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遺言
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ニイナは涙を拭きつつ、周囲に励まされていた。
今後は高圧的とか言わないよう、気を付けないと。
見た目、きりっとした感じだったから、てっきり...
案外警察ってとこ意外は、普通の女の子なのか。
ヒナにも、今一度謝った。
俺が怒鳴った時、少し涙目になっていたから。
...
今までなら、もっと冷静でいられたのに。
新宿駅までの短い間、俺たちが持っている"イーリス・マザー構想の情報"を全てアスタたちへと渡した。
行動を共にするタイミングで渡そうと思ってたから、どっちみちこうする予定だった。
俺のL.S.には、ユエさんと裏部さんから託された"最期の遺言データ"がある。
殺されてしまった次の日の朝、自動的に俺へと送られていた。
こうなった時の事を考えて、今まで忙しくしていたんだ。
死んでもまだ、助けてくれるなんて...
会いたいよ...
入っていたのは、裏部さんが持っていた"UnRuleモンスターの詳細データ"と、ユエさんによる"生前考察データ"。
他にも幾つかあるが、その中に、"今の俺の疑問を解消してくれるモノ"もあった。
それは、ユエさんが"イーリス・マザー構想の失敗作と一団"についても、遺してくれていた事。
何回読んだか分からない。
読めば読むほど、また会いたくなった、けどもう叶わない。
------------------------------------------
【三船ルイ君へ】
これを読んでいるという事は、もう会えないのね。
天国に行けるか分からないけど、きっとどこかでアオ君と一緒に、空からあなたたちを見守っています。
もし、私の赤ちゃんが残ってたら、ちょっと面倒見てくれるとありがたいかな~なんてね。
...嘘です、そんな事してたらいつまでも足枷になっちゃうからね、ちゃんと裏部に頼んでるわ。
無駄書きごめんなさい、ここから本題です。
ここには、"今の私が捻り出した2つの考察"を残しておこうと思います。
今後の皆の未来のため、必ず役に立つはずです。
1つ目は、"総理のもとへと辿り着く最適方法"です。
簡潔に話すと、裏部の"UnRuleモンスターの詳細データ"を参考に、"???を呼ぶ破片"を完成させなさい。
そうすれば、あの"邪魔な輝星竜"を倒せて、国会議事堂に入れるはず。
"???"には、使用者によって竜が出たり、鬼が出たり、分からないわ。
でも、"絶対に使用者の言う事を聞くよう設定されている"から、入手したら安心して使って。
後は、臨機応変にあなたたちが対応していくしかない。
ここにある攻略データは、"私たちがUnRuleを作った時の事だけ"になるから、大臣の時のように、"異常事態"が起こらないとも限らない。
でも、"虚無限蝶"の状態にまで到達したあなたなら、心配無いわ。
私の予想通り、"その武器の100%"をあなたは超えたんだから。
そこからは使用者に応じて、"不規則なクラウドアップデート"がされていく。
開発者にも誰にも知る事の出来ない、"真の未知の領域"。
だからこそ、"人間にもAIにも予測出来ない力"が加わっていく。
どんな武器にも、その可能性は秘められてる。
けど、その銃剣は他と訳が違う。
"元々の強さが最終ボス仕様"だから。
ここからさらに上に行けるのは、他の誰でもない"三船君だけ"。
突然だけど、国家研究員を代表して言わせてください。
ロアの最終未来予測にあった"人類最後の救世主"は"この銃剣を持った三船ルイ、あなたよ"。
