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5章 しっぽりと入浴
31.若気の至りでセクシーダンサーやってます
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シラキスを浮かべた風呂に向かい合って入る。伸ばした足でウォーレンの脇腹の傷をモシャモシャすると、またウォーレンが笑った。
「性感帯の開発は継続中か?」
「任務完遂まで、あと10回ほど必要です!」
一瞬キョトンとしたウォーレンが、クスリと笑った。
「騎士みたいな言い方だな」
ドキーッ!
……なんてね。ふざけてるだけですよっと。
ピッと敬礼する。
「幼い頃の憧れの職業は騎士でした! 近衛兵も捨てがたいけど平民じゃ無理だからさ」
「近衛兵は王族の警護をするから、貴族がほとんどだものな」
「平民のガキの間じゃ、騎士と泥棒に分かれて追いかけっこする遊びがあるんだよ。知ってる? 俺はいつも騎士役じゃなくて近衛兵になりきってたけど」
「そうか、私は騎士のほうに憧れる。近衛兵より騎士のほうが、身近で守ってくれる存在だろう?」
ほわッ?! それはもしや……大聖堂を守るクラレンスのことか?!
照れ臭くてムズムズする。
「なあコレ」
また足で脇腹の傷をつつく。
「このエッチな傷、どうしたんだ」
言いたくなきゃ、言わなくていいんだけど……と思ったのに、ウォーレンはとくに気にした様子もなく自分の脇腹を見た。
「あぁこれか……これは魔物のアイスランスが避けられなくて」
「まもの?!」
「体の傷はダンジョン攻略の時の傷が多いな」
「ダンジョン?!」
知らなかった……神官ってダンジョンに行くんだ……。
この辺りの地域にはないから、俺も行ったことがないのに!
「神官って過酷なんだな……。祈ってるだけかと思ってた」
「あぁ神官の時じゃない。前に冒険者をしていた時期があってな」
「ぼうけんしゃ?!」
頭がついていかない。前に情報通のチャーリーから聞いた話じゃ、貴族生まれの聖堂育ちの神官じゃなかったか?
それに立ち居振る舞いにしても優雅な貴族だし、冒険者なんて荒々しさとは無縁に見えた。
「ウォーレンが冒険者?! 剣でも握って戦ったのか?!」
「いや、幼い頃から神官見習いとして育ったからな。神聖魔法が使える白魔法士として後方支援していた。霊やゾンビの出るダンジョンでは重宝されたぞ」
「白魔法士のウォーレン……めっちゃ強そうだ。でも後方支援でこんなに傷だらけになるなんて、冒険者はこえーな」
「前方と後方が分断されたら後方支援でも戦うしかないからな。そうならないように気をつけてもアクシデントはつきものだ。移動も徒歩が多いし……自然と無茶をしていたから体力がついた」
「いい体してるもんな~。今は神官だろ? いまでもこの筋肉維持してんのすごいじゃん」
「筋トレは冒険者をやめてからも趣味でやってる」
「わかる。俺も筋トレ趣味でさ~。一度体作ると、鈍るのが怖いし、もっと上を目指したくなっちゃうよな~」
「そのままで十分美しいと思うが……」
「いやいや、もっとここ割りたい! ぎゅっとしたい! ん、でもやりすぎは店長NGが出るからな……」
ヨシヨシと頭を撫でて慰められた。でも俺の体が美しいという証言、いただきましたー!!
「神官見習いから冒険者になってまた神官か~。それも神官の偉い人だろ。冒険者経験が箔にでもなんの?」
「いや……箔づけのつもりで冒険者になったわけではない。……若気の至りというか、実家からの横槍にうんざりしてヤケになっていた時期があってな。神官から冒険者になるのは案外簡単なんだ」
「ヤケにね~。まぁ、若い時なんてそんなもんか」
「ランスは今も若いだろ」
「だから、若気の至りでセクシーダンサーしてんだよ!」
「ふふ、私より無茶をする」
ウォーレンに笑われた。まぁ、こんなの若くないとできないし、勢いで始めたところもあるよね。
それとなく聞き出す話と事前情報を合わせると、なんとなく全容が見えてきた。
義母に嫌われていたウォーレンは実家の思い通りに動かされるのが不快で、冒険者になったんだろう。
本来、貴族出身の神官が平民の危険な冒険者になるなんて、聖堂側が許すもんじゃない。 それがすんなり許可されたってのは、義母の手が回っていた可能性が高い。
つまり「危険な冒険者になって、早めにこの世から消えろ」ってとこか。
「性感帯の開発は継続中か?」
「任務完遂まで、あと10回ほど必要です!」
一瞬キョトンとしたウォーレンが、クスリと笑った。
「騎士みたいな言い方だな」
ドキーッ!
