精霊の森に魅入られて

丸井竹

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番外編 男の企み

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古びたテーブルに並べられた書類には数字ばかりが並んでいる。
それらを、飽きもせず眺めているクシールの後ろから、アルノがそっと近づいた。

どれも同じように見える書類の一枚をそっと引っ張りだす。

と、ぴしゃりとその手の甲が叩かれる。
クシールが目ざとくアルノの悪戯を見つけ、書類を元の場所に戻した。

「それって、私の報酬とか経費が書いてあるのでしょう?」

不満そうなアルノの隣にはゼインがぴたりと寄り添っている。
赤毛混じりの長い髪の中に鼻を埋め、首筋に唇を押し付ける。

早く寝室に行こうと促されていることに気づかないふりをして、アルノは憮然とした顔でクシールの向かいに座り、頬杖をついた。

「大金を稼いでいるはずなのに、少しも儲からないのね」

書類に並んだ数字の最後には、必ず赤いばつの印がつけられている。

「弟子が増えましたからね。それに森の手入れも怠ってはいけません。精霊たちに感謝し、精霊たちの森を守る弟子を育成することに契約師達は、普通、お金を使います」

普通ではなかった過去を責められているような気分になり、アルノは、不満そうに唇を尖らせる。
してやったと言わんばかりに、クシールが余裕たっぷりに微笑む。

「昔の話ですよ。今は、精霊たちのためになるお金の使い方をしていただき、感謝しております。教会の予算も限りがありますから」

感謝と聞いたところで、アルノは不満な顔を崩さない。

「クシールってば、すごく偉くなったくせに、いつまで私の担当僧侶なの?」

「人嫌いのアルノさんが、新しい担当僧侶を歓迎してくれるとは思えませんから」

「ふっ……」

クシールに賛同するように、アルノの耳元でゼインが噴き出した。

「君の担当僧侶を決めるとなれば、くじ引きになるだろうな。気の毒な話だ」

「どういう意味よ!」

多少は成長したとはいえ、アルノは嫌なことがあると森にこもってしまうため、安定して契約紙を入手するのは困難であり、クシールはことあるごとにアルノの尻を叩いている。

それでもアルノがここに留まっているのは、やはり夫のゼインの存在が大きい。
契約の関係だった時には、胡散臭い人形を飼っているみたいだとクシールにこぼしていたが、今ではすっかりゼインに心を許している。

「アルノ、浴室を温めて来るよ。入るだろう?」

毎日お風呂に入る習慣のないアルノは、ちょっとだけ面倒そうな顔をしたが、すぐに頷いた。
森の中と外では常識が違うのだと理解しているし、人並みの羞恥心ぐらいはあるため、ゼインに愛される前にきれいに体を洗いたい気持ちだってちゃんとある。

裏口を出て行くゼインの背中を、アルノは獣のような目で追いかけ、ぺろりと舌で唇を舐めた。
ゼインは相変わらず性欲が強く、アルノの過剰なほどの淫らな欲求を完璧に満たしてくれるのだ。

クシールとの関係が少し気になるが、もうそれは気にしないことにした。

「私はまた十日ほど不在になりますから」

アルノを安心させるようにクシールがさりげなく自分の予定を明かす。
それから書類を整え、裏口の方を見ながら、少しワクワクしている様子のアルノに囁いた。

「温かいお風呂を沸かすにもお金がいるとご存じですよね?弟子も増えましたし、頑張ってくださいね」

いつまでお金の心配をしなければならないのかと、アルノむっとしたが、すぐに何かに気が付いたようにテーブルに身を乗り出した。

「待ってよ。ゼインは夫でしょう?もうゼインと契約していた時の料金はかかっていないのよね?弟子の分だけでしょう?専属世話人代は不要でしょう?」

待っていましたとばかりに、クシールが分厚い帳簿を出して、その中から懐かしの専属世話人の料金表を引っ張りだした。

そこに見たことのない赤い横線がいくつも書き込まれている。

「この線はなに?」

「もうゼインは夫になりましたから、この恋人や夫のふりに該当する項目は無効になっています」

確かに、赤線で消されている項目は口づけや、手を繋ぐ、一夜を過ごすなどの夫であれば当然するような行為ばかりだ。
しかし、料理や洗濯、風呂を沸かす、庭の掃除やそうした細かい契約師の世話に当たる項目には赤線が引かれていない。

