聖なる衣

丸井竹

文字の大きさ
29 / 42

29.新たな出会い

しおりを挟む
「琥珀銀と呼ばれる不思議な石です。大昔に存在していた生き物の化石だと考える学者もいますが、鉱石の一種だと考える学者もいます。
光の当たり具合と熱の感知で色が変わります。柔らかく砕けやすい特徴もあります。
これで作品を作ったあとに樹脂で固めたら美しい作品になると、王女殿下はお考えのようです。こちらの紅色雀の石と併せて、素材として使ってみてくれませんか?」

教会の応接室で、不思議な鉱石を見せられた女は、手のひらサイズのそれをそっとテーブルから持ち上げ、その硬さを確かめた。

「小刀も最小のものから揃えてあります。あと、棺用にも使えるように少し大きな彫刻刀も持ってきました」

王都からレイフに連れられてやってきた王室御用達の道具師のルーフは、さらに甘い香りのする木切れを並べ始めた。

「香木になります。こちらで作品を削れば、枕元に置いて香りを楽しむこともできます」

素材や道具を入れるための木箱には、中央が窪んだクッションが埋め込まれ、一つずつ収納する場所が決まっている。

「初めて扱う物ばかりでしょうから、失敗することも考えられます。その際は、気になさらずに。まずは試してみてください。気に入った素材があればまた持ってきます」

持ってきた素材や道具を箱に戻し、ルーフが部屋を出ると、レイフが扉を閉めて戻ってきた。
エリンはまだ杖を使っており、鞄を持って歩くことは出来ない。

「王女殿下はあなたの作品を見ていろいろ欲が出てきたようだ」

女は不思議な光沢を放つ鉱石にそっと触れた。
国宝級の素材を使って作品を作れば、その品は王国の宝として受け継がれるかもしれない。
それは女にとって幸福な話しだった。

その作品には愛されず、殺された子供の名前が入る。
女が死んでもその名前は残り、作品は愛され続ける。

ふと、女の表情が寂しそうにかげった。
何をしても本当に望むものは取り返せないのだという現実が時折込み上げてくる。

女は素材や工具の入った四角い鞄を閉じた。

「送っていこう」

レイフが鞄を持ち上げ、女に手を差し出した。
杖を取り、立ち上がった女の体が不意にふわりと浮き上がった。
鞄を片手にぶら下げながら、レイフは両腕に女を抱え、さらに杖まで掴み上げる。

「あ、あの……歩けます……」

かろうじて女が小さな声で訴えたが、レイフは既に歩き出していた。
抱き着くことも出来ず、女は両手を胸の前で組み合わせ、顔を赤くして俯いた。

「この方が速い。契約書はまた騎獣屋の彼に頼むのか?」

話しながら教会を出たレイフは、従者に鞄を渡し、女を馬の上に乗せると、ひらりとその後ろにまたがった。
すぐに女の体を引き寄せ、手綱を取る。

「ええ……。私は外に出てことがなくて、彼にお願いした方が安心なのです」

「もうだいぶ慣れてきたのでは?最初に顔を合わせた時より明るくなった」

耳まで赤くなり、女はレイフの腕の中で小さくなった。

「支えて下さる方々のおかげです。ようやく少しずつ周りが見えてきました。なんだかずっと長い間暗い洞窟にいたようです」

馬は教会の表扉から墓地を抜け、作業小屋の方へ向かう。

「だけどここを出る気はない?」

女は黙って俯いている。
返答を促すことなく、レイフは優しく微笑み馬の足をゆっくり進める。
軍馬は立派な鞍を置いており、乗り心地も悪くない。
眠そうな女の体をさりげなくレイフが引き寄せる。

強い陽ざしを避けるように墓地の道を逸れ、木陰のある方へ向かう。
巧みな手綱さばきで、馬は一定の速さで進んでいく。
その心地良い揺れの中で、女はついに観念したように瞼を閉じ、レイフの腕に吸い込まれるように体を寄せた。

その様子を女に面会にきた男が目撃していた。その隣には息子の姿もあった。

あのおぞましい事件から二週間も経っていた。
息子の気持ちが落ち着くのを待って女に会いにきた男は、教会の門を通過したところで、立派な軍馬に乗ったレイフと女が寄り添って家に向かっていく姿を目撃し、足がすくんだように動けなくなった。

