インドリーム

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第四話 皆

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 彼女が言っていた皆は、一斉に僕の方を見た。皆、様々な制服を着ていた。僕と同じブレザーの人もいれば、学ランの人もいる。女子では、さっきの彼女が僕の学校とよく似たブレザーで、その他はセーラー服やブラウスにセーターなど、様々だ。
 しかし、そんな皆の服装に見とれている場合ではない。誰も口を開こうとしないのだ。そんな状況を打開したのはさっきの彼女だった。
「ねえ、皆、自己紹介、しよ。」
 ?さっき、皆で自己紹介するから、って言ったのはどこの誰ですか?
 一瞬疑問が頭をよぎったが、それは先ほどの僕の質問をかわすための誤魔化しか、と一人で納得した。
「それより先に、ここはどこなのか、分かってからの方がいいんじゃないのか?」
 口を開いたのは格闘技をやってそうながっちりした体つきの大柄な男子だった。
「でも、ここがどこなのか考えたところで、何もわからないかもしれないし、第一、皆で意見を出し合う時も、名前を憶えていた方がいいんじゃない?」
 彼女が冷静に返す。男子はふぅん、というように頷いた。男子が頷いてすぐ、彼女がまた口を開く。
「自己紹介の前に、一つ提案があるんだけど、いいかな。」
 誰も答えそうもないので、僕が頷く。それを確認したのか、彼女もこちらに向かって少し頷いて見せた。
「ここがどこなのか分からないし、皆の中に悪者がいるかもしれないことを考慮してなんだけど。
 ここでは皆、仮名で呼び合わない?」
 僕は今回は皆の反応をうかがうことにした。そんな時口を開いたのは、ショートカットで眼鏡をかけた、真面目そうな少女だった。
「いいと思う。大体、ここにいる誰もが初対面な訳でしょ?皆白か黒か分からない。私は賛成。」
 少女は賛成の意思を示した。その他の人たちも、少女の意思に賛成のようだ。
 でも、僕は違和感を覚えた。『ここにいる誰もが初対面』。少女はそう言ったが、僕は納得ができなかった。
 だって――

 僕と少女は絶対にどこかで会っている。
 どこにも根拠はないが、僕はそう確信していた。
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