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異世界
意外
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「しかし意外っすね。パイセンがアルスター王国行きをあっさり引き受けるなんて。正直、もっと吹っ掛けると思ってましたよ。やっぱり同じ日本人同士、放っておけないんすね」
轡田のいなくなった集会所で和久津が不思議そうにしている。
「勘違いするなよ。俺が引き受けたのはあくまで、アルスター王国の状況確認だけだ。2人を助けるなんて言っていない」
「えっ、でも実際に囚われていたらどうします?助けないんですか?」
「とりあえず指を差して笑う。エジンを馬鹿にするチャンスは滅多にないからな」
「ひどい!!」
「それに報酬を吹っ掛けなかったのは別で稼げるからだ。もし2人が囚われていたなら、その様子を落武者チャンネルに投稿して、再生回数が一億回超えたら助けるっていうのはどうだ?」
「絶対駄目っす!今の落武者チャンネルはほのぼの路線なんですから!異世界釣りキャンプでゴ右衛門と夏目がワイワイやってるところにそんな殺伐とした動画を上げられないっす!!そもそも人の命をなんだと思ってるんすか!?」
「魅力的なコンテンツ?」
「アウトっす!落武者チャンネルに上げるにしたって、普通に助けただけで充分伸びますから」
「わかった。ならばクラウドファンディングにしよう。"助けに行きたいけどアルスター王国に行くには莫大な費用がかかります。地球の皆さんが支援してくれたら2人の命が助かるかも知れません!"で行こう」
「それ、支援者へのリターンはどうするんですか?」
「無事戻った場合は支援者と2人で食事会でもすればいい。三木はともかく、エジンは人気あるだろう」
「無事じゃなかった場合は?」
「支援者に2人の骨を配る」
「アウトっす!そんなリターン聞いたことないっすよ!!今回は自分も協力しますから、普通に助けに行きましょうよ!」
和久津が声を大にして言った。意外なことに、本当に2人を心配しているようだ。
「まあいい。元々アルスター王国には行くつもりだったからな。観光ついでに2人の様子をみてやろう」
「しかし、パイセン。どうやって行きます?モチ太郎に送ってもらうにしても、土地勘がないですよね?」
「その辺は心配するな。大丈夫だ」
よく分からないという顔をする和久津を無視して、俺はかつての帝国竜騎士団の団長、スパイだった男のことを思い出していた。
轡田のいなくなった集会所で和久津が不思議そうにしている。
「勘違いするなよ。俺が引き受けたのはあくまで、アルスター王国の状況確認だけだ。2人を助けるなんて言っていない」
「えっ、でも実際に囚われていたらどうします?助けないんですか?」
「とりあえず指を差して笑う。エジンを馬鹿にするチャンスは滅多にないからな」
「ひどい!!」
「それに報酬を吹っ掛けなかったのは別で稼げるからだ。もし2人が囚われていたなら、その様子を落武者チャンネルに投稿して、再生回数が一億回超えたら助けるっていうのはどうだ?」
「絶対駄目っす!今の落武者チャンネルはほのぼの路線なんですから!異世界釣りキャンプでゴ右衛門と夏目がワイワイやってるところにそんな殺伐とした動画を上げられないっす!!そもそも人の命をなんだと思ってるんすか!?」
「魅力的なコンテンツ?」
「アウトっす!落武者チャンネルに上げるにしたって、普通に助けただけで充分伸びますから」
「わかった。ならばクラウドファンディングにしよう。"助けに行きたいけどアルスター王国に行くには莫大な費用がかかります。地球の皆さんが支援してくれたら2人の命が助かるかも知れません!"で行こう」
「それ、支援者へのリターンはどうするんですか?」
「無事戻った場合は支援者と2人で食事会でもすればいい。三木はともかく、エジンは人気あるだろう」
「無事じゃなかった場合は?」
「支援者に2人の骨を配る」
「アウトっす!そんなリターン聞いたことないっすよ!!今回は自分も協力しますから、普通に助けに行きましょうよ!」
和久津が声を大にして言った。意外なことに、本当に2人を心配しているようだ。
「まあいい。元々アルスター王国には行くつもりだったからな。観光ついでに2人の様子をみてやろう」
「しかし、パイセン。どうやって行きます?モチ太郎に送ってもらうにしても、土地勘がないですよね?」
「その辺は心配するな。大丈夫だ」
よく分からないという顔をする和久津を無視して、俺はかつての帝国竜騎士団の団長、スパイだった男のことを思い出していた。
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