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宅配便
宅配便
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「宅配便」
この話は、友達の友達に聞いて教えてもらった、いわゆる地元の都市伝説的な話です。
20年前くらいに少し家賃が高めのマンションが建ちました。駅から少し離れていましたが、お洒落な感じで若い人に人気な物件でした。そこの3階にカップルが引っ越ししてきました。もうすぐ結婚をする予定で新居として住み始めました。
彼の方は仕事でいつも忙しくしていました。
彼女は、定時で帰ってきて、食事の用意や、掃除、洗濯などなどこなしていました。
引っ越してきて初めてのクリスマスイブの日に彼が久しぶりにお休みを取れました。平日だった為、彼女は、普段どおりの勤務でした。彼は、いつも家の事を彼女に任せっきりだったので、今日は、クリスマスイブだし、家の事は、全部任せてと彼女を仕事に送り出しました。
掃除、洗濯は、出来てもお料理は、できませんでした。彼女とメールでやり取りして、この日は、ピザを宅配してもらう事にしました。
電話で予約注文しました。イブ当日だった事もあり配達時間が20じ半ごろになると言われ仕方なくお願いしました。
時間があったのでお酒やケーキなんかも買い出しに行きました。車で走っていると雨がパラパラと降り出してきました。
家に着いて直ぐさま、ベランダから洗濯物を入れました。
彼女もそろそろ帰ってくる時間になり、綺麗に整頓して、くつろいでいました。
お風呂も入り後は、宅配だけですが、風呂上がりのビールを飲みたくてそのまま、何本か飲み干しました。
20時半も回りもうくるかなと思っていたのですが、10分15分20分、待てどきません。お腹はぺこぺこではなかったので、もう少し待つ事にしました。1時間待っても来ないので電話をかけようとした、その時、ピンポーンと、インターホンが鳴りました。カメラ越しに宅配ピザ屋の格好をした男の人が立っていました。「ハイ。」と言っても何もいいません。不審に思ったのですが、ただボーっと立っているだけでこちらを睨んでいるようにも見えました。「3階です。」とこちらから言うと、口元が開き何か喋っているようにみえました。インターホンを切り、エントランスの扉のロックを解除しました。
5分経っても来ないのでイライラが募ってきました。すぐ、電話がかかってきました。
ピザ屋からでした。配達員が、こっちに向かう途中で、事故をしたらしい。詳しい事は、言えないのだが今から作り直して持って来ても良いか。との、連絡だった。結構ですと、丁重にお断りして、ものすごく、謝られた。
さっきの人は、誰なんだ。怖くなった。インターホンに映っていた人は何?頭の中がおかしくなりそうだった。
次の日起きると一番でインターホンを再生してみた。やっぱり昨日の人が映っていた。声は、聞こえないままだ。こっちを睨んでいる。何を言っているのか、聞いてみたくなった。何度も再生した。でもわからない。それ以来、ピザを頼まなくなった。
そんな事も忘れていた、何ヶ月か経ったある日、車で事故をした。家の近くの川沿いの道で雨が降ってて見晴らしが悪かった。意識はあるが怪我をしたので、救急車で病院に連れて行かれた。救急隊員が「この場所は、雨の日、よく事故が起こるんです。ついこの間も、宅配便が事故して亡くなったんですよ。怪我だけで不幸中の幸いですね。」と言った。すぐに、あの人だと思った。
事故の後、会社が倒産したり、悪い事が続き
夫婦仲も悪くなり、離婚した。そして、引っ越しをした。
すぐに、次の住人が決まった。近くで会社を経営している女性だ。若くて、綺麗で、それなりに稼ぎがあって、人生、順風満帆だった。彼氏も出来て、楽しく過ごしていた。
あの日までは。
今年もクリスマスイブがやってきた。街はすっかりクリスマスモードだ。
