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花梨を連れて、家に帰ってきた。
当然、電気を消してバイトに行っているわけで…
「お邪魔しま~す。電気消えてる?妹さんいないの?」
「あ~、そうだな。今は帰省してるわ」
「そうなんだぁ~。ちょっと残念…」
妹と暮らしているって設定にして、家に来られないようにしていたけど、結局のところ、嘘の上塗りになってしまった。
玄関で靴を脱ごうとすると、真夜に止められてしまった。
「待って!裕翔もびしょびしょでしょ!私が1番濡れてないからタオル取ってくるね、ついでにお風呂にお湯入れてくるね」
真夜は脱衣場に行って、人数分のタオルを持ってきた。
「真夜は幼なじみだけあって、来た事あるんだね。」
「えっ、うん、まぁね。そりゃあ、幼なじみだもん。ご飯も作りに来てるしっ…」
真夜の目が泳いでいる…
「そうだよね~、裕翔と幼なじみなら、妹さんとも幼なじみなんだもんね。」
基本的に真夜は嘘が付けない。
だからこそ、あんなに自然に遊園地で絶叫系に騙されて乗った時はわからなかった。
「花梨の服も暫く乾かないと思うから、お風呂入った方がいいんじゃないか?」
「う~ん、それはちょっと、申し訳ないかなぁ」
「私も入るつもりだよ?」
「真夜も入るの?どうしようかなぁ」
「じゃあ、一緒に入ろうよ!」
「それは楽しそうだねっ!私も入らせてもらってもいい?」
「もちろん!どうぞ。真夜、妹の部屋に花梨にも合うサイズの服があったら貸してやってくれな!」
「わかったぁ」
部屋から服を取って、真夜と花梨は2人でお風呂に入っていった。
お風呂場からはキャッキャ、キャッキャとはしゃいでる声が聞こえる。
その間に俺は部屋で着替えて、2人が上がってくるのを待った。
1時間近く入っていたのではないだろうか。
20時にバイトが終わったが、もう22時になろうとしていた。
ドライヤーの音は聞こえていたから、髪の毛は乾かし終わっていると思う。
真夜が先に出てきた。いつものシルクのパジャマを着ている、後に続いて花梨も出てきた。
真夜のピンクを基調としたチェックのパジャマを着ていた。
「遅くなっちゃってごめんね!裕翔も入っちゃって!ご飯の準備しておくから!」
真夜に言われて、俺もお風呂に入るために脱衣場に向かった。
脱衣場には花梨のワンピースが干されていた。
花梨もきっと、うちでご飯を食べてから、服が乾いた頃合に帰るのだろう。
なるべく早めにお風呂に入って、風呂場を乾燥モードに切りかえて、花梨の服を乾かす事にした。
「裕翔あがった?食材あったから、すき焼きにしたよ!」
「おっ!いいね!ちょうど肉食べたかった!!」
「私までご馳走になるなんて、ごめんね!」
「みんなで食べた方が美味いから、気にすんなよ!」
花梨は野菜を切って運んできた。
真夜はキッチンで準備をしている。
俺がガスコンロを用意していると、花梨が近寄ってきた。
「真夜って、しっかりしてるようで、抜けてるよね。可愛い天然さんなのかな?」
「え?」
まぁ、手馴れた感じで料理をしていると違和感があるのかもしれない。
でも、作りに来てるのは言っているはずなんだけど。
「一緒に住んでる妹さんって、真夜なんでしょ??秘密にするから大丈夫だよ!」
「どうして、そう思った?」
「この場に誰がいても、少なからず違和感を感じると思うけど…」
「少なからずだろ?」
「脱いだ物は洗濯カゴに入れるし、カラーボックスから普通に下着出して履いてたし。」
「……うん。みんなには内緒にしててくれ」
「恥ずかしいんでしょ?大丈夫!」
いつかはバレるとは思ったけど、こんな形でバレるとは…
「出来上がったから、そっちに持っていくね~」
