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9. 繰り返される危機
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家に帰ると詩帆は母さんに怒られ、父さんに怒られ、ばあちゃんにとても心配された。あの状況を話せば皆んなとてもビックリしていたのだから…
『詩帆…もうこんな危ない目に遭わないでよ。心臓飛び出るかと思っちゃった』
母さんは本当に目はまん丸にして、開いた口が塞がっていなかった。不覚にもちょっと笑ってしまったことは内緒だが。
『詩帆。明日兄ちゃん達の基地に来ないか?トキツレ草もあるし、一回でも見ないと落ち着かないだろ』
『本当に!? 行く』
『怪我してるんだからちょっとだけだぞ』
『はーい』
詩帆は嬉しそうに返事をしてくれた。志乃はまだ葬式とかで忙しくて会えないだろうし、ちょっとだけのために弥を呼び出すのも申し訳ない。明日は妹と2人で行こう。
……志乃に電話だけして様子見とくか。
『…お兄ちゃん声漏れてるよ。志乃お姉ちゃんのこと余程心配なんだね』
『!?。あっ当たり前だ。友達だからな!』
『ふーん』
なんだ詩帆は僕が志乃のこと好いてるかもって思ってるのか。そんな馬鹿な。確かに可愛いかもだけど、今そんな気持ちは……
『今そんな気持ちは?』
詩帆は微笑みながら言ってきた。
!? また声漏れてたのか?
『っ!? 忘れてくれ!やっぱり電話はしない。また明日だ』
『んーまた明日だね~』
詩帆はニタニタしていた。果たして寝たら忘れてくれるのか。
…いや忘れないだろう。
✳︎
次の日僕と詩帆はいつも遊んでいる広場に来た。そして基地のある木の後ろに行くとまだトキツレ草があったので詩帆に説明した。
『これがトキツレ草だ。これに触ったら兄ちゃんや弥は未来のイメージを見たんだ』
詩帆は不思議そうにトキツレ草を見ていた。
『これに触れると未来が見えるのか。ねぇ触って見てもいい?』
悪い未来も出てくるからあまり詩帆には見せたくはないとは思う。でもここまで知ったのだから一回ぐらい触らせてやってもいいかもな。
『悪いイメージも頭に流れ込んでくる時がある。その時はすぐ言ってくれ。あまり詩帆を危険な目には合わせてられないからな』
『あれーお兄ちゃん…昨日は志乃お姉ちゃんだったのに、今日は私ですか。浮気者だね』
……覚えてやがった。
『そんなこと言う子には触らせない』
『ごめんなさい!』
詩帆は謝るとすぐトキツレ草を触れた。そして何かイメージを見たんだろう。目がキラキラしていた。
『詩帆何か頭の中にイメージが流れ込んできたか?』
『うん。この場所で弥さんと志乃お姉ちゃんいるイメージが見えた。すごいね。こんな風に見えるんだ!』
僕はそれを聞いて少し安心した。志乃も近い内にここに集まれるようになるんだと。
『そっか。そういうイメージを見たか。良かった。それが現実になればいいな』
『お兄ちゃんも触って見たら?』
そうだな。僕も触ってみようかな。また悪いイメージが流れてきたらどうしよう。また落ち込まないといけないかも知れない。
僕は少し躊躇いながらそっとトキツレ草に触れてみた。その瞬間いつものように頭の中にイメージが流れ込んできた。
『またか…』
少し楽しみに待っていたのに流れ込んできたのはまたしても良いというイメージではないものだった。
『詩帆…もうこんな危ない目に遭わないでよ。心臓飛び出るかと思っちゃった』
母さんは本当に目はまん丸にして、開いた口が塞がっていなかった。不覚にもちょっと笑ってしまったことは内緒だが。
『詩帆。明日兄ちゃん達の基地に来ないか?トキツレ草もあるし、一回でも見ないと落ち着かないだろ』
『本当に!? 行く』
『怪我してるんだからちょっとだけだぞ』
『はーい』
詩帆は嬉しそうに返事をしてくれた。志乃はまだ葬式とかで忙しくて会えないだろうし、ちょっとだけのために弥を呼び出すのも申し訳ない。明日は妹と2人で行こう。
……志乃に電話だけして様子見とくか。
『…お兄ちゃん声漏れてるよ。志乃お姉ちゃんのこと余程心配なんだね』
『!?。あっ当たり前だ。友達だからな!』
『ふーん』
なんだ詩帆は僕が志乃のこと好いてるかもって思ってるのか。そんな馬鹿な。確かに可愛いかもだけど、今そんな気持ちは……
『今そんな気持ちは?』
詩帆は微笑みながら言ってきた。
!? また声漏れてたのか?
『っ!? 忘れてくれ!やっぱり電話はしない。また明日だ』
『んーまた明日だね~』
詩帆はニタニタしていた。果たして寝たら忘れてくれるのか。
…いや忘れないだろう。
✳︎
次の日僕と詩帆はいつも遊んでいる広場に来た。そして基地のある木の後ろに行くとまだトキツレ草があったので詩帆に説明した。
『これがトキツレ草だ。これに触ったら兄ちゃんや弥は未来のイメージを見たんだ』
詩帆は不思議そうにトキツレ草を見ていた。
『これに触れると未来が見えるのか。ねぇ触って見てもいい?』
悪い未来も出てくるからあまり詩帆には見せたくはないとは思う。でもここまで知ったのだから一回ぐらい触らせてやってもいいかもな。
『悪いイメージも頭に流れ込んでくる時がある。その時はすぐ言ってくれ。あまり詩帆を危険な目には合わせてられないからな』
『あれーお兄ちゃん…昨日は志乃お姉ちゃんだったのに、今日は私ですか。浮気者だね』
……覚えてやがった。
『そんなこと言う子には触らせない』
『ごめんなさい!』
詩帆は謝るとすぐトキツレ草を触れた。そして何かイメージを見たんだろう。目がキラキラしていた。
『詩帆何か頭の中にイメージが流れ込んできたか?』
『うん。この場所で弥さんと志乃お姉ちゃんいるイメージが見えた。すごいね。こんな風に見えるんだ!』
僕はそれを聞いて少し安心した。志乃も近い内にここに集まれるようになるんだと。
『そっか。そういうイメージを見たか。良かった。それが現実になればいいな』
『お兄ちゃんも触って見たら?』
そうだな。僕も触ってみようかな。また悪いイメージが流れてきたらどうしよう。また落ち込まないといけないかも知れない。
僕は少し躊躇いながらそっとトキツレ草に触れてみた。その瞬間いつものように頭の中にイメージが流れ込んできた。
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少し楽しみに待っていたのに流れ込んできたのはまたしても良いというイメージではないものだった。
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