11 / 17
本編
第十話 妖刀と聖剣
しおりを挟む
数日間僕は多くの村を転々としていた。衛兵にバレては行けないのであまり人気の無い宿に泊まり魔物を狩って生計を立てていた。しかし、もう僕は普通の街にはいられないほどに名がしれてしまった。
「これからどうするかな。中立の村にでもまた……いや迷惑か。」
とにかく居れる所が限られてきていて、結局皇都からは程遠いところで悩んでいた。もう報復もクソもないな。しかし、今思うと何であんなに強い魔物が街中や村に出てきて襲ったのだろうか。それに7体いたはずのジャイアントオークが1体減っている。神隠しでも起きたのか?
いつものように魔物を狩り多分最後になるだろう帝国下の村でお金を稼いだところで、馬の足音が聞こえた。それは段々と近づいてきて僕の前で綺麗に整列し止まる。鎧が帝国軍の物であるから仲間ではないことは確かだ。
「お前か、妖刀使いは。」
後ろから真っ白な毛並みの馬に乗った純白の鎧を着て黄金の剣を腰に持った騎士が前に出る。兜はかぶって…………。思わず思考が停止する。金髪の美少年は、いつかあの時の少女に瓜二つだったのだ。性別は違うものの、一見女性と見間違えるほどでその瞳は蒼い。
「我はディスマルク帝国第一皇子アンネローゼン・ディスマルク。お父様のご命令により貴様を処分しに来た。」
驚きのあまり声が出ない。声は男っぽい?が確かにシフレと顔立ちから髪まで全く同じなのだ。アンネローゼンは馬から降り、冷めた顔で僕をじっと見つめる。
「貴様の刀のことは知っている。妖刀だな?能力までは把握できんが相当な物なのは分かる。お前が犯罪者でなかったら迎え入れる所なのだかな。」
「そうだとしても断ってると思う。あんな所に入れられるのはゴメンだよ。」
「まぁいい。どうせここでお前は散る。投降するか?楽な死に方ができるだろうな。」
「それもお断りします。まだ死ねないんですよ僕は。」
「そうか。なら力ずくで奪って見せろ!聖剣エクスカリバー!」
黄金の剣を引き抜き僕に突きつける。それをゆっくりと下ろし切っ先を地面に付ける。すると、そこから青葉が目を出した。その瞬間に剣を振り上げる。すると、その青葉は急速に成長しギシギシという音を立てながらこちらへ伸びてくる。それも凄まじいスピードで。
一瞬何が起こったのか分からず棒立ちだったが危険を察知して刀を引き抜いた。そしてその木を切りつける。そのまま音もなく木は消え去った。
「ほう。不意打ちを無力化したか。しかしどこへやった。成長していた木を。」
「どこかは分かりませんがこの世には無いと思います。」
今度はこちらから切りかかる。しかしいつもなら折れるはずの剣が全く折れない。流石に聖剣は切れないか。これでは剣技の勝負になってくる。正直、剣技では勝てる自身が無い。
「どうした?そんなものか貴様の剣技は!そんなもので勝てるとでも思っているのか!」
「まともに戦って勝てないのは百も承知ですよ!」
剣を思いっきり地面に叩きつける。そのまま刺さって動かないで欲しい。その間に何とかこの剣を無力化しないと。と思ったが刺さった所からまたもや木が生える。飛び下がり何とか避けるが手に浅い傷を受けた。
もう一度刀を構える。手が重い気がする。あぁ手に木が生えてるからか………へ?傷口から木が成長していた。慌てて切り落とすが傷口がだいぶ開いていた。
「まだ死なんか……。もういい、決めさせてもらう。」
エクスカリバーを自分の前に突き刺し目を瞑る。反撃しようかと前に出るが周りには光の亀裂がいくつもあるのに気づいた。それは徐々に輝きを増し、その中から何かが出てくる。
「おいおい、待ってくれよ。それはいくら何でも無いだろ。」
亀裂から出てきたのは黄金に輝く剣。エクスカリバーだった。見た感じ…100は超えてる。
「さあ、その刀でこの聖剣を打ち滅ぼせ!」
「まさに楽園だな。この勝負は圧勝だったな。」
衛兵が何か言ってるが僕には地獄絵図にしか見えない。
「これからどうするかな。中立の村にでもまた……いや迷惑か。」
とにかく居れる所が限られてきていて、結局皇都からは程遠いところで悩んでいた。もう報復もクソもないな。しかし、今思うと何であんなに強い魔物が街中や村に出てきて襲ったのだろうか。それに7体いたはずのジャイアントオークが1体減っている。神隠しでも起きたのか?
