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社長夫人
しおりを挟む竜崎家の向かい側の家
広い道を隔てて建っている
バラのアーチに広い庭の洋風の一軒家
「林」表札
その庭で愛犬と戯れている社長夫人の林正美(38歳)
そこへ、蘭子と仲村が来て正美にお辞儀をする
アーチを潜り警察手帳を見せる
「刑事さん?向かいのお宅の事かしら?」
不思議がる正美に蘭子が
「はい。少しお時間宜しいでしょうか?」
と言う
「竜崎さん、最近越していらしたのよ。最近じゃあ木を伐採してヘリコプターが止まれる庭まで造る人もいる位だから、住みづらくなっちゃったわ、軽井沢も......」
「そうですか。何かお気付きの事なかったですか?」
と蘭子が言うと正美が愛おし気に抱いていた愛犬が正美の胸からピョンと飛び降りて、庭に置いてある器に水を飲みにいく
「特に何も......。あっ、そういえば毎朝出掛けていたわ、車で。確か白樺の森の教会......」
「そうですか。ありがとうございます。所で林さんはバカラ、お好きですか?」
「バカラ?趣味じゃないわ」
「分かりました。ありがとうございました」
と蘭子が言って仲村と帰ろうとすると急に正美が吐き気をもようす
「大丈夫ですかっ!」
蘭子が慌てて正美を抱きかかえる
「だ、大丈夫よっ」
と言って蘭子を振り払い愛犬を抱き上げ急ぎ足で家の中に入って行った
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