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第11話: スマート陰陽師の誘惑と、アナログな愛の結界
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「いけない、花。この壁の角……このコンクリートの微かな歪みに、先住者の『孤独な残響』が染み付いている。今すぐ筆を入れ、この冷え切った気を暖色の陽気に書き換えねばならない」
都心の一等地に建つ、最新鋭のスマートマンション。知人の依頼で霊的調査に訪れた橘雅人は、洗練されたラウンジの壁に向かって、真剣な顔でボロボロの筆を構えていた。
対する鈴木花は、周囲の住人の視線を気にしながら、小声で彼を制止する。
「雅人、待って。ここは壁紙一枚数万円もする高級マンションなの。墨を飛ばしたら、お祓い代より修繕費の方が高くなっちゃう! 筆じゃなくて、まずは目視で確認して!」
「しかし花、この『寂しさの霊』を放置すれば、今夜あたりにはWi-Fiの電波を吸い取って、動画のロードを無限に遅延させる『バッファの怪』へと成長してしまうぞ」
「それは困るけど! でもやり方が……」
その時だった。
「——実にもどかしい。橘さん、あなたのやり方は、あまりに非効率だ」
冷ややかな、しかし澄んだ声がエントランスに響いた。
振り返ると、そこにはスタイリッシュなグレーのスーツを着こなし、最新のタブレットPCを片手に持った青年が立っていた。銀縁の眼鏡の奥で、知性的な瞳が雅人を値踏みするように見つめている。
「……九条(くじょう)か」雅人が低く呟いた。
「お久しぶりです、橘さん。江戸時代の遺物のような術式をまだ使い続けているとは。……鈴木花さんですね? お初にお目に掛かります。私は九条蓮。現代のニーズに合わせた『スマート除霊』を提唱する、株式会社陰陽テックの代表です」
九条は花に洗練された所作で名刺を差し出した。雅人は露骨に不機嫌な顔をして、花と九条の間に割り込む。
「九条、君の言う『スマート』とやらが、この繊細な霊的環境を土足で荒らすことであるなら、今すぐ立ち去るがいい」
「荒らす? 心外ですね。……見ていてください」
九条がタブレットをスワイプすると、彼の足元から三台の小型ドローンがふわりと浮き上がった。ドローンは青いレーザー光を放ちながら、マンション内を高速でスキャンしていく。
タブレットの画面には、部屋の霊的エネルギーがヒートマップとしてリアルタイムで表示されていた。
「ポイントAに負のエネルギー。出力3.2。……ドローン、聖水ミスト散布。同時に高周波による霊体分解を開始」
ドローンがシュッと微細な霧を噴射し、キィィィンという耳鳴りのような音を立てると、雅人が指差していた壁の角の淀みが、一瞬にして消え去った。
「除霊完了。所要時間、わずか十五秒です」
九条はフッと笑い、驚く花に視線を向けた。
「鈴木さん。あなたのように的確なツッコミ……失礼、管理能力を持つ方が、雅人さんのような『アナログ天然遺物』の世話をしているのは、資源の無駄だ。どうです? 私のパートナーとして、最新のスマート除霊をビジネスとして展開しませんか? 待遇は今の三倍、もちろん、和紙や墨に悩まされる生活ともおさらばです」
「ちょ、スカウト!?」
花が戸惑う横で、雅人の「気」が爆発した。
「九条ーーーっ! 貴様、私の花に何を提案している! 花は私の、唯一無二の『魂の伴侶(仮)』だ! 貴様のような、電波の海で泳ぐ薄っぺらな男に、彼女の尊いツッコミを渡すわけにはいかん!」
その日から、雅人の様子がおかしくなった。
極度の嫉妬と対抗心に燃えた彼は、自分も「現代化」しなければ花に愛想を尽かされると、完全に勘違いしてしまったのだ。
「……花。私も、スマートな除霊を導入することにした」
翌朝、雅人が自信満々に見せたのは、家のお掃除ロボット(通称:式神一号)の頭に、おびただしい数の護符をガムテープで貼り付けたものだった。
「これは『全自動吸霊機』だ。このルン……式神が家中を走り回ることで、床に這う『怠惰の霊』を一掃し、同時にWi-Fiの速度も三倍にする。……行け、式神一号!」
スイッチを入れられたルンバは、護符の重みでバランスを崩し、ガガガガと異音を立てながら壁に激突。そのまま花の脱ぎ捨てた靴下を飲み込み、霊的な煙を吐き出して停止した。
「雅人、無理しないで! 最新機器と雅人の術は、相性が最悪なの! 雅人は雅人のまま、筆と紙で戦ってる時が一番カッコいいんだから!」
「嘘だ! 君はあの九条という男の、あの光る板(タブレット)に見惚れていただろう! 私だって、あれくらいのことは……!」
雅人はその後も、花への連絡を「念話」で行おうとして、花のスマホの画面を砂嵐で埋め尽くしたり、電子レンジを浄化しようとしてブレーカーを落としたりと、迷走を続けた。
花は呆れ果てながらも、不器用なほど必死に自分に合わせようとする雅人の姿に、少しだけ胸が締め付けられた。
一週間後、件のスマートマンションのオーナーから、再び連絡が入った。九条の除霊以降、住人たちが「心が冷え切って、何もやる気が起きない。虚無感に襲われる」と集団で訴えているというのだ。
現場に到着した花と雅人の前で、九条は焦燥の色を隠せずにいた。
