腹黒薬師は復讐するために生きている

怜來

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王への復讐

王への復讐 ⑥

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「やりすぎなんじゃないか?」

「なんで?」

帰りの馬車の中でシャリングがカナリヤに向かっていった。カナリヤは満足したような顔をしていたがすぐに真顔に戻った。


「だって国王たちもサンザリカにはめられたんだろ?王たちも被害者じゃないか」

「…ただ単に被害者ヅラしてるだけだろ。やってはいけないと思ったらすぐに隣国の王に言ってサンザリカを止めることだってできたはずだ」

カナリヤは窓の外を大きな目を細くして見ている。

「例えサンザリカが怖くてできないといってもあいつは王だ。国民を守るのが役割。そんなのもできないで王としてやっていけるのかって話だ。あれくらいしておかないと意味がない」

…けれど、王もほんとうはやめたかったと思う。相当サンザリカ二を圧力をかけられたのだろう。一応国民思いの国王ではある。しかしアイとは誰だ。サンザリカの後ろ盾にはアイがいたのか。

王は記憶がない。とうことは何かしたんだろうけど何をすれば操って記憶を消すことができるのか。薬でできたのか。けれど、そんなのがあるのか。

「アイって名前珍しいよな。マリヤも同じだけど。マリヤは違う世界からきたから名前も少し違うのは納得できるけどアイは違う世界からきてもないのに似たようなもんだよな」

シャリングが言う。シャリングの話を聞き何かひらめいたようだ。

「これ大変なことになりそうだな」

「え?何かわかったの?」

「後でな。もう寝たい 」

「家着くよ」

カナリヤは窓に寄りかかって目をつむった。




家につきカナリヤを起こす。今日はいつもの倍疲れた。あんなの次見たら心臓持たない。あんなにハラハラしたのは初めてだ。普通だったら一瞬で殺されている。

いつ死んでもおかしくない。よく王は許せたもんだ。まあカナリヤを殺したら皇太子も殺すことになる。

「私は寝るから明日起こさないで」

さっさと自分の部屋にもどってしまった。さっきの話を聞きたかったのに。まあしょうがない。

「シャリング。大丈夫だったか?」

ハーネストが後ろに立っていた。心配そうな眼をしている。

「うん。大丈夫だったよ。カナリヤって凄いな・王相手でもひるんでなかったよ」

「カナリヤはすごい奴だからな。まあ機嫌よさそうだしうまくいったんだな」

「うん。けど、また謎の人が出てきちゃって」

「謎の人?」

城で王が話していたことをハーネストに話した。ハーネストも頭を抱えていた。カナリヤはアイについて何かわかったようだが教えてくれなかった。

まあ明日ゆっくり話を聞こう。




「久しぶりだな。カナリヤ」
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