最凶最悪の妖刀を持った僕は果たして本当に悪人ですか?

ハヤト

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本編

第十五話 幻影

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「君も違う世界から来たんだろ?こことはべつの。地球かな?」

 キラと名乗る男はずっと笑いながらこちらに話しかけてくる。目を見たくない。何かに吸い込まれそうな気がする。シフレは困惑している様だが後で説明しよう。

「なぜそこまで知ってる?あなたも地球から来たのか?」

「そうだよ。僕はアメリカに住んでた。名前からして日本人だね。僕も好きだったなぁ日本。」

 僕達の話に付いていけないシフレだったが何か思い出したのか話しかける。

「アイツは騎士の中で幻影と呼ばれていた。多分今話してるのも幻影だろう。幻影を切ることは出来ないのに何故か向こうはこちらを切れる。」

 なんだそれ、強すぎないか?ある程度制限が無いとまともにやりあえないだろ。

「君は妖刀持ちのようだね。それもだいぶ強力なやつ。まぁ僕も同じ様なものだよ。霊刀って言うんだけど。」

 霊刀と妖刀。同じに見えて全く違うものである。妖刀とは妖怪などを封じ込めた刀である。そのため本来の妖怪の能力に制限がかかり、さらに物によっては代償が必要となる。
 それに対し霊刀は人の怨念の塊が刀に宿っているため最初から最大の能力を使うことが出来る。また基本的に使用者の魂を削って使用することが多い。

 結論から言うと今は妖刀より霊刀の方が強いという事だ。

「君さ、メメント・モリって言う言葉知ってる?確かラテン語だったかな?」

 そう言いながらキラは霊刀を抜く。目に見えるほどの霊気が刀身を覆い黒く波打っている。

「キサラギ、ここは引くぞ。今のままでは到底敵わない。逃げるなら…」

 言い終わる前にキラは僕を目掛けて走っていた。尋常じゃないほど早い。シフレがエクスカリバーで弦の壁を作るが霧のように通り抜け、僕の懐に入り込んだ。そのまま僕の首に刀を掛ける。

「意味は死を記憶せよ。キミ、どこかで自分はもう死なないって思ってない?もう妖刀もある程度使いこなせるようになって調子に乗ってないかな?」

 言い終わると首から刀を下げ、距離を取り不敵に笑う。

「これで一回死んだ。刀を抜くことなくね。まぁせいぜい死なないようにね…」

 そう言ってキラは丘を降りていった。僕もシフレも汗をかいていた。恐怖、不安などが頬をつたい地面に落ちる。こうして墓参りは不穏な空気が漂う中終わった。

 



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