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ダンジョン

目々野の平日①

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あああー絶対に面倒くさいことになるようう!

新しいボス、根岸なんとかに呼び出されてしまった。何もしてないはずだけどなぁ。何かあったかなぁ?ずーっと自分の部屋でダラダラしていただけなのに。

「ちょっと目々野さん!さっきからボスが会議室で待ってるんです!早くしてください!」

金髪の女が部屋の入り口で仁王立ちをしている。勝手に鍵を開けてこの態度だ。こいつはいつも僕を急かすから嫌いだ。

「10分で布団からでる。10分だけ待って」

「さっきもそれ言ってましたよ!もう待てません!」

「お、おかわり」

「出来ません!今すぐ布団から出て下さい!」

「見られてると出ないんだようう。ほら、わかるだろう?」

「全然わかりません!何の事言ってるんですか!?いいから出て!ほら」

金髪女は僕の部屋に上がりこんできて布団に手をかける。

「いい加減に!出て!下さいっ!」

バサッ

「ひゃー」

「キャー!!なんで裸なんですか!死ね?」

「か、勝手に部屋に入ってきたんじゃないかようう!一々服なんて着るわけないだろうう」

「いいから服着ろ!殺すぞ!」

「……はい」

納得いかないようううう!


#######


「久しぶりだな。目々野」

「ひ、久しぶり、です」

前のボスも苦手だったけど、新しいボスも苦手なんだよなぁぁ。何考えてるか分からないし。目が怖いし。早く布団に帰りたい。

「どうだ?何もせず自分の部屋でダラダラする日々は」

「さ、最高」

「俺のお陰だな。勝手にメシも出てくるし、何不自由ない生活だ」

ああああー、これは絶対に何かやらされる流れだようううー!恩着せ!がましい!

「カンシャシテマス」

「そうか。よかった。で、今日呼び出したのはな、、」

来たああああ!絶対に面倒くさいやつだようう!

「プレゼントを持って来た」

「えっ?」

「プレゼントだ。しかもレアな魔道具だぞ」

なんでなんでなんで!ボスはマジックポーチを漁り始めた。

「ちょっとデカイぞ。っと、これがプレゼントだ」

出てきたのはデカイ箱みたいなもの。

「これは【転移】のスキルが付与された葛籠だ。もともとは2つセットの魔道具なんだが、もう1つは他のところにある」

「はぁ」

「この魔道具は凄いぞ。一方の葛籠にモノをいれて蓋を閉めると、もう片方の葛籠に転移するんだ」

「はぁ」

「この葛籠を目々野の部屋に置いておく。何か転移してきたら箱が光るから、その時は適当に対処して俺に連絡をくれ」

「はぁ」

「目々野。人にプレゼントを貰ったらどう言うんだ?」

「あ、アリガトウゴザイマス」

納得いかないようううう!
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