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本編
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マリア様と仲良くしてアリーヌ様に叱られても改善しなかった結果、遂に筆頭執事であるドルマン様から呼び出しをくらいました。
いくら図太い私でも、直接の上司であるアリーヌ様ではなく、遥か彼方の上司ドルマン様相手では緊張する。
下手をすると辞めさせられる可能性もあるのだから。
深い飴色の扉を見つめ、深呼吸をする。
そして、度胸を決めて扉を叩いた。
「失礼します。エルゼです」
「入りなさい」
ガチャリと重い扉が開かれる。
窓は既にカーテンで光が入らず、蝋燭の明かりだけが部屋を照らしている。
「そこに座りなさい」
簡単な応接ができるように、そこには簡易のソファと机が置かれている。
そこに腰をかけると向かい側にドルマン様も座った。
「なぜ、呼び出されたのか、わかるかね」
「はい。マリア様と使用人の枠を超えて親しくしているから・・・ですよね」
「その通りだ。アリーヌから私にも注意してくれと頼まれたのだ。しかし・・・」
早速本題に入ったドルマン様だったが、目を伏せられこう告げた。
「私にはマリア様が良い方に向かっているように見えるのだ。マリア様が君と親しくなってから癇癪が減り、また講義も真剣に取り組むようになった」
そして、私の方を見て、目線で君が原因だろう?と告げていた。そして、深いため息をつかれこう告げた。
「何か意図があるのであれば、私はそれを聴きたいと思う。悪影響を及ぼしているのなら即座にここを辞めるよう告げるつもりだったが、好影響であれば様子をみても良いと考えている」
ああ、この人は子どもだからと話を聞かない人ではないのだ。
いや、小さな大人という今の社会だからこそ、聞く耳を持とうとしてくれているのかもしれない。
「私・・・マリア様を見ていてマリア様が望んでいるのは自分の理解者ではないかと思ったんです。使用人は、主人の求めるものを自分で考えなくてはならない・・・そうですよね?」
「ふむ。続けて」
「マリア様が本当に求めているのは、見てほしいのは、ご当主様やお方様なんです。でも、お2人はお忙しくマリア様を見ることができません」
「確かにその通りだ」
「だから。私、せめて、せめて、お話し相手ぐらいにはなれないかと思って」
そこまで聞いて、ドルマン様は考えはじめた。
そして、こう告げた。
「君はただの使用人だ。その領域を超えているとは思わないかね?」
「思いません。必要だからする。そして、必要がなくなれば・・・」
「離れると?」
「はい」
また、深いため息をつかれる。
「はっきり言おう。マリア様は、君を信頼しているように思う。だからこそ、危険だと感じている」
それはそうだろう。世間知らずのご令嬢を騙して金品を取ろうとする使用人もいるのだから。
「そこで、これにサインをしてほしい」
「これは・・・?」
「上級貴族だけが扱うことのできる魔法契約書だ」
ここに書かれた内容を破ると苦しんで死ぬことになると告げられる。
「魔法・・・契約書・・・」
この世界の魔法はほぼ無いに等しいが、一部でオーパーツとして残っているものがある。
魔法契約書もその1つで、元々は魔法のペンで書くとその書いた紙が魔力を持ちその約束を違えたものを殺すのだという。
契約内容は、簡単に説明すると主人を傷つけないこと。騙さないこと。嘘をつかないこと。と書かれている。
私は、やましい思いなんて1つもないので何の迷いもなく、サインした。
「これで、いいですよね?」
「いいだろう」
ため息をつきながらもホッとしたような顔でドルマン様は下がるよう言われた。
本当は、幼児期の愛情の大切さを語りたかった。でも、この世界では理解されないだろう。実例がないのだから。
いや、あったとしても異端なのだ。
それでも、私はマリア様を慈しみたい。
マリア様が必要ないと言われるその日まで・・・
そして、願いが叶うならば小さい大人という考え方でなく、子どもなのだという概念がこの世界に出来ればいいと思う。
そうすれば、あんな、あんな悲しそうな顔を見る必要がなくなるかもしれないから。
