転生した私の普通じゃない日々

森川 八雲

文字の大きさ
1 / 13
転生人生

オラは死んじまっただ?

しおりを挟む
 私は私立に通う女子高生の、女子高生の!伊東 由香だ…

 今日もいつもと変わらない日だと思ってた
 いや、特にそうでもなかった
 意識していないだけだった

 朝顔を洗い、葉を磨き、制服に着換え、キッチンへ向かう
「ママおはよ」
「はいおはよう由香」

「今日はいつもより早いわね」
「目覚ましより早く起きたから私の勝ちだ」
「なんの勝負よ…」

 朝食を済ませソファで時間を潰し玄関へ向かう
「いってきま~す」
「いってらっしゃい」

 靴を履き玄関を開ける

 右よし左よし!

 一歩踏み出した途端…

 ピシャリ!!

 一瞬辺りが白くなったと思ったらすぐに暗くなった

「由香!由香!返事をして!由香ーーー!!!」

 ママの声が聞こえる…けど段々聞こえなくなってきた…

「…早う…座いま…」

 ん…何か聞こえる…

「お…う御座い…す!」

 誰だ?ママかな?

「お早う御座います!」
「うわぁっ!おはようごじゃます!」
 反射的に返事をしたが噛んでしまった
「おはようございます…?」

 どこだここ?どこを見ても真っ白だ
 正面にはちょっと露出が高い女の人がいる

「あれ?ここは?」
「ここは神界です、貴方は残念ながら死にました」
「神界?死んだ?私が?なんで?」
「残念ですが…」
「いや、それはもう良いから何で死んだの?」

「…」
 女の人が目をそらす…額には少し汗が出ている

「何で黙るんですか?!」

「それは~ゴニョゴニョ…」

「ハッキリ言ってください!」

「ひゃい!わかりました…」

「で?何で死んだの?」

「それは…大変言いにくいのですが…事故というか…」

「事故?車に跳ねられたの?」

「…手違いというか…その両方というか…」

「あ~もう!ハッキリしないわね!」

「ごごご、ごめんなさい!」

「本当は貴方から約9000キロ離れたアメリカ人のマイケルさんに当てる予定だったんです…」
「車を?」
「いえ、神の雷かみのいかずちです」

「あっそういえば目の前が真っ白になって…」

「それで、撃つ直前にGが…」
「G?なにそれ」
「あの…茶色くてカサカサ素早くて…」
「あー!もう分かったから言わないで!」

「それで、手元が狂ったと?」
「そういう事です」
「マイケルさんは?」
「すぐに2発目を当てて転生しました、勇者として」

「転生?勇者?本当にそういうのあるんだ!私色々読んでるんだ!」

「そうですね、日本では人気みたいですね、そういうの」

「それで?ママはどうなるの?」

「貴方の肉体には貴方の魂のコピーが入って、もうすぐ目を覚まします」

「いつもの日常に戻るって事?」

「そうです、コピーですので若干劣りますが精一杯オリジナルに近い調整をしましたので問題は無いと思います」
「て、あなた人の人生メチャクチャにしてるな」
「すみません…ですが貴方には精一杯助力をさせていただきますので、何卒…」

「ま、死んだ実感も無いし、元の世界で私が生きてるならいいや、それで、私はどんな勇者になるの?」

「それも大変申し上げにくいのですが…あなたは勇者ではなく、普通の人に転生となります…」
「え?でもマイケルさんは勇者なんでしょ?」
「えぇ、ですが、もう勇者枠が無いんです…元々マイケルさんは勇者に選ばれていましたので…貴方は…その…事故でしたので…」

「え?そんな!」
「ですから貴方には通常よりスキルレベルが上がりやすくしておきますので…鍛えればもうドラゴンさえ…」

「はぁわかったわ…終わった事をいつまでも言っててもしょうが無いわよね」

「申し訳ありませんでした」

「で、私はどこに転生されるの?」
「貴方はコピック村と言う所でユカとして転生します」
「同じ名前なの?あと赤ちゃんからスタートするの?」
「はい、その通りです」
「勇者ご居るって事は、何か問題が起きてるの?」
「えぇ、1000年に一度の魔王復活です」
「それ今年なの?」
「いえ、20年後になります」
「え、あんまりら変わらないじゃん!マイケルさんは20年で魔王に勝てるの?」

「それはわかりません、しかし5年前までしか転生できないのです」

「神の力も大した事無いわね」
「私は下っ端ですから…大神様でしたら10年前にはできるかと…」
「じゃあ最初からその大神様とやらがやれば良かったんじゃないの?」
「それが…今回は私の番でしたので…」
「うわ、ゲーム感覚ですか…酷い神様だ…」

「すみません、神界にもルールがありますので…」

「まぁいいわ、ユカになってあげるから転生させて」

「わかりました、では…」
「は~い」

 辺りが光に包まれる…体が段々透明になっていき魂だけ残る

「ではいきますよ!」

 雲を抜け地上が見えてきた…その中で一つの集落に向かって落ちる

「頑張ってくださいねー!!!」
 さっきの神様の声がする

 とある一軒家を目指し落ちる

「おぎゃー!おぎゃー!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業

ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

八百万の神から祝福をもらいました!この力で異世界を生きていきます!

トリガー
ファンタジー
神様のミスで死んでしまったリオ。 女神から代償に八百万の神の祝福をもらった。 転生した異世界で無双する。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた

季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】 気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。 手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!? 傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。 罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚! 人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!

僕の異世界攻略〜神の修行でブラッシュアップ〜

リョウ
ファンタジー
 僕は十年程闘病の末、あの世に。  そこで出会った神様に手違いで寿命が縮められたという説明をされ、地球で幸せな転生をする事になった…が何故か異世界転生してしまう。なんでだ?  幸い優しい両親と、兄と姉に囲まれ事なきを得たのだが、兄達が優秀で僕はいずれ家を出てかなきゃいけないみたい。そんな空気を読んだ僕は将来の為努力をしはじめるのだが……。   ※画像はAI作成しました。 ※現在毎日2話投稿。11時と19時にしております。

処理中です...