少年兵士の逆異世界転生物語

そして誰も居なくなった

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決戦前夜2

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野営地に戻った3人は食事の用意を始める

勇者は誰かに呼ばれてその場を立ち去っていき残されたクロとヴァンは自分達の班へ移動した

食事といっても流石に敵地のど真ん中、緊張感は抜けるはずも無く周囲を警戒しながらクロとヴァンは硬いパンを嚙りスープを飲んでいる


「なぁ、クロ?さっきは勇者様と何話してたんだ?」


「ただの世間話さ。けど戦いの時と違って気さくで優しかったよ!」

「確かに、此処に来るまでの勇者様は凄かったよな」


ずっと気を張り続けていても次の日に支障が出るとヴァンも同じ事を考えていたのだろう、勇者の戦いを思い出しながらあれこれと感想を言い合う

「・・・そういえばさ、クロはこの戦いが終わったらサラに告白するんだろ?」

ブッッ!?

「ゲッホゲホ!!な、何を急に!?」

スープが気管支に入ったじゃないか!

「でもするんだろ?サラも故郷で待ってるはずだぞ!」

そ、そりゃあ

多分今顔から火が出るほど真っ赤になってると思う

ヴァンには見せられないと思い明後日の方向を向く

「この戦いが終わったらサラに告白するよ・・一応?」

「締まらねーな!決意する事は大事だぞ!キチンと声に出してハッキリしろ!」

「分かった、分かったから!
俺、この戦いが終わったらサラに告白する!」


「あちゃー!なんつうフラグを立ててくれるんだか・・」


「「!!?」」


肩をビクッと震わせ同時に振り返ると、両手にお椀を持ち、どうやって喋ったのか口には木の匙を加えながら勇者が立っていた


「「ゆ、勇者様ぁ!?」」

「いやぁ、青春だなぁと立ち聞きしていたのは悪かったんだけど、ついね。フラグを立てられてツッ込まずにはいられなかった」

ヨイショと器用に丸太を蹴り、焚き火を挟んで2人の前に腰掛けた


「2人には隊とは個別にお願いしておく事があってね!

明日、魔王城の中に入ったら戦いは更に激化してくから、僕の部隊なら1番隊の支援部隊だよね!

俺からのお願いは1つ、2人共必ず一緒にいる事!部隊長からの指示も2人掛りで行動する事、これだけ覚えといて。」


ヴァンと必ず一緒?何やら意味深な発言、もしかして

「もしかして勇者様が持っていると言われている固有スキル【未来視】ですか?」

「・・まあ、今はそんなものだと思ってもらえればいいかな。取り敢えずそれを伝えたかっただけだから!じゃあ明日はよろしね!」

複雑な表情をした勇者は誤魔化す様にスープを飲み干し2人に言いたい事を伝えて戻っていった

「うーん、一体何だったんだろう?」

「まあ、勇者様の【未来視】は確実に当たるからさ、言う事を聞いておけば間違い無いんじゃないかな?俺達が考えても仕方ないだろ

さて、そろそろ寝ようぜ!明日は決戦だぞ!武器をちゃんと磨いておけよクロ!頼りにしてるぜ」

「ああ、分かってるさ!」

そうだ!いよいよ明日で終わる。生き残るんだ!そしてサラにこの気持ちを伝えに行くんだ!
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