「夫婦なのに!」

「アルノさん、彼は聖騎士であり契約師を護衛するための仕事についています。その給料については教会が支払っていますが、世話人としての仕事に関しては、アルノさんの報酬から差し引かれます。庭の雪かきも、氷柱落としも、ベッドを清潔に保つことも、ただではないのですよ。
むしろ、彼は聖騎士として体も鍛え、契約師になれなかった子供達に剣の訓練までつけている。その上、あなたの仕事環境まで整えている。
家にいる時であれば、あなたでも出来る仕事を、自ら進んで引き受けてくれています。やめてもらいます?」

ぐっと言葉に詰まり、アルノは唇を震わせた。

「で、でも、夫婦なのに!助け合いに料金が発生するなんて、あんまりよ!」

「ならばお伺いしますが、アルノさんがゼインを助けていることは何ですか?家に戻った時ぐらいは、美味しい手料理を作って、ゼインの上着の一つでも繕ってはいかがです?まさか、彼の性的な欲求を満たしてあげているなんてことは言い出さないですよね?それこそ、満たせていませんから」

さらにぐっと言葉に詰まり、アルノは胸を押さえた。
確かに、ゼインは性欲が旺盛であり、それを満たすには毎日家にいなければならない。

仕事的にも無理だし、ゼインは好きでも、アルノは一人だけの時間がなければ逃げたくなってしまう。
妻であるのにゼインに寂しい一人寝をさせてしまっている負い目は確かにある。

「何もかも埋め合える夫婦は存在しません。許容し合える関係こそ理想と考えますが、一方的な負担は、その関係を壊してしまうかもしれません。彼には負担を補う報酬が必要です」

それは確かにその通りだった。アルノが大人になりきれていない部分をゼインはちゃんと補ってくれているし、アルノはゼインの欲望を満たしてあげられていないのに、ゼインはアルノの淫らな欲求を全て満たしてくれている。

「でも、こんな細かい項目、本当に一つずつ計算しているの?クシールは見ていないじゃない!」

「宣誓液でサインしましたよね?この用紙に書き込まれている文様は見通す目という文様です。この項目が履行されると、私の持っている帳簿に点数表示されるのです。たまには、彼にお茶の一杯でも入れてあげてください」

アルノがゼインにお茶を入れたことがないことまでばれているのだ。
クシールの指が、「お茶を入れる」の項目を軽く叩いた。そこには、はっきりとその金額が書かれている。
ゼインにお茶を入れてもらった回数なんて数えたこともない。
塵も積もれば山となるというし、それこそ今までお茶を入れてもらった回数を合わせれば、金貨一枚ぐらいになっているかもしれない。

「なんてことなの!なんて、恐ろしい契約書……。クシールみたいにけちくさい!」

憤慨するアルノを満足そうに眺めたクシールは、帳簿の間に料金表を戻した。
丁度裏口が開き、ゼインが顔を出した。

「アルノ、浴室の準備が出来た。着替えを持ってくるから、一緒に風呂に入ろう」

「待って!」

椅子を跳ねのけるように立ち上がり、アルノが走り出す。
着替えの用意も確か料金が発生する項目に入っていたはずだ。

「それぐらい自分でやるから!ゼインはお風呂にいて!」

さっそく節約を始めたアルノを見送り、クシールはくすくすと笑いだした。
慌ただしい足音が去り、裏口が閉まる音がすると、クシールは帳簿の後ろから新しい料金表を取り出した。
そこには、契約打ち切りの印が押してある。

これこそが本物の料金表であり、その印はゼインがアルノの夫になった時に、押されたものだった。
今は細かい料金表による給料ではなく、教会から契約世話人に対して決まった給料が経費も込みでゼインに振り込まれている。

さらに本物の帳簿もあり、そこにはアルノの契約紙に対する本当の報酬額とノーラ山で発生する経費が書き込まれており、完全な黒字だった。
城の修繕費用の積み立てまで出来ている。

