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ダンジョン
フロアボス
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俺に話しかけてきたパーティーが大部屋に入ってから15分ぐらいが経過した時、ズズズと入り口が開いた。
中は空っぽだ。さっきのパーティーも先へ進んだのだろう。何も残されていないので少なくとも全滅はしていない筈だ。
エクスプローラーはダンジョンで死ぬと体は煙になって消え、持ち物だけが残される。そこはモンスターと平等だ。
「さて、行くか」
わざとらしく声を上げて大部屋に入る。大部屋の中は30m四方はあるだろうか。今はまだがらんとしている。
背後で入り口が閉まる音がした。
床が輝き、魔法陣の様なものが浮かぶ。全部で6つ。一つだけ明らかに大きい。
「グギャギャギャ!!!」
光の収束と共に姿を現したのは筋骨隆々としたハイゴブリン1体とその取り巻きのゴブリン5体だ。
ハイゴブリンは俺を見てニタニタと嬉しそうに笑う。
「何が嬉しいんだ。デカミドリムシ」
「ギャギャギャギャ!」
ハイゴブリンが何か言うと、取り巻きゴブリン達も笑い出した。
「別に1人でもお前らなんぞ敵じゃない」
俺の言葉を聞いてハイゴブリンが腹を抱えて笑っている。
「でもこの日の為に準備してきたからな」
取り巻きゴブリン達も腹を抱えて笑っている。
「数には数で対抗しよう」
俺はマジックポーチから召喚オーブを一握り取り出して念じる。
「ゴブ隊、出てこい!」
召喚オーブが輝き、ゴブリンが5体現れる。まだ足りない。もう一握り召喚オーブを取り出して念じる。
「ゴビ隊、出てこい!」
召喚オーブが輝き、ゴブリンが5体現れる。まだまだ足りない。もう一握り召喚オーブを取り出して念じる。
「ゴバ隊、出てこい!」
召喚オーブが輝き、ゴブリンが5体現れる。
総勢15体のゴブリンは俺から金属バットを受け取り、ハイゴブリン達に睨みを利かせる。
「どうした?もう笑わないのか?デカミドリムシ」
ハイゴブリンの表情が冴えない。焦りすら感じられる。
「ははは!なんだその顔は!さっきまでの威勢はどこに行った?」
「グギャギャギャ!」
ハイゴブリンが取り巻きゴブリンに何か指示を出すが、取り巻きゴブリンはお互いに顔を見合わせて動かない。
「ゴギャゴギャゴギャ!」
ハイゴブリンが怒鳴り散らすが、やはり取り巻きゴブリンは動かない。
「おい、取り巻きども。こっちにつけば悪い様にはしない。どうする?」
取り巻きゴブリンの内の1体が此方に走ってきて、ゴブ隊の横についてハイゴブリンに錆びた剣を向けた。
「ゴギャ?ゴギャゴギャゴギャ?」
「ははは!傑作だな!他の奴等はどうするんだ?」
残りの4体も此方に走ってきて、ハイゴブリンに刃を向けた。
「ゲギョゲギョゲギョ!!」
「よし、やれ!」
「「「「「「ギギギ!」」」」」」
ゴブリン達が一斉に走りだし、ハイゴブリンを金属バットで滅多撃ちにする。
ハイゴブリンも反撃を試みるが全方位から殴られているのでまともなダメージは此方にない。
「もっとだ!徹底的にやれ!生まれたことを後悔させてやれ!」
「「「「「「ギギギ!」」」」」」
ハイゴブリンは脚をやられたのか地面に倒されて俺からは姿が見えない。悲鳴が聞こえるので多分まだ生きているのだろう。
「よし!もういいぞ!引け」
ゴブリン達は俺の号令を聞いて一斉に引き上げる。その後に残されたのは微かに動くハイゴブリンだ。