あなたなら、それで何もかも切り開いて、このふざけた"フォールン・イノベーション"を壊していける。
次は2つ目、"具現化したUnRuleの謎"。
あなたたちもこれを知りたいと思ってるはず。
何より、私が一番知りたかった事だからね。
これには、"イーリス・マザー構想"が大きく関係している事が分かったわ。
つまりは三船君、あなたに"とても大きく関係する話"になるの。
"成功作の対になる失敗作の話"になるから。
ここまでは、私は親から教わって無かったの。
私が教わったのは"成功者の凄さだけ"だった。
親もこの事実を知らないままだったんでしょうね。
だから、この"具現化"にはずっと謎で分からないままだった。
でも、ようやく最近分かってきたので、これもここに残します。
どんな研究にも光があれば影もある、その影が"この失敗作"。
三船君同様、"持ち出して逃げた一団"がいたみたいなの。
ここから推測するに、その子は今、"あなたに近い年になって生きてる"と思う。
"失敗時の副作用"を抱えながら。
副作用には色々あるけど、特筆すべきは、"AI絶対依存症と質量付与症候群"の2つ。
AI絶対依存症は、"AIが身体に付いてないと死ぬ"とされる病気。
その子には、"身体のどこかにAIが組み込まれていて、さらにはAIを自在に操れる"そうなの。
AIに依存しながら、依存させる影響があるみたい。
続いて質量付与症候群は、細胞の異常から、"質量無い現象に意図なく質量を加えてしまう特殊性"、とされているけど、これは以上は調べきれなかったわ。
だけど、この事だけでも、十中八九これによって"UnRuleの様々な現象に質量"が与えられていると考えていい。
モンスターにも武器にも、ね。
武器だって、私たちが盗まなかったら、強い物ばかりが総理側に使われていた。
"事前予約当選者専用の武器"は、ロアの未来予測に従って、敵プログラムを弄って取り上げたんだから。
...これをしてなかったら、人間はすぐ殺されてたと思う、ロアに感謝ね
一連の流れから、"この人物"が総理を操っていると仮定したの。
なぜなら、総理に人間は悪いものだと深層学習させ、そんな総理を裏で操作し、AIに対抗するための"UnRule"さえも質量付与して、利用しようとした。
...この最悪な事件の真犯人は、"イーリス・マザー構想の失敗作"で間違いない
人間をどこまでも恨んでいて、手のひらで私たちを遊んでいるんだわ
だとすると、総理を止めても根本的な解決にならないかもしれない。
いつかまた、繰り返す時がくるのかもしれない。
ここから先は、私含めた研究員、さらには構想一団のエゴでしかないわ。
こんなに引っ掻き回してしまって、代わりに謝罪します、本当にごめんなさい。
いつか成功者の三船君が、"真犯人の失敗作"と対峙した時、どうするか。
どんな結果になろうと、責任は私たちが負います
― 全てをあなたに委ねます
今後は高圧的とか言わないよう、気を付けないと。
見た目、きりっとした感じだったから、てっきり...
案外警察ってとこ意外は、普通の女の子なのか。
ヒナにも、今一度謝った。
俺が怒鳴った時、少し涙目になっていたから。
...
今までなら、もっと冷静でいられたのに。
新宿駅までの短い間、俺たちが持っている"イーリス・マザー構想の情報"を全てアスタたちへと渡した。
行動を共にするタイミングで渡そうと思ってたから、どっちみちこうする予定だった。
俺のL.S.には、ユエさんと裏部さんから託された"最期の遺言データ"がある。
殺されてしまった次の日の朝、自動的に俺へと送られていた。
こうなった時の事を考えて、今まで忙しくしていたんだ。
死んでもまだ、助けてくれるなんて...
会いたいよ...