「弟子が出来たといっても、まだまだアルノさんには現役で働いてもらわなければ困りますからね」

人の悪い笑みを浮かべ、クシールは優雅な仕草でお茶の入ったカップを手に取った。



――


もくもくと立ち昇る湯気の中で、アルノはゼインの背中にしがみついていた。
いつものように、アルノの体を洗おうとしたゼインに、今日は自分が洗うと主張したのだ。

「たまには、私にも何かさせてよ!贅沢になると腕が落ちるのよ?」

体を洗ってもらうことが夫婦間の無料の行為に入るのか、それとも世話人としての仕事になるのかわからない。
アルノは今から世話人の料金を節約しようと必死だった。

「もう手遅れだろう?君は甘やかされた子供だ」

もちろん、そうではないところもあることを、ゼインは知っていた。
一人の殻にこもっていた幼いアルノは、その殻を破って外に出た。
夫に向いていないゼインを受けとめ、自身の未熟さを理解し人を頼り、出来る限り精一杯前を向いて生きている。
それどころか、ゼインに世話をされる生活からも脱し、今にも森にこもってしまいそうだ。

過去に囚われ、いつも眉間に皺をよせ、不満そうだったアルノの表情も明るくなり、真っすぐな目をして相手を見ることが出来るようになった。多少喧嘩腰だが、もともとの性格もあるのだからそこは仕方がない。

「でも、結局今年も三位だったのでしょう?いつになったら優勝出来るの?」

契約紙の審査会では、常に上位に入っているが、優勝だけはまだ出来ていない。
それは王国側が決めており、教会では操作が出来ない問題だ。

「その欲が無くなったらではないのか?欲深いぞ」

「欲深くない私がこの地上に存在したことなんて、ただの一度だってないのよ?それなのに、欲深くなれば腕が落ちるなんて話、説得力があると思う?」

「開き直るのも良くないな。アルノ、本当に洗ってくれるなら、君の胸に石鹸を付けて洗ってくれ」

「え?!」

湯気の中で、アルノは真っ赤になった。
散々、ゼインと淫らなことをしているのに、やはり直接そんなことを求められると、羞恥心に駆られ動揺してしまう。

「そ、そんなこと……」

本当はすごくうれしいのに、恥じらいがある女性のふりをしてしまうアルノを見て、ゼインは意地悪く理解のあるふりをしてうなずく。

「出来ないなら、良いんだ。無理はしないでくれ」

慌ててアルノは石鹸を掴み取り、胸にごしごし塗りまくる。

「無理じゃない!むしろ、すごくやりたい!やらせてください!」

急いでゼインの背中に胸を押し付けようとしたアルノの身体が、強引に引き寄せられる。
気づけば、ゼインは白く立ち込めた湯気の中で体を回転させ、アルノの正面に座っていた。
唇を奪われ、石鹸まみれの身体がゼインの胸の上を滑り、胸毛が乳首を刺激した。

「あっ……」

思わず漏れた甘い声を、ゼインの口づけが優しく拾い上げる。
すかさず仰向けに倒され、ゼインが舌を絡めながら馬乗りになる。

息も絶え絶えになりながら、口内を舌でまさぐられ、アルノは蕩けたように目をあげた。
嵐のような口づけが去り、ゼインはアルノの体を膝で挟んで立っている。
中心に、石鹸の泡をまとった逞しい肉の棒がそそり立っている。

「どこを洗われたい?」

それで洗うつもりなのかと、アルノの目が飛び出るばかりに大きくなった。

その目が、泡から突き出しているそれに釘付けになる。
考えたこともないような淫らな行為に興奮し、じゅるじゅる涎をすすってしまう。

「無理はしなくて良い。やめたいなら……」

「いやああっ!止めないで!買います!」

羞恥心を投げ捨て、アルノは自身の淫らな欲求に忠実に声を上げた。

「性欲を満たす行為は、契約師にとっての贅沢には該当しないらしい。これは何百年もの間、教会内で検証され、実際に契約師に試すことで立証されてきたことだ」

もっともらしい言葉を吐き、ゼインは泡まみれの自身の肉棒をアルノの乳房の上で滑らせた。
ぬるぬると、いやらしく先端が濡れている。

「ああっ……」

蕩けるような声がアルノの口からこぼれでる。
もう理性を投げ飛ばし、この快感一色に染まりたいと思いながら、アルノはちらりと考えた。

これは料金が発生する「体を洗う行為」に入るのか、それとも無料の「夫との性行為」に入るのかと。

しかしすぐに考えること自体が無意味であると気が付いた。
料金が発生する行為だとしても、これを我慢するなんて到底考えられない。

そんなことをしたら、一生後悔するに違いない。

赤字であろうと一生このために働こうと決意し、アルノは乳首を熱くぬるついた肉の先端でこすられながら、最高に淫らな快感に身をまかせ、催促するようにゼインに熱い眼差しをなげかけた。


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