その後ろをついてきた息子は、急に立ち止まった男の背中にぶつかり、文句を言いかけてやはり軍馬に気づき、口をぽかんと開けた。

作業小屋に向かって遠ざかる馬の背に揺られる二人の姿を、二人は足を止めて見送った。

レイフはぴかぴかの隊服に立派な剣をぶら下げ、まさに国の守護神のように頼もしくみえた。
魔獣の血が混じる気性の荒い、赤毛の炎馬を見事に操っている。

二人を乗せた馬が見えなくなると、息子は男の服の裾をひっぱった。
何度かひっぱると、男はようやく気が付いたように、視線を向けた。
息子の手を見て、ほっと息を吐く。

「すまないな。今日は……会えないみたいだ」

以前のように息子を待たせておけるように、中庭の見える部屋で女に会いたいと思っていた男は、また息子をがっかりさせただろうかと、気遣うようにその困惑したような表情を見おろした。

「僕は別に良いけど……」

明らかに落胆した様子の男を気遣うように、息子は父親を見上げ、次の行動を促した。

「ロベル様にお金だけ渡したら?」

「そうだな……」

作品の売り上げを持ってきた男は、それを渡す口実でも面会は出来ないだろうと考えた。

その日、ロベルは慈愛に満ちた聖職者らしい顔で現れ、変わらぬ様子で息子に接した。
何事もなかったかのように息子も応じ、少しだけ助けが必要な女性のための棟に足を向けた。

「暴力を受けた女性を保護しています。彼女は自分で判断する心を失い、その力を回復させているところですが、ここは一時的な保護施設ですから王都の専門機関に移ることになります。この町を離れることが彼女にとって、今一番大切なことです」

この教会の敷地は高い壁で囲まれ、門番や警備兵までいる。
祈りの間を訪ねてくる人々を拒むことはないが、傷ついた女性を守るための人員は揃っている。

「あの……奥の扉は直しましたか?」

壊れた錠前のついた扉を何度も利用している息子が、ひっそりと聞いた。

「壊れていない錠前に変えて、さらに扉も新しくしました。石の壁にぴったりと嵌る頑丈な物です。これからは外壁の点検さえ怠りません。王女様の保護を受ける職人が住んでいますからね」

穏やかな微笑みを見せるロベルに、恐ろしい一面があることを知る男は黙っていた。
もしあの悪人達を許すような聖職者であれば、男はロベルを信頼できなくなっていただろう。

娘のように大切に思っているエリンのために、その手を血に染めたロベルに、男は改めてエリンに面会したいと頼んだ。

「彼女には話してあります。引き続き、作品の取引はあなたに任せるそうです。その信頼を裏切らないようにしてください。それから……最近の彼女は少し回復傾向にあるようです。作品を世の中に出せるようになり、外の人に知ってもらうことで心がいくらか慰められたのでしょう。
悲しみの中にいる人は、周りを見ることが出来なくなる。
過去の彼女ではなく、これからの彼女と関わっていくことが大切です」

新しく生き直すなら、男も息子もいらないのではないかと不安になる言葉だった。
既に立派な騎士が女に寄り添っている。

「残念ですが、今日は会えません。昨夜は遅くまで小屋に灯りがついていました。昼寝をするように勧めたところに来客もあり、少し疲れているでしょう」

それがレイフであることを二人はもう知っていた。肩を落とした男にロベルは優しく告げた。

「もう私を通さなくても結構です。次回からは、彼女の家に直接お越しください」

殺人をしたことがあるとはとても思えない柔和な表情で語るロベルに、男は感謝を込めて一礼した。

神や祈りでは救えないものがある。それが人の心であり、それを理解しているロベルこそ、この仕事に相応しい気がしていた。
聖母プリアーゼは許さないかもしれないが、子供を守るためであれば、手を血に染め、地獄に落ちてでも戦うのは親として当然だ。

男はそう信じた。
息子は悪党たちが蒸し焼きになったことは知らないが、母親の悲惨な幼少期の話だけ知っている。
しかもそれがどんなに恐ろしく、おぞましいことか、ヴィーナに脅され実際に肌で感じたばかりだった。
心を病み、我が子を愛せなくなった母親は、命を投げ打ち息子を助けようとした。

