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プロローグ ~約束~
しおりを挟む『────だ…い、に────
────えを……る……。』
時々見る、うっすら白い世界。
何も無いその世界で
私に話しかけるその子は、
いつも決まって何かを伝えようとする。
誰だかはわからない。
ここがどこだかも。
けど何故だか懐かしい感覚だけが
唯一、自分の中にあるようだ。
途切れ途切れにしか
聴こえない声。
声も、手も、届かない。
そうして毎回どうすることも出来ず、
最後には決まって
「────!!?
………ハァ…、また同じ夢、か…。」
現実に戻ってくるのだ。
最近は特に毎日同じ夢を見ては
起きる、の繰り返しである。
…が、この日はそれだけではなかった。
「……最近疲れてるのかな…。」
頭を抱え込み、うつむく彼女。
胸にかかる小さなペンダントが
ドクンと脈打っている事に、
彼女が気づく事はなかった。
そして今、人間界が大きな力により
バランスを崩し始めたという
ことにも……。
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