最凶最悪の妖刀を持った僕は果たして本当に悪人ですか?

ハヤト

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本編

第八話 暗殺者

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 テトルの村を出て数日でロドリゲス公爵の失踪事件が広まった。ちなみにロドリゲス公爵は色んな事をしでかしていたらしく、見つかっても処刑だそうだ。もう死体すらこの世にはないが。

 今は皇都にほど近い街でキマイラを消した所だった。手柄は若い騎士に譲りその場を去った。一瞬これでよかったのかと思ったが、あの人がしっかりやってくれると信じた。警備が厳重になる前にこの街を出よう。

 街を出て皇都に向かうか、もう少し探索して見るかで悩んだ末にやはり皇都へ向かおうと決めた。しかし、何か気配がするのだが周りには居ない。気のせいだよな。

 休憩のために街に付いた。もう少しで皇都である。ただ、まだ気配は感じる。絶対に付けてきていると思ったので走って路地へ入った。



 クソ!見失った。あんなに出来るガキじゃないと思っていたのだが中々やるようだ。しかしここは一本道の路地だぞ?しかも大分先まである。路地に入って少し歩いたところで背中に何かが当たるのを感じた。

「動くな。今なら僕は貴方を殺せる。」

 なるほど、壁を使って上に居たのか。何で気づかなかったんだよ。一応暗殺者だぞ俺。とりあえず手を上げる

「降参だ、降参。命だけは取らないでくれ。」

 すると、背中に当てていた物を下ろした。バカかこいつは。アンタを付けて来たならそれなりの装備は持ってるよ!振り返り様に隠し持っていたダガーを持ち切りかかった。しかし、背中に当てていた物であろう刀で弾かれる。すぐに体制を立て直し連撃を……あれ?ダガーどこいった?



  不思議そうにダガーを探している男に再び刀を向ける。

「いや、マジで降参だわ。すまん。あの、ホントに命だけは取らないでください。」

 無言で刀突きつけ続ける。

「いや、ホントに、真面目に。一応な、俺にも家族ってもんがあんだよ。アンタにもあんだろ?」

「あると言えばあるけど、この世界には無いかな。」

 刀を下ろしながら呟く。反撃は無いから多分もう殺しに来ないと思う。

「ここじゃ何だし、座って話そうや。」

「あなた一応暗殺者ですよね?」

 苦笑しながらも座って話すことにした。



 公園らしき所のベンチにローブを着た黒髪の僕と黒で統一された服を着たおっさん(暗殺者)が真昼間に座っていた。

「んじゃぁ俺から自己紹介な。この国で暗殺者やってるビグルだ。今後ともよろしく!」

「なぁ、あなたホントに暗殺者なの?こんなに盛大に自己紹介していいの?」

「良いんだよ、どうせアンタと戦っても勝てる気しないからな。」

 もう無茶苦茶じゃないか。暗殺の意味知ってるのかな?話によると帝国に雇われた暗殺者らしい。もうバレてるのか。でも前まで関係者として捕まえる事になっていたはずなのだが。

「報酬とか決まってたの?何ルピとか。」

「確か100万ルビ。大体、国家反逆罪レベルの懸賞金。」

 数日で僕だと分かったのか。あの村の人が喋ったのかな。逃亡生活の始まりですね。

「なぁそれも良いけどよ。俺のダガーどこやったんだ?どこ探してもないんだよ。」

「この世から消え去ったと思う。」

 前の暴走から刀の能力が抑えられなくなっていた。存在までは消さないものの切ったものが消え去る。

「それでか、ロドリゲス公爵の死体すら見つかんないのわ。なおさら降参してて良かったわ。」
 
 この人といると調子が狂うな。何でこんな人に暗殺頼んだんだろうか。

「あのさぁ。その、俺は貧乏なわけだ。その、な。死んでくれませんか?」

「断らせていただきます。」

「たのむよ~。金ないと息子も嫁さんも飢え死にしちまうよ~。死んでくれよ~。」

「あの、ふざけないでくれません?」

「分かった。取引しよう。俺は帝国から手を引く。その代わりに金を毎月くれ。」

「うーん。足んないな~。もう一声くれる?」

「分かった。ならアンタのやって欲しいもんを1個やろう。それでいいか?流石に皇帝暗殺とか辞めてくれよ。」

 いい提案をしてくれた。あくまで推測だが皇帝にも裏があると思う。なのでビグルにそういうのを探ってもらうことにした。

「ありがとう。心の友よ。早速だが金をくれ。なんぼあるんだ?」

「えっとロドリゲス公爵からの戦利品で10万ルビほど。」

「お前戦利品って…まぁいいや。なら3000ルビでどうでしょうか?」

 まぁ良いかと3000ルビを渡した。と、いう訳で裏が取れるまで街を回っておこう。

「ところでアンタの名前聞いて無かったな。こっちだけとか不平等やろ?」

「如月 徹。キサラギ トオルだ。これからよろしく。」

 という事で暗殺者の買収に成功致しました。


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