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2018年 02月17日
しおりを挟む変身ヒロインのコスチュームみたいに現実に存在しない服装を描写するのってほんとに難しいです。
以前、キャラの外観とか服装とか読者が個々に持つイメージを損なわないようにあえて描写を省いたりしていますっていう言い訳でいろいろ逃げてることを赤裸々に告白しました。
でもさすがにそれが使えない場合も結構あります。
最低限、これは描写しなくちゃダメだろうってところが。
仮想的な存在、実在しないものを出すときにはさすがにどんなものか表現せざるを得ません。
「セーラー服」とか「ブレザー」とかならそう言えばすむ話です。
実際にあるから読むほうもそのまま受け入れてイメージできるので。
だけど、オリジナル衣装なんかの場合はそうやって一言で済ませるわけにはいきません。
実在するものをベースに、「~のような」とか「~風」とか「~状」とか「何色でこうなっていてこういう形をしている」と様々な形容を駆使して何とかイメージを伝えようと四苦八苦することになります。
そんなワケで今書いてるヤツでも「セーラー服風装飾がされたレオタード状の」とか涙を浮かべてひっくえっぐと嘔吐(えず)きながら必死でがんばってるんですが。
ふと虚無的な気持ちに包まれて遠い視線をしてしまうこともちらほら。
だってこの自分の筆力でどれだけ読んでくれてる人に伝わってくれてるのか全然わからないし。
むしろ他の有名創作物の「アレとかコレみたいな感じ」って言っちゃったほうがよっぽど楽にイメージが伝わるんじゃないかなって思っちゃうし。
ある程度、類似的な先行イメージを想定しているものなんかは、絶対にそっちの方が効率いいです、間違いなく。
もういい加減、「ところどころメタリックで近未来的なセーラー○ーンだと思ってちょ」ってどれだけぶっちゃけたいことか。
だからこそ、「本当に自分でオリジナル」だと思ってるものが既に有名作品で先行されていることを知ると、とても打ちのめされちゃいます。
「黒紺冬服セーラー服でロングスカート、スカートには両足に沿った二本の深いスリットが入っているスケ番風の格好」っていうキャラは自分の心の趣くままに趣味全開で無心に衝動にしたがってイドから溢れるリビドーに逆らうことなく作り出した、完全オリジナルのものだったはずなんです。
そもそもは女子高生の冬服セーラー服に黒パンスト姿が大好きなので、それをヤンキー少女にさせたい、パンストの足をエロく露出させたいっていう欲求があって生み出したつもりだったんです。
だから一生懸命、そのエロ可愛さが伝わるように特に精魂込めてイメージを伝えようとしていたのですが。
全く同じようなデザインの格好をしたキャラが出てくる有名作品があることを知りました。
沖田雅センセイのライトノベル「オオカミさんシリーズ」。
これに出てくる「大神 涼子」の格好は正に自分が想定していたのとほとんど同じだったんです。
正直、シリーズ10冊以上出ていて、マンガ化にアニメ化もしている、こんな大ヒット作品を知りませんでしたっていうのは我ながらとってもうそ臭いなぁとは思います。
でも本当に知らなかったんです。
恥ずかしながら目を通しているものに偏りがあるみたいで、知ってるものは知ってるけど知らないものは全然知りません。
某物語シリーズの化け猫にとり憑かれた天才少女みたいな感じなんです。
だからこそ「ついさっき」これの存在を知ったときのショックは計り知れませんでした。
自分が思いついたステキな格好に近いものがあるとうれしいなっていう軽い気持ちで何気なく、「深いスリット スケ番」ってグーグル画像検索したとたんに目の中に入ってきたものに視線が釘付けになって動けなくなりました。
もう完全に自分がイメージしていたものがそこにはありました。
ああ、そうそうこれこれってどこかヒトゴトに頷いちゃうほど。
さらには格好だけじゃなくてキャラ造形についても「気が強いツッパリ系ツンデレ」と完全にかぶってます。
ここまで来ると、むしろ違うところを探したほうが早いような感じです。
これが間違い探しだったら難易度の高さに驚きです。
唯一、ノーパン黒パンストではないというのが救いではありましたけど。
でも今後、以前と同じ様な情熱をもって描写できるかはわかりません。
だって「オオカミさんシリーズの大神涼子みたいな格好」と言ったほうがよほど効率が良くて的確なことが判明してしまったので。
そんなワケで、これから当該キャラに関する描写はとても投げやりな感じになる可能性が高まってしまいました。
もし本文を読んで「あれ、なんか適当……」って思ったとしても、その感想はたぶんあっているので生暖かい視線で見守ってくださると助かります。
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