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ブラックホールから始まる異世界転生

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「ブラックホールってなんだろう?」

答えはとっても重い天体(星)です。大きいものだと太陽の65億倍もあるんだって!

重い星の重力はとっても凄いです。凄すぎて光だって捕まえちゃいます。

「その暗い穴の中には何が有るんだろう?」

中性子のプラズマがギュウギュウに詰まっている?未だに解明出来ていません。

・・・
僕の名前はドクトル・センコウ。史上最年少の宇宙飛行士だ。

恒星間移動を実現した次は、ブラックホールの観察に挑戦している。

「流石にこれはちょっと困ったな。」

エンジントラブルで宇宙船が重力に引っ張られる。
超高重力は船体を光速目指して加速する。

周りの時がゆっくりとスローモーションに感じられる。いわゆる「相対性理論」の世界に入ったのかも知れない。

『相対性理論ではありません。』
振り向くと人影。出会いはスローモーションというやつか。

『貴方を異世界に転生します。』
「!?」


僕は慎重に観測をする。
太陽位置、月の位置、星座の位置、物理法則。
ここはもしかして遠い未来の地球なのだろうか。

街並みは中世のヨーロッパを彷彿とさせる。
特に期待はしていなかったが、剣はともかく魔法は存在しなかった。

だが僕には魔法という科学がある。
この世界を豊かにするため、全力を尽くそう。

石鹸の作り方

薬の作り方

鉄器の作り方

蒸気機関の作り方

電気の作り方

通信機の作り方

飛行機の作り方

・・・

まだまだやることはいっぱいある。

・・・
遂にこの時が来てしまったか。薄々、感じてはいた。でも僕には止めることが出来なかった。それが科学者としての僕の矜持だ。

やはりこの世界の禁忌に触れるものがあったのだろう。今まさに教会に呼び出され、火炙りになりそうになっています。

「誰か助けて!!」

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