかな?』
『.....貴様まさか魔女か』
『どうかなー??で、返して』
『....嫌だ!』
『じゃあ力づくで奪えと?』
『...お願いだ!私には必要なのだ..』
『3.2.1....』
『くっ!戦うしかないか』
『私も本来なら君みたいな幼い女の子と戦いたくない』
(いや、お前も十分幼いぞ)
『貴様も変わらないじゃないか!』
(よくぞ言った。もう財布あげてもいいや)
『お前!!私のどこが幼いと言うのだ』
(うん。全部。上から下まで全部)
『上から下まで全部だ!』
(お見事。財布もうあげよう)
『お前ー!!覚悟しておけ』
(戦う理由が変わってないか?)
ラミアは青い球体を指先から放ち
相手のフードをかすった。
と同時にフードが取れ素顔が見えた
そこから現れたのは人形のように綺麗な顔で雪のように白い髪だった。
『き、貴様!フードを取ったらダメだぞ!』
顔を真っ赤にして両手で顔を隠していた。
全然隠れてないが
『か、かわいい...』
『君くん....私はこの子に攻撃できないよ』
『フードとるのは反則だって...』
体育座りしながら拗ねていた
『やばいよ君くん!可愛いすぎる。』
『き、貴様!バカにしているのか!』
ほっぺを膨らまして指をさしてきた
『いちいち仕草が可愛いな君は』
『貴様!この一撃をくらえ!』
凄まじい魔力が解き放たれた。
『すごい魔力ですね』
『君くん下がって!』
『はい!』
『くるよ!』
....
...
..
『こ...ない?』
『フードちゃんよ。どうした?』
『もうダメだ...』
『え??』
『私魔法を一つも覚えてないんですよ!!』
『ええー!!!!』
ラミアは腹を抱えながら笑っている
『ちょっ....www 魔力の無駄遣いやん』
『う、うるさい!今まではこの魔力を見るだけでみんな逃げたんだ!』
『ぷぅっ!!wwwやばいツボった』
『私はそもそも魔法を習ったことがないからしょうがないの!』
『初級魔法は1年あれば覚えられぞ??ww』
『もう許さない!!私本来は騎士でしたから!』
『嘘つけwwそんな可愛い騎士がいたら私は敵でも味方につくぞ?』
『バカにするなーーー!』
その瞬間フードちゃんは一瞬にしてラミアの所へ行き、目に見えないスピードで剣を抜いた
『つ、強い...』
『あ、あれ??』
『ほらね!私は強いの!』
『最初からそっち使えよ!!』
『フードちゃんいい動きだね~。で・も』
よく見ると剣はラミアの人差し指で軽く止められていた
『なに?!』
『防衛魔法だよ。』
『そんなに軽々しく...』
『よーし!フードちゃん可愛いから話だけでも聞こう!それ次第で財布もあげるよ。
冒険者ファイルは返してねっ』
『本当か!なら聴いてもらおう』
『あのー、、僕に権利はないんですか』
『君くん...こんな子放っておけないよ』
『じゃあラミアさんの財布あげてください』
『君を助けたのはどこのどの美人だったかなー??』
『ああー!!わかりましたよ!』
フードちゃんは2人の方を向き、重い雰囲気で口を開いた
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