【視聴者数=HP上限】の呪いスキルで俺だけダンジョン配信デスゲーム 〜同時接続数ゼロで死亡! 投げ銭でHP回復!!

フーツラ

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30話 再び秋葉原ダンジョン

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「さて! 本日の企画は、"今度こそアイドル配信者のピンチを救ってバズる"です!!」

「ウゥーゥ!!」
「いぇーぃ!!」

 グミとマリナがわざとらしく囃し立て、手を叩く。

「私、死ぬ死ぬマンですが、かつて今回と同じようにアイドル配信者のピンチを救ってバズろうとしたことがあります! その時は見事に失敗しました……。今度こそ! 成功させます!」

 秋葉原アニマイトの前で意気込みを述べていると、周囲に人垣が出来ていた。

「俺にもついに出待ちのファンが出来たか。感無量だな」

 チラリ、スマホでコメント欄をチェックする。


『グミちゃん可愛いー!!』
『マリナァァァァー!!』
『死ぬ死ぬマンが邪魔で二人が見えない』
『死ぬ死ぬマン、どけよ!!』
『ところで鎧さん、どこ行った?』
『鎧さん、マリナに粛清されたんじゃね? カメラの外で』
『今日はどのアイドル配信者に凸るの?』


 はい! 知ってましたよ! グミとマリナのファンだってことを! 二人ともいつもエロい格好してて最高ですよね!

「今日、俺達がピンチを救うアイドル配信者は──"AXXY"です!!」

 AXXYはDライブ所属の女の子三人組のアイドル配信ユニットだ。女性配信者としては、日本でも三本の指に入る人気者だ。


『死ぬ死ぬマン……本気?』
『流石にAXXYはマズイって』
『ファンに殺されるぞ』
『AXXYはマリナと違ってプロダクション所属だよ?』
『Dライブと戦争するつもり!?!?』
『ヤベェー!! テンション上がってきたぁぁ!!』


 無茶をするのが【死ぬ死ぬマンチャンネル】のスタイルだ。ダンジョンの中は無法地帯。戦争だってなんだってしてやらかぁ!!

「では、ダンジョンアタック・スタートです!」

 俺達はアニマイトの地下へと降りていった。


#


 秋葉原ダンジョン八階。事前に調べた通り、AXXYとその取り巻き達はダンジョン配信を行っていた。

「師匠、標的はキャンプ用品メーカーとのタイアップ企画でダンジョンキャンプを行っているようです」

 マリナがスマホでAXXYの配信をチェックしている。

「ふん。ぬるい企画をやりやがって……! 俺達はまだ一件も企業案件もらったことないと言うのに……」

「ウゥ……」

 グミが俺の肩に手を置き、慰める。

「だって師匠……。HPの壁があるから一生普段着だし……。武器も金属バットだし……」

「や、野球用品メーカーから……! 案件があるかもしれないでしょ……!!」

「つい最近、野球用品メーカーから"金属バットのロゴを隠してください"ってクレーム入ったの、もう忘れたんですかっ!!」

「ウオオオオオオー!! 許せねぇ!! お金が貯まったら、東京ドームのバックネット下広告に【死ぬ死ぬマンチャンネル】出して復讐してやるぅぅ!!」

「逆恨みです!!」

 マリナと大声で騒いでいると、AXXYの取り巻き達がこちらに近づいてきた。配信の邪魔だから、俺達を排除するつもりだろう。

「あの……。静かにしてもらえませんか?」

 まだ十代の女の子が気不味そうに口を開く。写真で見た通りの顔。鎧さんの娘だ。

「あれっ……配信でもしてるんですか?」

「……はい。AXXYさんがこの先で配信してます」

「奇遇ですね! 俺達も配信者なんです! コラボしませんか?」

 鎧娘さんは眉間に皺を寄せる。

「AXXYさんが貴方達みたいな底辺配信者とコラボするわけないでしょ? 早く別の階に行ってくだ──」

 ワォォォォォンン!!

 狼の遠吠えがダンジョン内に響く。

「えっ、秋葉ダンジョンに獣系のモンスターは出ない筈……」

 鎧娘さんは戸惑っている。

「これは、イレギュラー発生ですね! コラボしませんか?」

「えっ……何を言って──」

「背後からモンスターの集団が来ます!!」

 八階の転移部屋の方から土埃が立ち始める。ウェアウルフの集団百体だ! 最近、人手不足なのでテイムモンスターの数を増やしました!!

「このままではやばい! 逃げましょう!!」

 戸惑う鎧娘さんを促し、俺達はAXXYの方へと走り出した。
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