白いタイツに包まれたありのままの自分でいたい

探幽詩人

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第4章

告白 タイツ

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恵子は詩絵美の目を見つめながら話し始めました。
「今履いているこのタイツ、ここまであるタイツなの。」
恵子は胸の上あたりを手で示しました。
「へえ、そんな長いタイツがあるんだ。」
「このタイツとは別のタイツもあるけど、みんな白かアイボリーで胸の上まであるの。腰までのタイツは一つもないわ。私、これに限らずタイツを着用するとき、下着は一切身につけないの。」
「直履きしてるってこと?」
詩絵美はなぜ恵子がタイツの話をするのか検討がつきませんが、合いの手を入れながら引き続き話を聞くことにしました。
「そうよ。ブラもショーツも身につけないわ。そして私、家にいる時は服とか一切着ないで、ハイウエストタイツだけ履いているの。お風呂も寝る時もずっとタイツだけ履いているの。」
「えっ、どういうこと?ごめん、理解が追いつかないわ。」
詩絵美は困惑していました。
詩絵美の母はじっと黙って稽古の話を聞いていました。

「私、家の中ではいつもこの格好なの。」
恵子はソファから立ち上がると詩絵美に背中を向けてTシャツを脱ぎました。
「ちょ、ちょっと、恵子!」
詩絵美も詩絵美の母も大いに驚きましたが、すぐに恵子に視線を惹きつけられました。
そこにはつま先から胸の上まで真っ白なシームレスハイウエストタイツに包まれた芸術作品のような美しさと荘厳さを兼ね備えた恵子の後ろ姿がありました。
美しい胴体のライン、バランスよく丸みを帯びたヒップ、そしてトレードマークの細く綺麗な両脚が白いタイツに包まれることでその美しさが際立っていました。

しばらく言葉もなく唖然と見ていた詩絵美でしたが、ようやく心を取り戻し、
「恵子、とりあえず服を着て。恵子、私あなたに驚かされるばかりで、話が全然わからないのよ。」
「詩絵美、驚かせてごめんなさい。」
恵子はTシャツを着て、水を再び一口のみ、過去に遡って丁寧に話し始めました。

幼稚園時代の白タイツの思い出から話し始めましたが、特にフランスでのカミーユとの思い出は時に涙を交えながら詳しく話しました。
ただ、セックスやオナニーの話は今は避けました。
カミーユの死の話は涙が止まりませんでしたが、白いハイウエストタイツを履いた姿に自信を持つことをカミーユに誓い、それがありのままの私だと話し、一旦締めくくりました。
「だから、詩絵美の前でも変えたくないのよ。それを詩絵美に分かってもらいたくて。」

詩絵美には初めて聞く話しばかりでした。
フランスで様々な経験をした恵子が自分より遥かに大人に見えました。
特にカミーユの死の話は衝撃でした。
恵子にとって想像を絶する辛さがあったことは容易に分かりました。
そこから立ち直るきっかけの一つがこのタイツであり、今の恵子の象徴なんだということを詩絵美は受け入れようと思いました。

「恵子、いろいろなことを経験してきたのね。私より全然しっかりしているように見えるのはそういうことだったのね。私、恵子のハイウエストタイツ姿を受け入れるわ。お泊まり会の時、さっきのタイツで大丈夫よ。」
「詩絵美、ありがとうね。」
「ううん、いいのよ。恵子のタイツ姿がすごく素敵だったから、間近でずっと見られるのが嬉しいわ。」
「そんな、全然素敵でもなんでもないよ。」
「謙遜しないの!恵子、スタイル抜群だから白いタイツがさらに引き立てるのよ。本当に素敵だわ。」
「そんなことないって。詩絵美の方が素敵なスタイルだよ」
実際、詩絵美も恵子に負けず劣らずスタイル抜群でした。

「ねえ、恵子。もしよかったら、お泊まり会のときにそのタイツを貸してもらえないかな?私も恵子と同じタイツ姿で過ごしてみたいなあって思ったの。後でちゃんと洗濯するから。」
「詩絵美、恵子ちゃんの思い出がいろいろ詰まった大切なタイツよ。安易にそんなお願いしたらダメよ。」
ずっと黙っていた詩絵美の母が、やや強めの口調で嗜めました。
「私は全然大丈夫です。寧ろ詩絵美がそうやって言ってくれるのはすごく嬉しいです。詩絵美、明後日はあなたのタイツを用意しておくわ。」
「恵子、ありがとう。明後日のお泊まり会の楽しみが増えたわ。」
詩絵美は声を上げて笑いましたが、恵子の表情がずっと固いままなのに気づきました。

(これだけの話なら、別にここで話さなくても登下校の時に話せばいいよね。ママも呼んでいるってことは、まだ何か重要な話があるってこと?)
「恵子、話はまだあるんだよね?」
恵子は顔を強張らせながら頷きました。
先ほどまでと比べて、より表情が険しくなりました。
「恵子ちゃん、何か飲む?オレンジジュースでも用意しようか?」
詩絵美の母が間をとってくれました。
「あっ、じゃあ、お願いします。」
ジュースが運ばれてくるまで重い沈黙が続きました。
(恵子がこんなに緊張しているなんて。一体何の話なんだろう?)
詩絵美はまったく思いつきません。

恵子の表情が見たこともないほど強張っているのがジュースを運んできた詩絵美の母も気付きました。
「はい、オレンジジュースね。恵子ちゃん、少し気持ちを落ち着かせてから話してくれればいいからね。」
恵子は小さく頷くと、オレンジジュースを少し時間をかけて半分ほど飲みました。
少しの間、目を閉じて呼吸を整えた後、意を決して話し始めました。








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