この日は彼女も仕事を早く切り上げて彼氏と過ごすために買い物をして、早々と家に帰った。手作り料理を約束していたので、すぐに、取りかかった。7時半頃に彼が来た。
ワインを飲み、食事をしてくつろいでいた。
その時、ピーンポーン。9時半だった。
こんな時間に誰かと思い、インターホンを見た。宅配業者だ。何も頼んでいないのに。と思い「はい。」と出た。ピザ屋の帽子をかぶっていた。何か喋っているが聞こえない。
「頼んでませんけど。」と言うとこっちを睨んでいた。怖くなってインターホンを消した。気味が悪い。鳥肌がたった。
間違いだったんだと思う事にした。
それ以来何をしていてもなぜか気になった。
ある日録画されていたインターホンを再生してみた。声は、やっぱり聞こえないが何かを言っている。はじめに、オマエ、って言ってる事は、わかった。やっぱり怖かった。
彼女の会社は、あっと言う間に経営難に陥って倒産した。それが原因で彼とも別れ一変に老け込んだ。もっと安い家賃の所に、引っ越すしかなかった。
次の住人が決まったのは、半年後だった。
また、一冬越える頃引っ越ししていく。
管理会社とオーナーさんは、不信に感じていた。一度部屋を見に行くことにした。
何にも違和感なくハウスクリーニングも終わり、綺麗な物件だ。これなら問題ないと解決したのだが、インターホンがリセットされていない事に気付き、管理会社の人がその場でリセットをするため作業をしようと仕方を調べていた。オーナーが待っている間、何気なしに、インターホンの履歴を見ていた。すると、12月24日21時30分にあの男が映っていた。何かを言っていた。声が聞こえない。
音量を最大限まで上げた。周りの道路の音や生活音も最大限まで聞こえるが、うっすら恨めしいそうな声で「オマエノセイ。ノロッテヤル。」と聞こえてきた。オーナーは、心臓発作でその場で倒れた。一命は、取り止めた。
その後色々な噂が広まり、毎年、クリスマスイブの日に配達途中で亡くなった男が、9時半頃にそのマンションのエントランスでインターホンを鳴らすらしい。そしてそのインターホンに出た人は、呪われる。そんな都市伝説的な地元の話でした。
この話は、友達の友達に聞いて教えてもらった、いわゆる地元の都市伝説的な話です。
20年前くらいに少し家賃が高めのマンションが建ちました。駅から少し離れていましたが、お洒落な感じで若い人に人気な物件でした。そこの3階にカップルが引っ越ししてきました。もうすぐ結婚をする予定で新居として住み始めました。
彼の方は仕事でいつも忙しくしていました。
彼女は、定時で帰ってきて、食事の用意や、掃除、洗濯などなどこなしていました。
引っ越してきて初めてのクリスマスイブの日に彼が久しぶりにお休みを取れました。平日だった為、彼女は、普段どおりの勤務でした。彼は、いつも家の事を彼女に任せっきりだったので、今日は、クリスマスイブだし、家の事は、全部任せてと彼女を仕事に送り出しました。
掃除、洗濯は、出来てもお料理は、できませんでした。彼女とメールでやり取りして、この日は、ピザを宅配してもらう事にしました。
電話で予約注文しました。イブ当日だった事もあり配達時間が20じ半ごろになると言われ仕方なくお願いしました。
時間があったのでお酒やケーキなんかも買い出しに行きました。車で走っていると雨がパラパラと降り出してきました。
家に着いて直ぐさま、ベランダから洗濯物を入れました。
彼女もそろそろ帰ってくる時間になり、綺麗に整頓して、くつろいでいました。
お風呂も入り後は、宅配だけですが、風呂上がりのビールを飲みたくてそのまま、何本か飲み干しました。
20時半も回りもうくるかなと思っていたのですが、10分15分20分、待てどきません。お腹はぺこぺこではなかったので、もう少し待つ事にしました。1時間待っても来ないので電話をかけようとした、その時、ピンポーンと、インターホンが鳴りました。カメラ越しに宅配ピザ屋の格好をした男の人が立っていました。「ハイ。」と言っても何もいいません。不審に思ったのですが、ただボーっと立っているだけでこちらを睨んでいるようにも見えました。「3階です。」とこちらから言うと、口元が開き何か喋っているようにみえました。インターホンを切り、エントランスの扉のロックを解除しました。