まだ、バレていないと思っている真夜は、すき焼きの鍋をセットして箸を配った。
「ん~、おいしい!!真夜ありがとう!!」
「すき焼きのタレ使ったから、料理っていう訳じゃないけどね」
「もう遅いから、花梨も泊まっていけよ。真夜と一緒ならいいだろ?」
真夜は、何言ってるの! みたいな顔で、こっちを見てきた。
「服も乾かないだろうし、そうさせてもらおうかなぁ」
「じ…じゃあ、私も寝ていこうかな…」
「じゃ~あ~!一緒に寝ようね、真夜!」
「そうだね!裕翔、妹の部屋借りるね」
「お、おう」
「ねぇ、真夜?裕翔の妹さんの名前って、なんていうの?真夜が妹っていうの変じゃない?」
「そ、そうかな?」
普段みんなの前では見せない慌てた真夜がいる。
それを楽しむように小悪魔な表情の花梨。
恐らく、仲が良くなったのに、内緒にされてたから仕返しをしてるのだろう。
「い…妹の名前ね…えっと、、そう!遥はるかっていうの!」
それ、家の母親の名前だろ…
「そうなんだぁ~!思ってた名前と違うな~」
「名前を想像してたの??」
「てっきり、真夜って名前なのかと思ってた~」
「そ、、、それ私の名前だよ~」
助け舟だすか…
「花梨もそろそろ、気が済んだか?」
「うん!ごめんね真夜」
「なに?どうしたの??」
俺から説明しよう。
「真夜!お前脱いだ服どこに入れた?」
「ん?かご…」
「下着はどこから取った?」
「カラーボックス…」
「誰の前で?」
「花梨…私…失敗した?」
「失敗っていうよりも、信頼出来る秘密の共有者を増やしてくれたな。」
「そっか、花梨と友達になれて良かった!」
「私も今まで見たことの無い真夜の姿を見れて良かった~」
「そこは、忘れていいよ?」
「大丈夫!真夜がお姉ちゃんって思ってたけど、裕翔の方がお兄ちゃんだわ!」
「むぅ~」
「花梨はよく分かってるな!良し肉食え!」
そうして、秘密の共有者が1人増えたのだった。
当然、電気を消してバイトに行っているわけで…
「お邪魔しま~す。電気消えてる?妹さんいないの?」
「あ~、そうだな。今は帰省してるわ」
「そうなんだぁ~。ちょっと残念…」
妹と暮らしているって設定にして、家に来られないようにしていたけど、結局のところ、嘘の上塗りになってしまった。
玄関で靴を脱ごうとすると、真夜に止められてしまった。
「待って!裕翔もびしょびしょでしょ!私が1番濡れてないからタオル取ってくるね、ついでにお風呂にお湯入れてくるね」
真夜は脱衣場に行って、人数分のタオルを持ってきた。
「真夜は幼なじみだけあって、来た事あるんだね。」
「えっ、うん、まぁね。そりゃあ、幼なじみだもん。ご飯も作りに来てるしっ…」
真夜の目が泳いでいる…
「そうだよね~、裕翔と幼なじみなら、妹さんとも幼なじみなんだもんね。」
基本的に真夜は嘘が付けない。
だからこそ、あんなに自然に遊園地で絶叫系に騙されて乗った時はわからなかった。
「花梨の服も暫く乾かないと思うから、お風呂入った方がいいんじゃないか?」
「う~ん、それはちょっと、申し訳ないかなぁ」
「私も入るつもりだよ?」
「真夜も入るの?どうしようかなぁ」
「じゃあ、一緒に入ろうよ!」
「それは楽しそうだねっ!私も入らせてもらってもいい?」
「もちろん!どうぞ。真夜、妹の部屋に花梨にも合うサイズの服があったら貸してやってくれな!」
「わかったぁ」
部屋から服を取って、真夜と花梨は2人でお風呂に入っていった。
お風呂場からはキャッキャ、キャッキャとはしゃいでる声が聞こえる。
その間に俺は部屋で着替えて、2人が上がってくるのを待った。
1時間近く入っていたのではないだろうか。
20時にバイトが終わったが、もう22時になろうとしていた。
ドライヤーの音は聞こえていたから、髪の毛は乾かし終わっていると思う。
