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5話 謁見
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王城からやってきた迎えの馬車は流石に豪華なものだった。客室のベンチは柔らかく、壁や天井には美しい彫刻が施されている。
「凄いですね。行商人の馬車とは全然違いますよ」
「私、馬車に乗るの初めてです! ちょっとテンション上がっちゃってます!」
三田さんは瞳を輝かせる。
「しかし、どんなグッズが国王に献上されたんでしょうね?」
「……かなりの数が献上されたらしいんです。一通り説明することになるかも。森宮さん……! 頼みますよ!!」
「えっ、だって三田さんは店員でしょ? 僕より詳しいのでは……!?」
「私はお父さんがインフルエンザになったから、たまたま手伝いでレジ打ちしてただけなんです! だからアダルトグッズのことは全然分かりません!」
三田さん。あのヒゲのオッサン店員の娘なのか……。きっと奥さんが美人なんだろうなぁ。
「まぁ、大体のものは説明出来ると思いますけど」
「よろしくお願いしますね!」
三田さんと会話していると時間の経過はあっという間で、馬車はすぐに王城に到着した。そして、いよいよ国王との謁見である。
#
煌びやかな調度品に囲まれた貴賓室に僕達は通された。重厚な長テーブルの上には神の品──アダルトグッズが所狭しと並べられている。
これを説明するのかぁ……。ちょっと気が重くなって来たぞ。
二人で緊張しながら立っていると、通訳らしい男性が「どうぞお座りください」と綺麗な日本語を発した。とても真面目そうな人で、性玩具に対する理解は無さそうだ。
しばし無言の時間。静謐な空気が流れた。そろそろ国王が来る。緊張を抑えるために深く息を吸った。
カツン。カツン。カツン。
重厚な足音が響く。二人して立ち上がった。そして、いよいよ扉が開かれ、国王が入って──。
「「スクール水着!?」」
そんな馬鹿な……。王冠をかぶった偉丈夫がスクール水着で現れるなんて。確かに、アダルトショップには衣装も売ってるけど! まさか着用して現れるとは思わなかったよ!!
「ウンダベエラ、ダドビブロ、マンマン」
「本日はよくぞお越し下さいました」
二人揃ってお辞儀をする。やはり我々は日本人だ。なんとか吹き出しそうになるのを耐える。
「ノンシリコン、バブルパーマハゲ」
「どうぞ、お座りください」
長テーブルの長辺に二人して腰を下ろした。
国王は椅子に付かず、アダルトグッズを物色するように眺めている。そしてテーブルに近づき、その内の一つを手に取った。
「ペロペロペ、クンクン?」
「これは何に使うモノですか?」
国王が手にしているのはケモノの尻尾が付いたアナルプラグだ。しかし、なんと説明したらいいのか……? チラリと三田さんを見ると、「私は無理!」と顔を振っている。
「それは神々が狩を行う時に使う道具です。自らのお尻に尻尾を生やすことにより獣に成り切り、獣の行動を予測出来るようになるのです」
通訳が説明すると、国王はなるほどと頷く。
「ペロペロペ、クンクン?」
「これは何に使うモノですか?」
次に国王が手にしたのはリスの形を模した、吸引するタイプのローターだった。クリ吸引を行いながら震える優れものである。念の為に三田さんを見ると、すっと顔を逸らされた。
「それは傷口から毒を吸い出す神器です。神々の世界では常に争いがあるのです」
通訳が説明すると、国王はなるほどなるほどと深く頷く。
「ペロペロペ、クンクン?」
「これは何に使うモノですか?」
三つ目。国王が手にしたのはリモート操作出来るローターだった。そろそろ答えてくれるのでは? と三田さんを見ると、足を踏まれた。
「それは遠隔地に合図を送る道具です。このコントローラーを使って操作します」
通訳が説明すると、国王の目の色が変わった。
「マズヌレヌ、ゴンブブト、ペログリリナ?」
「それを使って戦争中に指示を送れますか?」
「まぁ、大丈夫だと思いますが」
通訳が説明すると、国王は立ち上がってスク水姿でこちらに来た。そして僕達の前に膝を折る。
「ダチワワフ。ドルナラ、バリバリバチナナヲガジテバラモン」
「神の使いよ。どうか、私達に力を貸してください」
国王は顔を伏したまま動かない。
三田さんと顔を見合わせる。ここで断るのは気まずい。三田さんも同じ意見のようだ。コクコクと頷いている。