5分経っても来ないのでイライラが募ってきました。すぐ、電話がかかってきました。
ピザ屋からでした。配達員が、こっちに向かう途中で、事故をしたらしい。詳しい事は、言えないのだが今から作り直して持って来ても良いか。との、連絡だった。結構ですと、丁重にお断りして、ものすごく、謝られた。
さっきの人は、誰なんだ。怖くなった。インターホンに映っていた人は何?頭の中がおかしくなりそうだった。
次の日起きると一番でインターホンを再生してみた。やっぱり昨日の人が映っていた。声は、聞こえないままだ。こっちを睨んでいる。何を言っているのか、聞いてみたくなった。何度も再生した。でもわからない。それ以来、ピザを頼まなくなった。
そんな事も忘れていた、何ヶ月か経ったある日、車で事故をした。家の近くの川沿いの道で雨が降ってて見晴らしが悪かった。意識はあるが怪我をしたので、救急車で病院に連れて行かれた。救急隊員が「この場所は、雨の日、よく事故が起こるんです。ついこの間も、宅配便が事故して亡くなったんですよ。怪我だけで不幸中の幸いですね。」と言った。すぐに、あの人だと思った。
事故の後、会社が倒産したり、悪い事が続き
夫婦仲も悪くなり、離婚した。そして、引っ越しをした。
すぐに、次の住人が決まった。近くで会社を経営している女性だ。若くて、綺麗で、それなりに稼ぎがあって、人生、順風満帆だった。彼氏も出来て、楽しく過ごしていた。
あの日までは。
今年もクリスマスイブがやってきた。街はすっかりクリスマスモードだ。
この日は彼女も仕事を早く切り上げて彼氏と過ごすために買い物をして、早々と家に帰った。手作り料理を約束していたので、すぐに、取りかかった。7時半頃に彼が来た。
ワインを飲み、食事をしてくつろいでいた。
その時、ピーンポーン。9時半だった。
こんな時間に誰かと思い、インターホンを見た。宅配業者だ。何も頼んでいないのに。と思い「はい。」と出た。ピザ屋の帽子をかぶっていた。何か喋っているが聞こえない。
「頼んでませんけど。」と言うとこっちを睨んでいた。怖くなってインターホンを消した。気味が悪い。鳥肌がたった。
間違いだったんだと思う事にした。
それ以来何をしていてもなぜか気になった。
ある日録画されていたインターホンを再生してみた。声は、やっぱり聞こえないが何かを言っている。はじめに、オマエ、って言ってる事は、わかった。やっぱり怖かった。
彼女の会社は、あっと言う間に経営難に陥って倒産した。それが原因で彼とも別れ一変に老け込んだ。もっと安い家賃の所に、引っ越すしかなかった。
次の住人が決まったのは、半年後だった。
また、一冬越える頃引っ越ししていく。
管理会社とオーナーさんは、不信に感じていた。一度部屋を見に行くことにした。
何にも違和感なくハウスクリーニングも終わり、綺麗な物件だ。これなら問題ないと解決したのだが、インターホンがリセットされていない事に気付き、管理会社の人がその場でリセットをするため作業をしようと仕方を調べていた。オーナーが待っている間、何気なしに、インターホンの履歴を見ていた。すると、12月24日21時30分にあの男が映っていた。何かを言っていた。声が聞こえない。
音量を最大限まで上げた。周りの道路の音や生活音も最大限まで聞こえるが、うっすら恨めしいそうな声で「オマエノセイ。ノロッテヤル。」と聞こえてきた。オーナーは、心臓発作でその場で倒れた。一命は、取り止めた。
その後色々な噂が広まり、毎年、クリスマスイブの日に配達途中で亡くなった男が、9時半頃にそのマンションのエントランスでインターホンを鳴らすらしい。そしてそのインターホンに出た人は、呪われる。そんな都市伝説的な地元の話でした。
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