……なんてね。ふざけてるだけですよっと。
ピッと敬礼する。
「幼い頃の憧れの職業は騎士でした! 近衛兵も捨てがたいけど平民じゃ無理だからさ」
「近衛兵は王族の警護をするから、貴族がほとんどだものな」
「平民のガキの間じゃ、騎士と泥棒に分かれて追いかけっこする遊びがあるんだよ。知ってる? 俺はいつも騎士役じゃなくて近衛兵になりきってたけど」
「そうか、私は騎士のほうに憧れる。近衛兵より騎士のほうが、身近で守ってくれる存在だろう?」
ほわッ?! それはもしや……大聖堂を守るクラレンスのことか?!
照れ臭くてムズムズする。
「なあコレ」
また足で脇腹の傷をつつく。
「このエッチな傷、どうしたんだ」
言いたくなきゃ、言わなくていいんだけど……と思ったのに、ウォーレンはとくに気にした様子もなく自分の脇腹を見た。
「あぁこれか……これは魔物のアイスランスが避けられなくて」
「まもの?!」
「体の傷はダンジョン攻略の時の傷が多いな」
「ダンジョン?!」
知らなかった……神官ってダンジョンに行くんだ……。
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「あぁ神官の時じゃない。前に冒険者をしていた時期があってな」
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それに立ち居振る舞いにしても優雅な貴族だし、冒険者なんて荒々しさとは無縁に見えた。
「ウォーレンが冒険者?! 剣でも握って戦ったのか?!」
「いや、幼い頃から神官見習いとして育ったからな。神聖魔法が使える白魔法士として後方支援していた。霊やゾンビの出るダンジョンでは重宝されたぞ」
「白魔法士のウォーレン……めっちゃ強そうだ。でも後方支援でこんなに傷だらけになるなんて、冒険者はこえーな」
「前方と後方が分断されたら後方支援でも戦うしかないからな。そうならないように気をつけてもアクシデントはつきものだ。移動も徒歩が多いし……自然と無茶をしていたから体力がついた」
「いい体してるもんな~。今は神官だろ? いまでもこの筋肉維持してんのすごいじゃん」
「筋トレは冒険者をやめてからも趣味でやってる」
「わかる。俺も筋トレ趣味でさ~。一度体作ると、鈍るのが怖いし、もっと上を目指したくなっちゃうよな~」
「そのままで十分美しいと思うが……」
「いやいや、もっとここ割りたい! ぎゅっとしたい! ん、でもやりすぎは店長NGが出るからな……」
ヨシヨシと頭を撫でて慰められた。でも俺の体が美しいという証言、いただきましたー!!
「神官見習いから冒険者になってまた神官か~。それも神官の偉い人だろ。冒険者経験が箔にでもなんの?」
「いや……箔づけのつもりで冒険者になったわけではない。……若気の至りというか、実家からの横槍にうんざりしてヤケになっていた時期があってな。神官から冒険者になるのは案外簡単なんだ」
「ヤケにね~。まぁ、若い時なんてそんなもんか」
「ランスは今も若いだろ」
「だから、若気の至りでセクシーダンサーしてんだよ!」
「ふふ、私より無茶をする」
ウォーレンに笑われた。まぁ、こんなの若くないとできないし、勢いで始めたところもあるよね。
それとなく聞き出す話と事前情報を合わせると、なんとなく全容が見えてきた。
義母に嫌われていたウォーレンは実家の思い通りに動かされるのが不快で、冒険者になったんだろう。
本来、貴族出身の神官が平民の危険な冒険者になるなんて、聖堂側が許すもんじゃない。 それがすんなり許可されたってのは、義母の手が回っていた可能性が高い。
つまり「危険な冒険者になって、早めにこの世から消えろ」ってとこか。
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