死にかけたので転生します。

平民リディア

リディアの人生２

普通の人は魔法を使うためにはある程度決められた作法のもと呪文を唱える。

しかしリディアは魔法のコントロールをいとも簡単にこなし想像したとおりに魔法を使いこなすことができた。

リディアが最初に使った魔法は自分の魔力塊の穴をふさぐことだったがどう頑張ってもそれだけはできなかった。

そうしてリディアは齢10歳にして天才魔法使いとして活躍した。

はじめは近所の人のお手伝いをこなし駄賃をもらっていたリディアだったが両親がリディアが集めたお金を奪い取った時に家を出て依頼として受注し達成した時に依頼料をもらうようにした。

旅をしながら依頼をこなす毎日を送っていると自然に国にその名が知られるようになり、リディアはその時いた国の国王から国の専属になるなら生涯遊んで暮らさせるだけの金を与えてくれるというので王宮の片隅に研究室と研究費だけをもらって暮らすことにした。

リディアはその時17歳。

リディアは分かっていた。

自分の寿命が残りわずかであることを。

そしてこれまで誰も考えたことも実行したこともない、転生魔法を完成させる研究をすることを残りのわずかな人生で達成しようとしていた。

転生魔法には莫大な魔力が必要だった。

それを実行すると魔力塊が破壊され失敗すれば元には戻らないことも研究で分かった。

一回の人生でたった一回のチャンス。

それを成功させるかどうかでリディアの今後が左右される。