腹黒薬師は復讐するために生きている

怜來

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アルファ騎士団

アルファ騎士団 ⑦

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順番に名前が呼ばれていく。シャリングはなかなか呼ばれない。一組が呼び終えたようで、移動していった。次に呼ばれたのはカナリヤだった。

カナリヤは無表情で前へ歩いて行く。すると、カナリヤを見て周りからは冷たい視線があがった。

「みろよ、ここに女がいるぜ」

「なんでここにいるんだよ。ここはおみあいの場所じゃねえっつうの」

「ほんとだよ。てか、女が勝てるわけないだろ」

「騎士なめすぎだろ。それにあいつ弱そうだぜ。あとで遊んでやろうよ」

「いいねいいね」

男たちは笑いながら話している。悔しくて言い返してやろうと思ったが勇気がなく言えなかった。すると、シャリングの背後から誰かが男たちのもとへ行った。

「君たち、人のこと言えないだろ」

「は?なんだよお前。もういっぺん言ってみろ」

「二回も言わせるな。人のこと言えないだろって言ってるんだ」

あきれている。その態度に腹が立ったのか男たちは詰め寄ってきた。

「は?なんだとお前。偉そうに」

「君たちだって偉そうじゃないか。というか、お前らみたいのが騎士になれるとでも思ってんのか」

さっきまでの穏やかな表情は消え、一気に冷たい表情へと一変した。

「お前らみたいに悪口いってるやつらが立派な騎士になれると思うなよ。騎士舐めてんじゃねえよ」

男らは怯えてどこかに行ってしまった。

「全くああいうやつらは減らないもんだね」

男たちが見えなくなると呆れて言う。シャリングはすごいなと思いながら見ていた。

「あ、今の見てた?」

「あ、はい。凄いですね。立ち向かえて」

「あれくらいどうってことないよ。ああいうのがこれから増えていくんだから」

確かにそうだ。あれくらい立ち向かえなきゃ騎士になんてなれない。

「君名前は?」

「サイルス・テミニウスです」

「ルーセル・フリクスだ。よろしく」

「よろしくお願いします」

二人は握手をする。顔をよく見ると誰かに似ている気がした。

「ルーセル・フリクス」

名前が呼ばれた。シャリングは挨拶をして離れた。いつ呼ばれるのかとそわそわしていたがなかなか呼ばれない。一瞬不安になったがその時に呼ばれた。

少し安心したがこれで落ちたら終わりだともっと緊張してきた。さっきの男もいる。

案内されさっきいた場所から少し離れたところで止まった。そして

「今から名前を呼ぶ。その相手と戦う。一気にやるから間違えるなよ。それじゃあ呼ぶぞ。サイルス・テミニウス」

一番最初に呼ばれた。心臓がバクバクしている。汗が止まらない。

「お前たちはここな」

相手が誰だろうとみんなつよそうだった。それでも諦めずに頑張ろうと決心した。

「それじゃあ始める。相手に剣を当てれれば勝ちだ。それでは始め!」
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