そして、子どもが子どもらしく過ごすことの大切さを知ってほしい。
そのためにも、私は頑張りたい。
いくら図太い私でも、直接の上司であるアリーヌ様ではなく、遥か彼方の上司ドルマン様相手では緊張する。
下手をすると辞めさせられる可能性もあるのだから。
深い飴色の扉を見つめ、深呼吸をする。
そして、度胸を決めて扉を叩いた。
「失礼します。エルゼです」
「入りなさい」
ガチャリと重い扉が開かれる。
窓は既にカーテンで光が入らず、蝋燭の明かりだけが部屋を照らしている。
「そこに座りなさい」
簡単な応接ができるように、そこには簡易のソファと机が置かれている。
そこに腰をかけると向かい側にドルマン様も座った。
「なぜ、呼び出されたのか、わかるかね」
「はい。マリア様と使用人の枠を超えて親しくしているから・・・ですよね」
「その通りだ。アリーヌから私にも注意してくれと頼まれたのだ。しかし・・・」
早速本題に入ったドルマン様だったが、目を伏せられこう告げた。
「私にはマリア様が良い方に向かっているように見えるのだ。マリア様が君と親しくなってから癇癪が減り、また講義も真剣に取り組むようになった」
そして、私の方を見て、目線で君が原因だろう?と告げていた。そして、深いため息をつかれこう告げた。
「何か意図があるのであれば、私はそれを聴きたいと思う。悪影響を及ぼしているのなら即座にここを辞めるよう告げるつもりだったが、好影響であれば様子をみても良いと考えている」
ああ、この人は子どもだからと話を聞かない人ではないのだ。
いや、小さな大人という今の社会だからこそ、聞く耳を持とうとしてくれているのかもしれない。
「私・・・マリア様を見ていてマリア様が望んでいるのは自分の理解者ではないかと思ったんです。使用人は、主人の求めるものを自分で考えなくてはならない・・・そうですよね?」
「ふむ。続けて」
「マリア様が本当に求めているのは、見てほしいのは、ご当主様やお方様なんです。でも、お2人はお忙しくマリア様を見ることができません」
「確かにその通りだ」
「だから。私、せめて、せめて、お話し相手ぐらいにはなれないかと思って」
そこまで聞いて、ドルマン様は考えはじめた。
そして、こう告げた。
「君はただの使用人だ。その領域を超えているとは思わないかね?」
「思いません。必要だからする。そして、必要がなくなれば・・・」
「離れると?」
「はい」
また、深いため息をつかれる。
「はっきり言おう。マリア様は、君を信頼しているように思う。だからこそ、危険だと感じている」
それはそうだろう。世間知らずのご令嬢を騙して金品を取ろうとする使用人もいるのだから。
「そこで、これにサインをしてほしい」
「これは・・・?」
「上級貴族だけが扱うことのできる魔法契約書だ」
ここに書かれた内容を破ると苦しんで死ぬことになると告げられる。
「魔法・・・契約書・・・」
この世界の魔法はほぼ無いに等しいが、一部でオーパーツとして残っているものがある。
魔法契約書もその1つで、元々は魔法のペンで書くとその書いた紙が魔力を持ちその約束を違えたものを殺すのだという。
契約内容は、簡単に説明すると主人を傷つけないこと。騙さないこと。嘘をつかないこと。と書かれている。
私は、やましい思いなんて1つもないので何の迷いもなく、サインした。
「これで、いいですよね?」
「いいだろう」
ため息をつきながらもホッとしたような顔でドルマン様は下がるよう言われた。
本当は、幼児期の愛情の大切さを語りたかった。でも、この世界では理解されないだろう。実例がないのだから。
いや、あったとしても異端なのだ。
それでも、私はマリア様を慈しみたい。
マリア様が必要ないと言われるその日まで・・・
そして、願いが叶うならば小さい大人という考え方でなく、子どもなのだという概念がこの世界に出来ればいいと思う。
そうすれば、あんな、あんな悲しそうな顔を見る必要がなくなるかもしれないから。
そして、子どもが子どもらしく過ごすことの大切さを知ってほしい。
そのためにも、私は頑張りたい。
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