いつものように魔物を狩り多分最後になるだろう帝国下の村でお金を稼いだところで、馬の足音が聞こえた。それは段々と近づいてきて僕の前で綺麗に整列し止まる。鎧が帝国軍の物であるから仲間ではないことは確かだ。
「お前か、妖刀使いは。」
後ろから真っ白な毛並みの馬に乗った純白の鎧を着て黄金の剣を腰に持った騎士が前に出る。兜はかぶって…………。思わず思考が停止する。金髪の美少年は、いつかあの時の少女に瓜二つだったのだ。性別は違うものの、一見女性と見間違えるほどでその瞳は蒼い。
「我はディスマルク帝国第一皇子アンネローゼン・ディスマルク。お父様のご命令により貴様を処分しに来た。」
驚きのあまり声が出ない。声は男っぽい?が確かにシフレと顔立ちから髪まで全く同じなのだ。アンネローゼンは馬から降り、冷めた顔で僕をじっと見つめる。
「貴様の刀のことは知っている。妖刀だな?能力までは把握できんが相当な物なのは分かる。お前が犯罪者でなかったら迎え入れる所なのだかな。」
「そうだとしても断ってると思う。あんな所に入れられるのはゴメンだよ。」
「まぁいい。どうせここでお前は散る。投降するか?楽な死に方ができるだろうな。」
「それもお断りします。まだ死ねないんですよ僕は。」
「そうか。なら力ずくで奪って見せろ!聖剣エクスカリバー!」
黄金の剣を引き抜き僕に突きつける。それをゆっくりと下ろし切っ先を地面に付ける。すると、そこから青葉が目を出した。その瞬間に剣を振り上げる。すると、その青葉は急速に成長しギシギシという音を立てながらこちらへ伸びてくる。それも凄まじいスピードで。
一瞬何が起こったのか分からず棒立ちだったが危険を察知して刀を引き抜いた。そしてその木を切りつける。そのまま音もなく木は消え去った。
「ほう。不意打ちを無力化したか。しかしどこへやった。成長していた木を。」
「どこかは分かりませんがこの世には無いと思います。」
今度はこちらから切りかかる。しかしいつもなら折れるはずの剣が全く折れない。流石に聖剣は切れないか。これでは剣技の勝負になってくる。正直、剣技では勝てる自身が無い。
「どうした?そんなものか貴様の剣技は!そんなもので勝てるとでも思っているのか!」
「まともに戦って勝てないのは百も承知ですよ!」
剣を思いっきり地面に叩きつける。そのまま刺さって動かないで欲しい。その間に何とかこの剣を無力化しないと。と思ったが刺さった所からまたもや木が生える。飛び下がり何とか避けるが手に浅い傷を受けた。
もう一度刀を構える。手が重い気がする。あぁ手に木が生えてるからか………へ?傷口から木が成長していた。慌てて切り落とすが傷口がだいぶ開いていた。
「まだ死なんか……。もういい、決めさせてもらう。」
エクスカリバーを自分の前に突き刺し目を瞑る。反撃しようかと前に出るが周りには光の亀裂がいくつもあるのに気づいた。それは徐々に輝きを増し、その中から何かが出てくる。
「おいおい、待ってくれよ。それはいくら何でも無いだろ。」
亀裂から出てきたのは黄金に輝く剣。エクスカリバーだった。見た感じ…100は超えてる。
「さあ、その刀でこの聖剣を打ち滅ぼせ!」
「まさに楽園だな。この勝負は圧勝だったな。」
衛兵が何か言ってるが僕には地獄絵図にしか見えない。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
女子高生研ぎ師見習い 悪役令嬢に転生しました❗ 〜農高出身転生者の私、勇者の剣を研いだけど、結局追放されました。よっしゃー!~
みちのあかり
ファンタジー
桜 凛(さくら りん)は調理師を目指す農業高校生。調理クラブの先輩から道具の手入れの大切さを叩きこまれ、研ぎの魅力に目覚める。大好きな恋愛シミュレーションゲームの二次制作をしていたら、なぜかゲームの世界の悪役令嬢リリアの子供時代に転生してしまった。
義母義姉からは疎まれ、母屋にも入れてもらえない日々。学園入学する前に餓死しそうよ!
そんな中、農業高校での実習を思い出し、自給自足の生活を。
恋愛フラグ? そんなものよりまずご飯! 自給自足の子供時代
シャベル片手にコカトリスを倒す!
冒険者なら丁寧な言葉遣いなんて使ってられるか!
やさぐれ街道まっしぐら!
偉い人にも忖度なし!
どんどんレベルを上げましょう!
学園編
元王の養女になったリリア。
勇者達の指導係になったり、魔導具開発したり大忙しの学園生活。
目指すは卒業パーティでの追放劇。
早く勇者達から手を切って追放されたいリリアは無事に追放されるように頑張るけれど、ゲームヒロインちゃんが許してくれません。
カクヨムなどで投稿しています。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
ブックマーク・評価、宜しくお願いします。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる