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しおりを挟む天国(いや、地獄か?)のお父さま、お母さま、どうかお助けください。
ーー僕は今勇者に犯されそうです!
「待て! 勇者よ……! 何をする気だ!」
「魔王、お前は憎むべき存在だ……。だからこの手で殺してやるつもりだった。でもこんな状況じゃそれも出来ない……はぁ、っはぁ……だから……」
勇者は耳元で低く囁いた。
「この手で……酷く抱いてやる……」
ゾクゾクッと悪寒にも似た刺激が体に走った。
俺は21年間ずっと引きこもっていたせいで人に免疫が無く、かなりの過敏症だ。
特に耳は弱い。
だからこんな風にいきなり耳に息を吹きかけられるとーー
「ぁ……ぁ……」
案の定顔を真っ赤にして口を微にぱくぱくすることしか出来なくなってしまった。
「なんだ、抵抗しないのか。……なるほど、魔王は男好きだって噂は本当だったんだな」
勇者は俺が固まって抵抗出来ないのを違う意味で捉えたらしい。
なんだか物凄い勘違いをされているみたいだが俺は緊張と恐怖と耳への刺激の余韻で何も考えられなかった。
「っはぁ……相当な手練れだと聞いたぜ……!」
「ひが……ぁ……」
違う、勘違いだと否定したかったが声にならなかった。その瞬間勇者は懐から素早く何かのビンを取り出し、中身を俺にぶちまけた。
「な、んだ……この液体……!」
「残念だったな。俺が夢中になっている間に闇魔法を発動させる気だったんだろうが、その計画ももう駄目だ。これは痺れ薬だからな。これで気兼ねなくお前を犯せるぜ……! プライドもなにもかも、めちゃくちゃにしてやるよ!」
勿論そんな計画は企てていない。
「ふぁ……ぁ……」
怖くて怖くて体が震える。
どうすればいいの!?
「まずは首筋からだな」
ペロッと首筋を舐められる。
「ふぁあ!!」
ーービクッ!
過敏症の俺はそれだけで体を跳ねさせてしまう。
「はっ、さすが遊び慣れた体だな。
これだけでもうこんな声をあげるのか」
勇者の舌がねっとりと首から顎にかけて這い上がって、また降りて行いく、それを繰り返す。
怖い怖い怖い怖い、俺の頭の中はそれだけだった。
この男の威圧感が、行為が、ただひたすらに怖かった。
勇者の腕が俺のマントを払いのけ、シャツから潜り込んで胸へと伸びる。
「震えてるな。プライドが傷ついて悔しいか?」
「ぁ……ふ……っ」
震えているのは恐怖のせいだ。
いつの間にかシャツは脱がされ、胸を触る手が意図的に厭らしく這う。
「後悔するならいままでの自分の悪事を後悔するんだな!」
ギュッと乳首を強く摘まれた。
「っあぁああ!! あう、あぁぁ!」
激痛が走り俺は叫び声をあげた。
涙がぼろぼろこぼれ
あまりの痛さに薬で痺れた腕も動かないながらに地面を掻く。
「痛いか? もっとしてやるよ……!」
ギュッ、ギュッ、と一定のリズムで抓られる。
「うぁ! あぁぅ! ああああ!」
「そうか、痛いか」
「ぁぁあぅ! ぅぅう! うあん!!」
「もう乳首が真っ赤に腫れてるぞ?」
「ぁああああ! やめ! あっああ!!」
「……そろそろ、いいだろう」
何分たったのかはわからないが勇者は満足したのか、その手が離れていった。
やっと解放された……。
と、思ったのもつかの間。
「次はこっちだな」
つ、次!?
勇者の手がズボンの上から尻をまさぐる。
お、お尻なんてどうする気なの!?
痺れる手で抵抗を試みるがあっさりズボンから尻に侵入し、割れ目を撫で続ける。
「なっ……なにを、す、する……」
恐怖と緊張と羞恥で顔が真っ赤になりカタカタと震える。
指が後孔をかりかりとひっかき、
「なにって、この穴に指を入れるに決まっているだろ」
ーーズボッ!
「あぁああああああ!!!」
一気に一本入れられた。
「ん、狭い?」
痛い痛い痛い痛いよ!!
俺は今までよく耐えたよ。
でももう無理だ。やだ。限界だ。
お尻に指を入れられるなんて信じられない。
涙がブワッと溢れ、
「……はぁっ、はぁっ、も……痛いのや! ……怖いの、むりだよぉ!!」
思わず素の口調に戻ってしまった。
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