僕と間の人達

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「ねぇ普これはなんだと思う?」

仲間が敵を片付けた後、証拠となる物を運び出すのを手伝う普に声をかけたのは菊桜とよく仕事をする研究所の女性。ニヤニヤしているのでたぶん楽しいのだろう。
「この部屋のは危ないって聞いてる」

「そう。こっちのもあっちのもみんな摂取しすぎれば死んじゃう。ここで行われていたこと研究者として興味があるわ」

目がキラキラしている。
詳しい事はこれから尋問してわかることなので今わかっているのはここでいろんな植物を人に摂取させたら死ぬのか、この薬は効くのかといったことを何の許可もなく調べていたらしい。
この世界にはまだまだよくわかっていないものは多い。調べるのに時間もお金もかかる。人生も。
「あら?きのこも調べていたのね。この資料目を通したいわ」

「先にまとめてほしい」

「ここにいた研究者は本物ね。犠牲になった人がいる以上データを無駄にしたくないからとりあえず簡単にまとめて箱に入れるから運んでもらっていいかしら」

「了解。ほかにできることは?」

「別の部屋に行ってる研究者に終わったらこの部屋に来てほしいわね。量が多すぎるから」

「連絡しとくよ」

他の仲間に連絡を入れ応援を頼む。
他の部屋にも何かしらあるだろうからすぐには来れないだろうなと思いながらなんとなく手にした資料を見る。
専門的な言葉が多くてわからないけど多分これもきのこだ。こっちのは知らない植物。わかるのはどちらも連れ去ってきた人に食べさせたりしたこと。専門外の人間でもわかる。よくまとめてあると。遊びたかったわけではない研究をしたかったのだというのはよくわかる。
調べていたものの中には他国の名前が書かれているものもある。
その国に行って調べていたものなのか?
協力者がいたのか?

食べ物だろうと植物だろうと国から持ち出せないものがある。そんなものがここにあるのだとしたら
「もう他国も動いてるだろうけどこの事件は時間がかかる」

「協力者まで潰すの大変そうよね。知識がある。先に自殺されたら細かいことはなんにも分からなくなる。ま、私はその係りじゃないし、目の前にある宝の山を読み漁って菊桜に貢献すればいいの」

協力さえしていれば研究ができる。









「普ちゃんおかえり」

普を含めた何名かは交代して菊桜に戻ってきた。声をかけたのは伊藤。

「何か聞きたいことはあるかな?」

聞いてもいいことなのか?
ここは知りたいと思った事を全く教えてくれない場所ではないし、普は菊桜の一員として知る権利はある。

「あの人が協力する理由が知りたい。夢中になっていて答えてくれなかったから」

「資料見に行こうか」






「このあたりの物が    という者についてと事件をまとめたものと関連する資料になります」

資料室の人は丁寧に場所を教えてくれた。
伊藤は資料を取り出すと空いている席に移動し、普に見せながら話し始めた。



当時1人の学生が誘拐された。
小さい頃から研究ばかり。賞を取るレベルだったから一部の人間は将来を期待していたが心配もしていた。生活や人間関係はサポートがないと壊滅的だったからだ。(興味がないことだから。)
誘拐された時、犯人は研究に関して発言し連れ去ったことは彼女から聞いているけれど連れ去られた自覚があまりないようだとのこと。
研究については閲覧制限がある。
一つ言えることは生かすも殺すも彼女なら可能である。

彼女の研究によって一般人から業界の人間まで後遺症が残るか、亡くなっている。

警察は菊桜に彼女のすべてを任せる。

命と研究を引き換えに菊桜は彼女と契約を結ぶ。



「情報が少ない」

「元は警察の仕事だったからね。しっかりまとめてもいなかったからここに彼女が来てから聞いたことを照らし合わせて軽くまとめてあるだけなんだ」

「事件さえなければ世界的な研究者になれた?」

「実はなってる。監視付きで研究所にって彼女を救ったのは将来を期待した人達。簡単にはできないことをしてしまえば殺せなくなるからね。国内外の事件で使われた薬品や毒を特定した。事件解決へ導いた」

「研究さえできれば何でも差し出してしまいそう」

「問題を起こせば殺されるのを分かっていて選んだんだ。彼女にとって研究は命以上に大事なんだろうね」

彼女もわかっていてその先に進んだのか。どこか自分に似た何かを感じた。







「来てくれたのね普。あなたと作業するのが一番効率が良かったの。邪魔もしないし、研究について質問してくれる。苦痛ってない時はないのね」

あの子を手伝いにと現場で彼女は駄々をこねたと聞いた。危ないものをぶちまけると脅して…。
危ないことをしたあとなのでこちらから条件として伊藤をそばに置き監視も増えた。

監視の人に
「気に入られると大変です。言いたいことははっきり伝えてあげてください」

「たま~に駄々こねるけどいい子だから」

「君といると楽しそうだ」

だと言われた。彼女と相性が悪いと監視もできないらしい。監視するときの彼らの目は笑っていないからいざとなれば躊躇なくやるのだろう。

「少し片付いている。読むの我慢したんですね」

気づいてもらえたことが嬉しかったのか「この箱のは~」と説明が始まる。必要なことは箱に書き込んだ。説明は無駄ではない。

「この資料だけはここで読みたいの」

箱に入れていない資料を指さしている。

「理由は?」

「今回の事件で重要になるものよ」

「まだ片付けが終わってない。読みながら指示が出せるならいいよ」

集中して読みたいならこの辺りまでの片付けをしようと提案すれば納得し動いてくれた。




ある程度片付けが終わってきた頃、いきなり目隠しされた。

「ここまででいいわ。これは絶対に見ないで、触らないで。私が片付けておくから。お願い」

「わかった」

片付けたらまた来てもらうからと部屋を出された。
少し経ってから良貴が出てきて彼女なりの優しさだと言った。











伊藤と研究者
「普は死体は見慣れてるの?」

「それなりには。仕事で殺したこともあります。」

普を部屋から追い出したあと彼女はそう聞いた。
そこにあるものはそういうものなのだろう。

「死にたての身体とホルマリン漬けは状態が違うしあの子に見せたくないわ。ここの大きいのそのまま頭部が漬けられてる。この部屋に人体はないって聞いていたけど…面倒ね」

「ホルマリン漬けは知っていても見たことないはずです。数日別の者をここへ配置します」

「ええ、お願い。あの子とは上手くやっていけそうだからまた呼んだら来て」





















    
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