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虚無の泉編

第11話 褒めて伸びるタイプ

3人は全力疾走で街から離れた森林へ迷い込んだ
『なんとか逃げ切ったみたいですね』
『いやー、火炙りにされるとこだったよ』
『お二人とももちろんここがどこだかわかってるんですよね？』
『え？知らないよ～？』
『じゃあ普通に私たち迷子じゃないですか』
『大丈夫！大丈夫！風呂は川で済まして、飯は狩って調理してテキトーに寝れば』
『本当にプラス思考ですよね....』
『君くん！そうじゃないと人生なんかやってらんないよ』
『子供が何言ってるんですか！』
『君くん？』
『はい??』

ラミアから殺気が溢れた
『私は18歳なのだが？？』
『え、、同じ歳....』
『ラミアさんもフェルくんも私の先輩...』
『サティさんは17歳とか？』
『そう。でもラミアさんが18歳...』
『2人してなんだい！そんなに私は.....私は、その、よ、幼児体型に見えるのか？！』
『んー、言われればまだ....せめて16歳ですね』
『そんな....胸か！こいつのせいか！』
『かもしれないですね！かもかもー♩』
サティはドヤ顔でラミアを見た
『サティちゃん....少し分けなさい』
『2人とも変な会話しないでください！』
『さては君くん、今の会話を録音して家で堪能する気だな？』
『しませんよ！！まぁ、少し面白いですけど』
『フェルくんどうしよう。』
サティは口を限界まで膨らまし笑いをこらえている。
『サティさん.....僕も限界です』
『ふ・た・り・と・も！』
出逢って一番の殺気を放った
『はい.....』
『調子乗りました....』
『ふざけないでね～』
ラミアは悪魔のような作り笑顔に睨みつけるような目をしてフェル、サティの頭に制裁を下した




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『痛いよ～....身長縮んだって..』
『君が悪い』
『僕は逆にタンコブで身長盛れましたよ...』
『君が悪い』
『やばい怒ってる...』
『君くん！私を褒め尽くして』
『え？？』
『そしたら2人とも許す！』
（自分大好きだな...まぁ自身持っていいルックスなのは間違いない。そこがなんか悔しい）

『えーラミアさんは美人でスタイル抜群で優しくて、けど強くてまつげ整ってます』
（やばい。最後の方を言うことなくてまつげ整ってますって....これは怒られる）
フェルはロボットのように棒読みで褒めまくった

『君くん....』
『はい！』
『ありがとうだよ～！そんなふうに思ってくれてたなんて～！』
『は、はい...』
『とりあえず寝床の確保しませんか？』
『サティちゃんナイスアイディア！』
ラミアはご機嫌が良いようだ
『とりあえず風の方向に従って進もう』
『なんでですか？』
『そうすれば洞窟とかに辿り着くとおもう』
『それで寝床も確保できますね！』
『出発進行～』



こうして茶番のせいであまり進んでない3人だが、今度こそ！本当の冒険が始まろうとしていた