少年兵士の逆異世界転生物語

そして誰も居なくなった

文字の大きさ
4 / 28

決戦!魔王城2

しおりを挟む
「勇者ぁーー!貴様の命このラソファが頂く!!食らいやがれ!【砕岩蹴】!!」

3mを超すゴリラの様な魔物から繰り出された蹴りが轟音と共に勇者に振り下ろされ爆砕した

それを見ている事しか出来なかった兵士達は勇者がやられてしまったと思い絶望感が漂う

直後、左側にあった柱が何かの衝撃で爆発し、そこから黒い塊が物凄い速度でラソファに直撃する

ギリギリのところでラソファの籠手に阻まれ、黒い塊は離れていた部隊の所まで下がってくる

大きく息を吐き体勢を整える黒い塊の正体が勇者である事に気付いた兵士達は歓声を上げる

「忌々しい!やはり通達にあったように先が見えているらしいな!初めて見せた技なんだがな。だが細かくは見えていない、これも情報通りだ」


ラシファの口角が上がり牙が剥き出しになる。両手の凶々しい籠手を打ち鳴らしながら次の攻撃に備えた


「部隊はもう少し後退!ここまで衝撃が届くと思う。それと誰かポーションは持っているかい?」

いつの間にか攻撃をくらったのだろう、脇腹を押さえながら勇者は指示を出した。

「勇者様!ポーションです!」

「クロか、助かった!この魔族の将との戦いで負傷者が結構出る。後方に待機いている回復魔導師に詠唱の準備をさせてくれ!」

「わ、分かりました!ヴァン下がろう!」

クロとヴァンは後方に下がって行くのを見届け勇者は大きく深呼吸を1つ

「【身体強化  派系   破軍】」

勇者の周りに歪みが見える程の紫のオーラが発生する

「・・さぁ、行ってみようか」


ゆらりと身体を前に倒した瞬間、足下の石畳みにヒビが入り小規模な破裂が起きる

勇者がラソファ目掛けて飛び出したのだ

「ちぃ!舐めるなぁ!【金剛体】【山茶花】」

待ち受けていたラソファの身体が黄金色に輝き、両手の拳に纏う赤いオーラが5つの層となって真っ直ぐに拳を振り抜く!

勇者の拳とぶつかった衝撃でクレーターが出来上がり、後方に下がっていたはずの部隊にまで衝撃波が届いた

その衝撃波に耐え切れなかった兵士達が後方に吹き飛ばされ、何とか踏みとどまった兵士達は踏み込めぬ領域に悔しさを滲ませながら勇者の戦いを見守る


勇者とラソファの2人はどちらも引くことはなく、クレーターの中心で打ち合いを始めた。

ラソファは籠手で受け止めつつ蹴りと拳を手数に物を言わせて撃ち込み、勇者は受け流しからのカウンターを狙って打撃を繰り出している。

そして先に重い一撃を受けたのは勇者だった。
吹き飛ばされながらも何とか踏み止まるが、紫のオーラが切れた瞬間を見計らったラソファが脚に力を溜めた

「これで終いだっ!【斬空脚】」

ラソファの回し蹴りから斬撃が放たれ勇者に迫る

勇者は居合の構えをとる。腕に着けていた螺旋状のリングが光り輝き、光が収まると手には鞘から柄までが真っ白な日本刀を握り締めていた


「まだだ!《桜花紫電   雷鳴(カンナリ)  》 」
 
抜刀して矢を射る時ように構える。前傾姿勢から踏み込みと同時に刀を斬撃の中心に向かって牙突する

落雷の様な音が鳴り響きラソファの斬撃が相殺された

「【身体強化  派系  瞬】」

身体強化を速度のみに強化、限界まで上げた動きに反応し切れなかったラソファの右腕は付け根から吹き飛んだ

「があっ!何という速度だ!全く反応出来ないとはな。ならばこれならばどうだ!速さだけではどうにも出来ないぞ!!
【火天爆砕】」

ラソファは真下に向かって拳を打ち下ろす
するとラソファを中心に炎の壁が広がっていく

炎の壁は敵・味方問わず巻き込みながら広がり半径20m付近で爆発した

爆発の届かない場所にいたクロとヴァンはラソファの起こした光景に絶句し、その場で立ち尽くしていた

そして爆発の煙が晴れてきて中心にいたラソファが見えてくると2人共目を見開く

ラソファの胸に深々と勇者の刀が突き刺されておりラソファが片膝をついていた
のだ


「がはっ!な、ぜ、何故だ、、、」

「この技は確かに凶悪だ!だが、発動するタイミングが分かればお前の真上は死角だろう?」

「化け物・・・め・・あの・・一瞬・で・・それでも・・無傷ではいくまい・・」

「叶えたい目的の為なら、化け物だってなってやるさ」

ラソファは崩れ落ち刀を鞘に納めた勇者は魔導師に回復を指示した後、その場に崩れ落ちた

「ヴァン、ヴァン!上級ポーションを早く!勇者様の所へ行くぞ」

「あ、あぁ分かった」

2人は直ぐに勇者の所へ駆け寄っていった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! 仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。 カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

異世界での異生活

なにがし
ファンタジー
役職定年を迎えた男が事故に巻き込まれケガをする。病院に運ばれ治療をしていたはずなのに、なぜか異世界に。しかも、女性の衣服を身に着け、宿屋の一室に。最低な異世界転移を迎えた男が、異世界で生きるために頑張る物語です。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

処理中です...