「無様なものだな。ハイゴブリンの癖にゴブリンにボコボコにされるなんて」
俺はゆっくりとハイゴブリンに近づき、とどめを刺した。
中は空っぽだ。さっきのパーティーも先へ進んだのだろう。何も残されていないので少なくとも全滅はしていない筈だ。
エクスプローラーはダンジョンで死ぬと体は煙になって消え、持ち物だけが残される。そこはモンスターと平等だ。
「さて、行くか」
わざとらしく声を上げて大部屋に入る。大部屋の中は30m四方はあるだろうか。今はまだがらんとしている。
背後で入り口が閉まる音がした。
床が輝き、魔法陣の様なものが浮かぶ。全部で6つ。一つだけ明らかに大きい。
「グギャギャギャ!!!」
光の収束と共に姿を現したのは筋骨隆々としたハイゴブリン1体とその取り巻きのゴブリン5体だ。
ハイゴブリンは俺を見てニタニタと嬉しそうに笑う。
「何が嬉しいんだ。デカミドリムシ」
「ギャギャギャギャ!」
ハイゴブリンが何か言うと、取り巻きゴブリン達も笑い出した。
「別に1人でもお前らなんぞ敵じゃない」
俺の言葉を聞いてハイゴブリンが腹を抱えて笑っている。
「でもこの日の為に準備してきたからな」
取り巻きゴブリン達も腹を抱えて笑っている。
「数には数で対抗しよう」
俺はマジックポーチから召喚オーブを一握り取り出して念じる。
「ゴブ隊、出てこい!」
召喚オーブが輝き、ゴブリンが5体現れる。まだ足りない。もう一握り召喚オーブを取り出して念じる。
「ゴビ隊、出てこい!」
召喚オーブが輝き、ゴブリンが5体現れる。まだまだ足りない。もう一握り召喚オーブを取り出して念じる。
「ゴバ隊、出てこい!」
召喚オーブが輝き、ゴブリンが5体現れる。
総勢15体のゴブリンは俺から金属バットを受け取り、ハイゴブリン達に睨みを利かせる。
「どうした?もう笑わないのか?デカミドリムシ」
ハイゴブリンの表情が冴えない。焦りすら感じられる。
「ははは!なんだその顔は!さっきまでの威勢はどこに行った?」
「グギャギャギャ!」
ハイゴブリンが取り巻きゴブリンに何か指示を出すが、取り巻きゴブリンはお互いに顔を見合わせて動かない。
「ゴギャゴギャゴギャ!」
ハイゴブリンが怒鳴り散らすが、やはり取り巻きゴブリンは動かない。
「おい、取り巻きども。こっちにつけば悪い様にはしない。どうする?」
取り巻きゴブリンの内の1体が此方に走ってきて、ゴブ隊の横についてハイゴブリンに錆びた剣を向けた。
「ゴギャ?ゴギャゴギャゴギャ?」
「ははは!傑作だな!他の奴等はどうするんだ?」
残りの4体も此方に走ってきて、ハイゴブリンに刃を向けた。
「ゲギョゲギョゲギョ!!」
「よし、やれ!」
「「「「「「ギギギ!」」」」」」
ゴブリン達が一斉に走りだし、ハイゴブリンを金属バットで滅多撃ちにする。
ハイゴブリンも反撃を試みるが全方位から殴られているのでまともなダメージは此方にない。
「もっとだ!徹底的にやれ!生まれたことを後悔させてやれ!」
「「「「「「ギギギ!」」」」」」
ハイゴブリンは脚をやられたのか地面に倒されて俺からは姿が見えない。悲鳴が聞こえるので多分まだ生きているのだろう。
「よし!もういいぞ!引け」
ゴブリン達は俺の号令を聞いて一斉に引き上げる。その後に残されたのは微かに動くハイゴブリンだ。
「無様なものだな。ハイゴブリンの癖にゴブリンにボコボコにされるなんて」
俺はゆっくりとハイゴブリンに近づき、とどめを刺した。
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