真夜が先に出てきた。いつものシルクのパジャマを着ている、後に続いて花梨も出てきた。
真夜のピンクを基調としたチェックのパジャマを着ていた。
「遅くなっちゃってごめんね!裕翔も入っちゃって!ご飯の準備しておくから!」
真夜に言われて、俺もお風呂に入るために脱衣場に向かった。
脱衣場には花梨のワンピースが干されていた。
花梨もきっと、うちでご飯を食べてから、服が乾いた頃合に帰るのだろう。
なるべく早めにお風呂に入って、風呂場を乾燥モードに切りかえて、花梨の服を乾かす事にした。
「裕翔あがった?食材あったから、すき焼きにしたよ!」
「おっ!いいね!ちょうど肉食べたかった!!」
「私までご馳走になるなんて、ごめんね!」
「みんなで食べた方が美味いから、気にすんなよ!」
花梨は野菜を切って運んできた。
真夜はキッチンで準備をしている。
俺がガスコンロを用意していると、花梨が近寄ってきた。
「真夜って、しっかりしてるようで、抜けてるよね。可愛い天然さんなのかな?」
「え?」
まぁ、手馴れた感じで料理をしていると違和感があるのかもしれない。
でも、作りに来てるのは言っているはずなんだけど。
「一緒に住んでる妹さんって、真夜なんでしょ??秘密にするから大丈夫だよ!」
「どうして、そう思った?」
「この場に誰がいても、少なからず違和感を感じると思うけど…」
「少なからずだろ?」
「脱いだ物は洗濯カゴに入れるし、カラーボックスから普通に下着出して履いてたし。」
「……うん。みんなには内緒にしててくれ」
「恥ずかしいんでしょ?大丈夫!」
いつかはバレるとは思ったけど、こんな形でバレるとは…
「出来上がったから、そっちに持っていくね~」
まだ、バレていないと思っている真夜は、すき焼きの鍋をセットして箸を配った。
「ん~、おいしい!!真夜ありがとう!!」
「すき焼きのタレ使ったから、料理っていう訳じゃないけどね」
「もう遅いから、花梨も泊まっていけよ。真夜と一緒ならいいだろ?」
真夜は、何言ってるの! みたいな顔で、こっちを見てきた。
「服も乾かないだろうし、そうさせてもらおうかなぁ」
「じ…じゃあ、私も寝ていこうかな…」
「じゃ~あ~!一緒に寝ようね、真夜!」
「そうだね!裕翔、妹の部屋借りるね」
「お、おう」
「ねぇ、真夜?裕翔の妹さんの名前って、なんていうの?真夜が妹っていうの変じゃない?」
「そ、そうかな?」
普段みんなの前では見せない慌てた真夜がいる。
それを楽しむように小悪魔な表情の花梨。
恐らく、仲が良くなったのに、内緒にされてたから仕返しをしてるのだろう。
「い…妹の名前ね…えっと、、そう!遥はるかっていうの!」
それ、家の母親の名前だろ…
「そうなんだぁ~!思ってた名前と違うな~」
「名前を想像してたの??」
「てっきり、真夜って名前なのかと思ってた~」
「そ、、、それ私の名前だよ~」
助け舟だすか…
「花梨もそろそろ、気が済んだか?」
「うん!ごめんね真夜」
「なに?どうしたの??」
俺から説明しよう。
「真夜!お前脱いだ服どこに入れた?」
「ん?かご…」
「下着はどこから取った?」
「カラーボックス…」
「誰の前で?」
「花梨…私…失敗した?」
「失敗っていうよりも、信頼出来る秘密の共有者を増やしてくれたな。」
「そっか、花梨と友達になれて良かった!」
「私も今まで見たことの無い真夜の姿を見れて良かった~」
「そこは、忘れていいよ?」
「大丈夫!真夜がお姉ちゃんって思ってたけど、裕翔の方がお兄ちゃんだわ!」
「むぅ~」
「花梨はよく分かってるな!良し肉食え!」
そうして、秘密の共有者が1人増えたのだった。
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