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第一章~悪魔との同居~
ショックな場面
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「今日も疲れたなぁ……」
仕事の帰り。
悪魔と住む部屋へと道を歩く。
「あ……」
ふと、目に入ったケーキ屋さん。
「……マカロン」
この前、雑誌を見てた悪魔がマカロンを見て好きだと言っていたことを思い出す。
「買っていこうかな」
悪魔と暮らし出して、3ヵ月。
悪魔は相変わらず悪魔だけど。
でも、何だかんだ言って優しかったし甘い言葉もたくさんくれた。
たぶん、あたしの彼氏なんだと思う。
好きな人が他にいる事実は変わらないけど。
「まぁ、騙されてやってるんだけど」
いまさら、悪魔との関係を正すつもりもない。
なんだかんだ言っても、あの人と一緒にいるのは楽しいし。
強引なところは相変わらずだけど。
「いらっしゃいませー」
ケーキ屋さんの扉をあけると、売り子の女性が笑顔で出迎えてくれる。
「このマカロンを三つください」
今日は、いつものお礼ってことで。
悪魔に買っていこうとおもう。
思えば、悪魔に全部払ってもらっちゃってるから。
「悪魔、マカロン好きって言ってたよね……」
悪魔に2つあげよう。
残りのひとつはあたし。
「喜んでくれたらいいな」
悪魔の笑顔を想像すると、なんだか頬が緩む。
悪魔は悪魔に変わりないんだけど、やっぱり整った顔をしてるから。
彼の笑顔は惹き付けられるものがある。
少しは喜ばせてみたいな。
普段、いろいろしてもらってばかりだし。
たまにはあたしが喜ばせるのもありだよね。
こんなそのへんのケーキ屋さんのマカロンなんて、悪魔の舌には肥えてるかもしれない。
でも、それでも喜んでくれると思うんだ。
「ふふっ」
悪魔の喜んだ顔を頭に思い浮かべながら、エレベーターに乗って最上階のボタンを推す。
「慣れたもんだなぁ……」
このエレベーターで最上階に行くことも、帰ったら悪魔がいることも。
家族以外の人と暮らすなんて初めてだったから、最初は戸惑ったけど。
いまとなってはそれが当たり前になっているんだから。
「……?」
玄関を開けると、あたしのものではない靴がひとつ。
明らかに女物だ。
「……誰か来てる?」
もしも、本当の好きなひとだったりしたら……。
そんなことが頭をよぎって、足がすくむ。
でも、ただの友達かもしれないし。
部屋にいくには、リビングに行かないとならない。
リビングに悪魔がいるのかどうかもしらないけど。
「よしっ……」
意を決して、やたら長い廊下を歩いてリビングへと向かう。
「……っ」
リビングのドアが少しだけ開いていた。
見えて来た光景にドアにかけようとしていた手が止まる。
出ていかなきゃ……。
真っ白になる頭を感じながら、動悸が激しくなるのを感じながら。
それでも冷静に考えて。
物音を出さないように歩いてもう1度靴を履く。
「……キスしてた」
部屋から出て、脳裏に浮かんでくるのはさっきの映像。
……あれが好きな人?
女の人は頭だけしか見えなかったから。
というのも悪魔の顔もよく見えてないけど。
でも、もうあそこにはいられない。
仕事の帰り。
悪魔と住む部屋へと道を歩く。
「あ……」
ふと、目に入ったケーキ屋さん。
「……マカロン」
この前、雑誌を見てた悪魔がマカロンを見て好きだと言っていたことを思い出す。
「買っていこうかな」
悪魔と暮らし出して、3ヵ月。
悪魔は相変わらず悪魔だけど。
でも、何だかんだ言って優しかったし甘い言葉もたくさんくれた。
たぶん、あたしの彼氏なんだと思う。
好きな人が他にいる事実は変わらないけど。
「まぁ、騙されてやってるんだけど」
いまさら、悪魔との関係を正すつもりもない。
なんだかんだ言っても、あの人と一緒にいるのは楽しいし。
強引なところは相変わらずだけど。
「いらっしゃいませー」
ケーキ屋さんの扉をあけると、売り子の女性が笑顔で出迎えてくれる。
「このマカロンを三つください」
今日は、いつものお礼ってことで。
悪魔に買っていこうとおもう。
思えば、悪魔に全部払ってもらっちゃってるから。
「悪魔、マカロン好きって言ってたよね……」
悪魔に2つあげよう。
残りのひとつはあたし。
「喜んでくれたらいいな」
悪魔の笑顔を想像すると、なんだか頬が緩む。
悪魔は悪魔に変わりないんだけど、やっぱり整った顔をしてるから。
彼の笑顔は惹き付けられるものがある。
少しは喜ばせてみたいな。
普段、いろいろしてもらってばかりだし。
たまにはあたしが喜ばせるのもありだよね。
こんなそのへんのケーキ屋さんのマカロンなんて、悪魔の舌には肥えてるかもしれない。
でも、それでも喜んでくれると思うんだ。
「ふふっ」
悪魔の喜んだ顔を頭に思い浮かべながら、エレベーターに乗って最上階のボタンを推す。
「慣れたもんだなぁ……」
このエレベーターで最上階に行くことも、帰ったら悪魔がいることも。
家族以外の人と暮らすなんて初めてだったから、最初は戸惑ったけど。
いまとなってはそれが当たり前になっているんだから。
「……?」
玄関を開けると、あたしのものではない靴がひとつ。
明らかに女物だ。
「……誰か来てる?」
もしも、本当の好きなひとだったりしたら……。
そんなことが頭をよぎって、足がすくむ。
でも、ただの友達かもしれないし。
部屋にいくには、リビングに行かないとならない。
リビングに悪魔がいるのかどうかもしらないけど。
「よしっ……」
意を決して、やたら長い廊下を歩いてリビングへと向かう。
「……っ」
リビングのドアが少しだけ開いていた。
見えて来た光景にドアにかけようとしていた手が止まる。
出ていかなきゃ……。
真っ白になる頭を感じながら、動悸が激しくなるのを感じながら。
それでも冷静に考えて。
物音を出さないように歩いてもう1度靴を履く。
「……キスしてた」
部屋から出て、脳裏に浮かんでくるのはさっきの映像。
……あれが好きな人?
女の人は頭だけしか見えなかったから。
というのも悪魔の顔もよく見えてないけど。
でも、もうあそこにはいられない。
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