現代神曲〜プルガトリオの人面樹が叫びを聴けッ!〜

氏家 慷

文字の大きさ
66 / 96
第1章 辺獄妄執譚

第47話 人類の完成形

しおりを挟む
キング・メイソンは、マウントを取っているアダムに倒して、胸の中心にあるコアを輝かせてアダムと自分の間に魔法陣を展開させた。黄金の粒子を拳に集めたアダムは、魔法陣に目もくれずこれから父親に褒められる事を考えて顔から笑みが零れながら、嬉しそうに猛威を振るう鎚の王ジャガーノートの顔を殴りつけた。殴りつけられたキング・メイソンは、顔の半分が砕けたが口は無事だった事にほくそ笑み魔法で出現させた装置を発動させた。

歴史の海を除く者フィロソフィア・アナグノスティス、第一節 シラクサの陽炎 起動ッ!」

キング・メイソンが、そう言うとアダムの上半身が白い光に貫かれた。キング・メイソンは、姿勢制御装置を使って起き上がり、下半身だけ乗っているアダムを落とすと、猛威を振るう鎚の王ジャガーノートを修復する為に魔法を発動させた。

「聴けッ!
どの地、どの空、どの世でも
見上げし仰ぐは、紅鏡也
その偉大なる使い
何時をも共にする烏をここに
黒き御使いは万の空を翔るクルーエ・フォーアラードゥング

キング・メイソンが、魔法を発動させるとキング・メイソンの前に巨大な魔法陣が現れ、黒い羽根と共に人工衛星の様な装置が現れた。

キング・メイソンは、その装置からナノマシンを吹き出させ、猛威を振るう鎚の王ジャガーノートを修復すると、人工衛星を空へ打ち上げた。

体を修復したキング・メイソンは、アダムの下半身を見てそれを破壊しようと思い、ベルトからレシプロソーを取り出して、右腕に取り付けた。すると、キング・メイソンは、レシプロソーを使いアダムの下半身をズタズタに引き裂いた。

そして、それを済ませたキング・メイソンは、これで終わりと思いクジラの背中に空いた穴に入り込もうと歩みを進めた。

だが、そこでキング・メイソンは、自分の右手に違和感を覚えた。アダムの血肉が纏わりついた猛威を振るう鎚の王ジャガーノートの腕から自分の右手に何かが染み出した様な感覚に襲われたのだ。

キング・メイソンは、猛威を振るう鎚の王ジャガーノートの右腕を取り外し、急いで自分の右手を確認すると、あまりのおぞましい状況に目を疑った。猛威を振るう鎚の王ジャガーノートから染み出したアダムの血肉はキング・メイソンの右腕の毛穴を突き破る様に侵入し、少しずつキング・メイソンの腕を真っ赤に膨れさせていっていた。

「うあああああッ!」

キング・メイソンが、悲鳴を挙げるとキング・メイソンの右腕がぐにゃっと流体の様に変化し、子供の顔の形になるとその子供はニヤッと笑いキング・メイソンにこう言った。

「うへへへへっ!
僕を倒したと思ったんだろう?
ざ~んね~ん!
僕の体は、完全に消滅させない限りは不滅なんだ。どんなに体を傷つけられたって、倒した奴の体をこうして奪えちゃうからね!
さっきまで君と戦っていた体も貰い物さ。
あの体は、邪眼のバロールの物だ。
本当は彼ともう一人、太陽神ルーがここに来るはずだったんだけど、父さんがバロールの体が欲しいって言い始めて僕が殺したんだ。
一緒にいたルーも殺して武器を奪った。
だ~れも僕に勝ってないよ~!
だって、父さんがそう言ったからね!」

アダムは、そう言うと再びキング・メイソンの体に入り込み、凄まじいスピードで体を乗っ取って行った。

「あああッ!
ああああああああッ!
やめろ!
クソう!
俺から出ていけッ!」

キング・メイソンがそう言って泣き叫んだが、既にアダムの進行が進み過ぎて手遅れの状態になり、キング・メイソンは、そのまま意識を失った。

キング・メイソンの体を乗っ取ったアダムは、猛威を振るう鎚の王ジャガーノートの右腕を取り付け、その場でピョンピョンと飛び跳ね、ドローンに向かって自慢した。

「やった!
やったよ父さん!
敵を倒した上に、こんなにカッコイイ武器まで手に入ったよ!」

アダムが、そう言うと父親も嬉しそうに

「ああ、良くやった。
直ぐに此方に来てくれ、その武装を解析したい。」

と言うと、アダムは

「うん、わかった!
僕、また強くなっちゃった!」

と、はしゃぎながら先程使っていた武器を回収してクジラの背中に空いた穴から内部へと入っていった。アダムが、クジラに入るのを確認するとドローンは

「ははははは!
素晴らしい、流石は私の最高傑作
ホモ・ペルフェクトス人類の完全体だ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

処理中です...