入っていたのは、裏部さんが持っていた"UnRuleモンスターの詳細データ"と、ユエさんによる"生前考察データ"。
他にも幾つかあるが、その中に、"今の俺の疑問を解消してくれるモノ"もあった。
それは、ユエさんが"イーリス・マザー構想の失敗作と一団"についても、遺してくれていた事。
何回読んだか分からない。
読めば読むほど、また会いたくなった、けどもう叶わない。
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【三船ルイ君へ】
これを読んでいるという事は、もう会えないのね。
天国に行けるか分からないけど、きっとどこかでアオ君と一緒に、空からあなたたちを見守っています。
もし、私の赤ちゃんが残ってたら、ちょっと面倒見てくれるとありがたいかな~なんてね。
...嘘です、そんな事してたらいつまでも足枷になっちゃうからね、ちゃんと裏部に頼んでるわ。
無駄書きごめんなさい、ここから本題です。
ここには、"今の私が捻り出した2つの考察"を残しておこうと思います。
今後の皆の未来のため、必ず役に立つはずです。
1つ目は、"総理のもとへと辿り着く最適方法"です。
簡潔に話すと、裏部の"UnRuleモンスターの詳細データ"を参考に、"???を呼ぶ破片"を完成させなさい。
そうすれば、あの"邪魔な輝星竜"を倒せて、国会議事堂に入れるはず。
"???"には、使用者によって竜が出たり、鬼が出たり、分からないわ。
でも、"絶対に使用者の言う事を聞くよう設定されている"から、入手したら安心して使って。
後は、臨機応変にあなたたちが対応していくしかない。
ここにある攻略データは、"私たちがUnRuleを作った時の事だけ"になるから、大臣の時のように、"異常事態"が起こらないとも限らない。
でも、"虚無限蝶"の状態にまで到達したあなたなら、心配無いわ。
私の予想通り、"その武器の100%"をあなたは超えたんだから。
そこからは使用者に応じて、"不規則なクラウドアップデート"がされていく。
開発者にも誰にも知る事の出来ない、"真の未知の領域"。
だからこそ、"人間にもAIにも予測出来ない力"が加わっていく。
どんな武器にも、その可能性は秘められてる。
けど、その銃剣は他と訳が違う。
"元々の強さが最終ボス仕様"だから。
ここからさらに上に行けるのは、他の誰でもない"三船君だけ"。
突然だけど、国家研究員を代表して言わせてください。
ロアの最終未来予測にあった"人類最後の救世主"は"この銃剣を持った三船ルイ、あなたよ"。
あなたなら、それで何もかも切り開いて、このふざけた"フォールン・イノベーション"を壊していける。
次は2つ目、"具現化したUnRuleの謎"。
あなたたちもこれを知りたいと思ってるはず。
何より、私が一番知りたかった事だからね。
これには、"イーリス・マザー構想"が大きく関係している事が分かったわ。
つまりは三船君、あなたに"とても大きく関係する話"になるの。
"成功作の対になる失敗作の話"になるから。
ここまでは、私は親から教わって無かったの。
私が教わったのは"成功者の凄さだけ"だった。
親もこの事実を知らないままだったんでしょうね。
だから、この"具現化"にはずっと謎で分からないままだった。
でも、ようやく最近分かってきたので、これもここに残します。
どんな研究にも光があれば影もある、その影が"この失敗作"。
三船君同様、"持ち出して逃げた一団"がいたみたいなの。
ここから推測するに、その子は今、"あなたに近い年になって生きてる"と思う。
"失敗時の副作用"を抱えながら。
副作用には色々あるけど、特筆すべきは、"AI絶対依存症と質量付与症候群"の2つ。
AI絶対依存症は、"AIが身体に付いてないと死ぬ"とされる病気。
その子には、"身体のどこかにAIが組み込まれていて、さらにはAIを自在に操れる"そうなの。
AIに依存しながら、依存させる影響があるみたい。
続いて質量付与症候群は、細胞の異常から、"質量無い現象に意図なく質量を加えてしまう特殊性"、とされているけど、これは以上は調べきれなかったわ。
だけど、この事だけでも、十中八九これによって"UnRuleの様々な現象に質量"が与えられていると考えていい。
モンスターにも武器にも、ね。
武器だって、私たちが盗まなかったら、強い物ばかりが総理側に使われていた。
"事前予約当選者専用の武器"は、ロアの未来予測に従って、敵プログラムを弄って取り上げたんだから。
...これをしてなかったら、人間はすぐ殺されてたと思う、ロアに感謝ね
一連の流れから、"この人物"が総理を操っていると仮定したの。
なぜなら、総理に人間は悪いものだと深層学習させ、そんな総理を裏で操作し、AIに対抗するための"UnRule"さえも質量付与して、利用しようとした。
...この最悪な事件の真犯人は、"イーリス・マザー構想の失敗作"で間違いない
人間をどこまでも恨んでいて、手のひらで私たちを遊んでいるんだわ
だとすると、総理を止めても根本的な解決にならないかもしれない。
いつかまた、繰り返す時がくるのかもしれない。
ここから先は、私含めた研究員、さらには構想一団のエゴでしかないわ。
こんなに引っ掻き回してしまって、代わりに謝罪します、本当にごめんなさい。
いつか成功者の三船君が、"真犯人の失敗作"と対峙した時、どうするか。
どんな結果になろうと、責任は私たちが負います
― 全てをあなたに委ねます
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