「いいですけど……」
国王はパッと顔を上げ、嬉しそうにするのだった。
「凄いですね。行商人の馬車とは全然違いますよ」
「私、馬車に乗るの初めてです! ちょっとテンション上がっちゃってます!」
三田さんは瞳を輝かせる。
「しかし、どんなグッズが国王に献上されたんでしょうね?」
「……かなりの数が献上されたらしいんです。一通り説明することになるかも。森宮さん……! 頼みますよ!!」
「えっ、だって三田さんは店員でしょ? 僕より詳しいのでは……!?」
「私はお父さんがインフルエンザになったから、たまたま手伝いでレジ打ちしてただけなんです! だからアダルトグッズのことは全然分かりません!」
三田さん。あのヒゲのオッサン店員の娘なのか……。きっと奥さんが美人なんだろうなぁ。
「まぁ、大体のものは説明出来ると思いますけど」
「よろしくお願いしますね!」
三田さんと会話していると時間の経過はあっという間で、馬車はすぐに王城に到着した。そして、いよいよ国王との謁見である。
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煌びやかな調度品に囲まれた貴賓室に僕達は通された。重厚な長テーブルの上には神の品──アダルトグッズが所狭しと並べられている。
これを説明するのかぁ……。ちょっと気が重くなって来たぞ。
二人で緊張しながら立っていると、通訳らしい男性が「どうぞお座りください」と綺麗な日本語を発した。とても真面目そうな人で、性玩具に対する理解は無さそうだ。
しばし無言の時間。静謐な空気が流れた。そろそろ国王が来る。緊張を抑えるために深く息を吸った。
カツン。カツン。カツン。
重厚な足音が響く。二人して立ち上がった。そして、いよいよ扉が開かれ、国王が入って──。
「「スクール水着!?」」
そんな馬鹿な……。王冠をかぶった偉丈夫がスクール水着で現れるなんて。確かに、アダルトショップには衣装も売ってるけど! まさか着用して現れるとは思わなかったよ!!
「ウンダベエラ、ダドビブロ、マンマン」
「本日はよくぞお越し下さいました」
二人揃ってお辞儀をする。やはり我々は日本人だ。なんとか吹き出しそうになるのを耐える。
「ノンシリコン、バブルパーマハゲ」
「どうぞ、お座りください」
長テーブルの長辺に二人して腰を下ろした。
国王は椅子に付かず、アダルトグッズを物色するように眺めている。そしてテーブルに近づき、その内の一つを手に取った。
「ペロペロペ、クンクン?」
「これは何に使うモノですか?」
国王が手にしているのはケモノの尻尾が付いたアナルプラグだ。しかし、なんと説明したらいいのか……? チラリと三田さんを見ると、「私は無理!」と顔を振っている。
「それは神々が狩を行う時に使う道具です。自らのお尻に尻尾を生やすことにより獣に成り切り、獣の行動を予測出来るようになるのです」
通訳が説明すると、国王はなるほどと頷く。
「ペロペロペ、クンクン?」
「これは何に使うモノですか?」
次に国王が手にしたのはリスの形を模した、吸引するタイプのローターだった。クリ吸引を行いながら震える優れものである。念の為に三田さんを見ると、すっと顔を逸らされた。
「それは傷口から毒を吸い出す神器です。神々の世界では常に争いがあるのです」
通訳が説明すると、国王はなるほどなるほどと深く頷く。
「ペロペロペ、クンクン?」
「これは何に使うモノですか?」
三つ目。国王が手にしたのはリモート操作出来るローターだった。そろそろ答えてくれるのでは? と三田さんを見ると、足を踏まれた。
「それは遠隔地に合図を送る道具です。このコントローラーを使って操作します」
通訳が説明すると、国王の目の色が変わった。
「マズヌレヌ、ゴンブブト、ペログリリナ?」
「それを使って戦争中に指示を送れますか?」
「まぁ、大丈夫だと思いますが」
通訳が説明すると、国王は立ち上がってスク水姿でこちらに来た。そして僕達の前に膝を折る。
「ダチワワフ。ドルナラ、バリバリバチナナヲガジテバラモン」
「神の使いよ。どうか、私達に力を貸してください」
国王は顔を伏したまま動かない。
三田さんと顔を見合わせる。ここで断るのは気まずい。三田さんも同じ意見のようだ。コクコクと頷いている。
「いいですけど……」
国王はパッと顔を上げ、嬉しそうにするのだった。
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