常夏寿郎の考察日記

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考察日記

ある日の出来事

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 八月某日 天候:曇りー

 突如、近松さんと小雨堂さんが姿を消した。
 私はすぐさまレーダーを頼りに探索するも、発見できずにいた。
 そこへ、一人のメガネ男子が訪れる。
 これはチャンスだと思い、紅茶を淹れつつ、事情を打ち明けた。
 深刻そうな顔を見せた。童顔には似つかない眉のシワ、真剣に考えている様子が見てとれる。私はなぜか心が温かく感じた。

 八月某日 天候:曇りのち晴れー

 事が動き始めた。民宿に六名の団体が訪れた。
 用件は二郎のメンテナンスに来られた方々でした。
 しばらくすると、いつの間にか二郎が乗っ取られた形跡を発見。腕の良い業者さんのようで、修正に時間がかからなかった。
 カプセル装置を解除した後に、警察へ通報。近松さんと小雨堂さんも無事に生存を確認して、事なきを得た。
「いや~危なかった」

「無事で良かったです。自分も危うく危険にはらまされるところでした」

「無事で何よりです」

 一方で捕まった伊久夫らはというと。
 車に乗り込む際に、憧れていたのだろうか樋口先輩の名前をボヤキ節に吐いていた。
 後で調査してみると、天美高校の遊撃手ショートだったようだ。

 九月某日 天候:晴れー
 今日から民宿を本格的に再開。近松さんと小雨堂さんに私と二郎がお客様に、癒しをご提供いたします。
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