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プロローグ
しおりを挟むカーテンを開けて先ほど出たばかりであろう陽の光を浴びる。
寝起きで頭がはっきりしない中、庭の薔薇を見てゆっくりするのが私の日課だ。
目が覚めてきたところで、洗面台へ行き顔を洗う。簡素なリネンのドレスに着替え、髪をとかし簡単なシニオンにする。ショールをクローゼットから取り出し、庭に出て行く。
毎朝この美しい庭を散歩してるためか、体力には少し自信があるの。少なくとも他の令嬢には負けないわ。
我が家の庭は他の貴族達と比べてしまうと劣るかもしれないが、美しい薔薇で覆われた幻想的なところだ。
お母様がこの家に引っ越してきた時、バラが素敵だと褒めちぎったら父上が調子に乗って薔薇だらけにしてしまったらしいの。お父様はいつであってもお母様に弱いのよ。
朝露できらめく薔薇を堪能して、屋敷に向かう。もうすぐ朝食だろう。ふふっと、笑みがこぼれてしまった。まあ誰も周りにいないから大丈夫…よね。
私はこの時までいつもと変わらない日常を心底楽しんでいたのであった。
まあ、人生というものはわからないものだものね。
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