誰かを愛したい心と、守ることが出来ず、死なせた子供のためにもそれを自分に許せない心、自身の身に起きたおぞましい出来事に耐えなければならない痛み、引き裂かれた無数の心が複雑に絡み合い、一人の女性の中に詰め込まれている。

それがエリンという女性であり、男が妻になってほしい人であり、息子にとってはたった一人の母だった。

「進んでは戻る、戻っては進む。心の病とはそうしたものらしい。ルカ、俺は諦める気はない。彼女を見捨て、何度も逃げ出した。だけど、もう諦めたくない。ルカ、彼女はまたお前を傷つけるかもしれない……」

教会を出て門に向かう真っすぐな道を歩きながら、男が独り言のように話し出した。
まだ子供だが、既に仕事を始めている息子は憮然とした顔で父親を仰ぎ見た。

「もうそんなに子供じゃない。守ってくれなくても良いよ。あの人が僕を嫌っていないことはわかっている。ただ、父さんが心配だな。あの人……父さんのこと好きなのかな?」

「え?!」

足を止め、男は青ざめた。
息子は容赦なかった。

「態度とは違うけど、僕を好きなことはわかっている。だって、命がけで助けてくれたからね。だけど、父さんのことはわからない。さっきも、すごく立派な騎士の馬に乗っていたよ?結婚もしていないのでしょう?
心の病気が治って、あの騎士に告白されたら、あの人、受けちゃうんじゃないの?」

男は武骨な手を見おろした。
その視界には汚れた皮のブーツと埃まみれのズボンがある。
そろそろ買い替えを考えた方が良いが、自分のものは何年も後回しだ。

腰に下がっているものは修理用のちょっとした工具で、磨き上げられた剣ではない。
騎士のように国のために戦う使命があるわけではなく、毎日擦り切れた車輪を直し、乗合馬車で同じ場所を往復し、家畜の糞尿の始末に追われ、安価な緑トカゲを調教して売るばかりだ。

誰にでも出来る仕事で、店を閉めても他の店でことたりる。

「仲良くできなくなったのは、僕の……」

二人の仲を引き裂いた自覚のある息子が不安そうに口に出す。

「お前のせいじゃない!」

男は息子の言葉を強く遮った。

「俺が、不甲斐なかったからだ。俺のせいだ。お前のせいであるものか。明日、作品を受け取りに行く。大丈夫だ……時間がかかるだけだ。だから、お前は心配するな」

まるで自分に言い聞かせるように男は強い口調で宣言し、息子の手を取ろうとした。
反射的に息子はぱっと手を遠ざけた。
驚く男に、息子は顔を赤くし、不愉快そうに言い放った。

「もう子供じゃないよ!」

「子供だろうが」と言い返そうとして、男はもうほとんど世話のいらなくなった息子を見返した。父親と手を繋いでいるところを友人に見られたら恥ずかしい歳であることも確かなのだ。

もう店番もしているし、簡単な仕事は一通り覚えている。
ごくたまに、男より早起きすると朝食を作っている。
守ってやらなければならないか弱いだけの存在ではない。

「一年前までは、そんなに育っていなかっただろう?」

「知らないよ!」

息子は父親を追い越し、斜面を走り出した。
草を短く刈った緑の小道には、小さな白い花が咲いている。
息子はポリーを呼ぶとあっという間にまたがった。

その背中は不安そうに父親を振り返ったりしない。
こんなにも子供の成長は早いものだろうかと、男は半ば呆然と堂々と騎獣を操り、遠ざかる息子を見送った。

 翌日、意を決して男は女を訪ねたが、まだ売れる作品は完成していないからと、玄関先で返されることになった。
男は深く失望したが、その内心を気づかれないように気を付けた。

息子は父親の苦戦を感じ取り、またもや少し責任を感じた。
父親が自分を選んでくれたことは感謝していたが、父親が不幸になることは望んでいない。

その夜、息子は寝室に入り、しばらくしてから足音を忍ばせて部屋を出た。
案の定、父親はまだ起きていて、食堂の椅子に座り、手のひらに乗せた馬の彫刻を眺めていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜

来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。 望んでいたわけじゃない。 けれど、逃げられなかった。 生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。 親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。 無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。 それでも――彼だけは違った。 優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。 形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。 これは束縛? それとも、本当の愛? 穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

侯爵家の婚約者

やまだごんた
恋愛
侯爵家の嫡男カインは、自分を見向きもしない母に、なんとか認められようと努力を続ける。 7歳の誕生日を王宮で祝ってもらっていたが、自分以外の子供を可愛がる母の姿をみて、魔力を暴走させる。 その場の全員が死を覚悟したその時、1人の少女ジルダがカインの魔力を吸収して救ってくれた。 カインが魔力を暴走させないよう、王はカインとジルダを婚約させ、定期的な魔力吸収を命じる。 家族から冷たくされていたジルダに、カインは母から愛されない自分の寂しさを重ね、よき婚約者になろうと努力する。 だが、母が死に際に枕元にジルダを呼んだのを知り、ジルダもまた自分を裏切ったのだと絶望する。 17歳になった2人は、翌年の結婚を控えていたが、関係は歪なままだった。 そんな中、カインは仕事中に魔獣に攻撃され、死にかけていたところを救ってくれたイレリアという美しい少女と出会い、心を通わせていく。 全86話+番外編の予定

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、孤独な陛下を癒したら、執着されて離してくれません!

花瀬ゆらぎ
恋愛
「おまえには、国王陛下の側妃になってもらう」 婚約者と親友に裏切られ、傷心の伯爵令嬢イリア。 追い打ちをかけるように父から命じられたのは、若き国王フェイランの側妃になることだった。 しかし、王宮で待っていたのは、「世継ぎを産んだら離縁」という非情な条件。 夫となったフェイランは冷たく、侍女からは蔑まれ、王妃からは「用が済んだら去れ」と突き放される。 けれど、イリアは知ってしまう。 彼が兄の死と誤解に苦しみ、誰よりも孤独の中にいることを──。 「私は、陛下の幸せを願っております。だから……離縁してください」 フェイランを想い、身を引こうとしたイリア。 しかし、無関心だったはずの陛下が、イリアを強く抱きしめて……!? 「離縁する気か?  許さない。私の心を乱しておいて、逃げられると思うな」 凍てついた王の心を溶かしたのは、売られた側妃の純真な愛。 孤独な陛下に執着され、正妃へと昇り詰める逆転ラブロマンス! ※ 以下のタイトルにて、ベリーズカフェでも公開中。 【側妃の条件は「子を産んだら離縁」でしたが、陛下は私を離してくれません】

あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜

瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。 まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。 息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。 あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。 夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで…… 夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。

『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』

鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、 仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。 厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議―― 最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。 だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、 結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。 そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、 次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。 同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。 数々の試練が二人を襲うが―― 蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、 結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。 そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、 秘書と社長の関係を静かに越えていく。 「これからの人生も、そばで支えてほしい。」 それは、彼が初めて見せた弱さであり、 結衣だけに向けた真剣な想いだった。 秘書として。 一人の女性として。 結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。 仕事も恋も全力で駆け抜ける、 “冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。

P.S. 推し活に夢中ですので、返信は不要ですわ

汐瀬うに
恋愛
アルカナ学院に通う伯爵令嬢クラリスは、幼い頃から婚約者である第一王子アルベルトと共に過ごしてきた。しかし彼は言葉を尽くさず、想いはすれ違っていく。噂、距離、役割に心を閉ざしながらも、クラリスは自分の居場所を見つけて前へ進む。迎えたプロムの夜、ようやく言葉を選び、追いかけてきたアルベルトが告げたのは――遅すぎる本心だった。 ※こちらの作品はカクヨム・アルファポリス・小説家になろうに並行掲載しています。

財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す

花里 美佐
恋愛
榊原財閥に勤める香月菜々は日傘専務の秘書をしていた。 専務は御曹司の元上司。 その専務が社内政争に巻き込まれ退任。 菜々は同じ秘書の彼氏にもフラれてしまう。 居場所がなくなった彼女は退職を希望したが 支社への転勤(左遷)を命じられてしまう。 ところが、ようやく落ち着いた彼女の元に 海外にいたはずの御曹司が現れて?!

処理中です...