「……おかしい。霊的エネルギーはゼロだ。私のドローンは、完璧に空間をクリーニングしたはずだ!」
しかし、住人たちの影は異様に長く伸び、そこからはドロドロとした黒い感情が、数値化できないノイズとなって溢れ出していた。
「それは、君が『現象』だけを消して、そこにいた『心』を無視したからだ」
雅人が、静かに前に出た。その手には、いつもの使い古された筆と、花が用意した普通の塩。
「九条。霊とは、人の想いの結晶だ。君がドローンで焼き切ったのは、ただのエネルギーの塊に過ぎない。住人たちが感じていたのは、孤独だ。孤独をレーザーで撃てば、そこには空虚という名の、より深い闇が残る。……人の悲しみは、機械の光では照らせんのだよ」
その瞬間、マンションのセキュリティシステムが霊的ノイズに過負荷を起こし、火花を散らした。九条のタブレットはブラックアウトし、ドローンが制御を失って壁に激突する。
「九条、下がっていろ。……花、塩だ。最高に塩辛く、最高に現実味のある、君のあの塩を貸してくれ!」
「了解! 雅人、いっけえぇぇ!」
花は叫びながら、スーパーで買ったいつもの食卓塩を、雅人の頭上に高く撒いた。
雅人は空中で筆を躍らせ、舞い散る塩の一粒一粒に、自らの温かな「気」を乗せていく。
「急々如律令。凍てつく心に灯火を、乾いた瞳に潤いを。……愛の結界、展開!」
雅人の放つ気が、花の撒いた塩を媒介にして、マンション全体に柔らかな黄金色の光となって降り注いだ。それは機械的な光ではなく、冬の陽だまりのような、どこか懐かしい温もり。
住人たちの表情から虚無感が消え、一人が「あ……なんか、温かいな」と涙をこぼした。
「……負け、ですね」
九条は、機能停止したタブレットを見つめ、力なく笑った。
「橘さん。あなたの『非効率』は、確かに私には真似できない。……ですが、いつかそのアナログなやり方では救えないほどの巨大な『冷気』が来た時、また私の出番が来ますよ。その時は……鈴木さん、改めてヘッドハンティングに伺います」
九条はそれだけ言い残し、スマートに(少しだけ悔しそうに)去っていった。
帰り道。夕暮れの商店街を歩きながら、雅人はどこか意気消沈していた。
「花……。やはり、私は時代遅れなのだろうか。ドローンも飛ばせんし、ポイントカードの登録も君に任せきりだ……。九条の方が、君をスマートにエスコートできるのでは……」
花は溜息をつき、雅人の羽織の袖をぐいと引っ張った。
「あのね、雅人。ドローンで浄化されたって、私の心は温かくならないの。雅人のあの、お節介で、古臭くて、一生懸命に筆を動かす姿。それを見てる時が、私は一番『守られてる』って感じるんだよ。……それに」
花は少し顔を赤くして、そっぽを向いた。
「雅人のあの、変なハオリ姿。……実は、世界で一番カッコいいと思ってるから。だから、無理してスマートにならなくていいの」
雅人は、目を見開いて立ち止まった。
「……花。今、なんと? 世界で一番……?」
「もう、二回は言わないよ! 早く帰ってご飯にするよ!」
「うむ。ならば今夜は、君のために『感謝の全自動肩揉み(術式なし)』を披露しよう! 私の指先に宿る、愛という名の……」
「それはただの肩揉み! 術とか言わないの!」
二人の絆は、ライバルの登場によって、より強固で「不器用」な愛の結界へと進化を遂げた。
都心の一等地に建つ、最新鋭のスマートマンション。知人の依頼で霊的調査に訪れた橘雅人は、洗練されたラウンジの壁に向かって、真剣な顔でボロボロの筆を構えていた。
対する鈴木花は、周囲の住人の視線を気にしながら、小声で彼を制止する。
「雅人、待って。ここは壁紙一枚数万円もする高級マンションなの。墨を飛ばしたら、お祓い代より修繕費の方が高くなっちゃう! 筆じゃなくて、まずは目視で確認して!」
「しかし花、この『寂しさの霊』を放置すれば、今夜あたりにはWi-Fiの電波を吸い取って、動画のロードを無限に遅延させる『バッファの怪』へと成長してしまうぞ」
「それは困るけど! でもやり方が……」
その時だった。
「——実にもどかしい。橘さん、あなたのやり方は、あまりに非効率だ」
冷ややかな、しかし澄んだ声がエントランスに響いた。
振り返ると、そこにはスタイリッシュなグレーのスーツを着こなし、最新のタブレットPCを片手に持った青年が立っていた。銀縁の眼鏡の奥で、知性的な瞳が雅人を値踏みするように見つめている。
「……九条(くじょう)か」雅人が低く呟いた。
「お久しぶりです、橘さん。江戸時代の遺物のような術式をまだ使い続けているとは。……鈴木花さんですね? お初にお目に掛かります。私は九条蓮。現代のニーズに合わせた『スマート除霊』を提唱する、株式会社陰陽テックの代表です」
九条は花に洗練された所作で名刺を差し出した。雅人は露骨に不機嫌な顔をして、花と九条の間に割り込む。
「九条、君の言う『スマート』とやらが、この繊細な霊的環境を土足で荒らすことであるなら、今すぐ立ち去るがいい」
「荒らす? 心外ですね。……見ていてください」
九条がタブレットをスワイプすると、彼の足元から三台の小型ドローンがふわりと浮き上がった。ドローンは青いレーザー光を放ちながら、マンション内を高速でスキャンしていく。
タブレットの画面には、部屋の霊的エネルギーがヒートマップとしてリアルタイムで表示されていた。
「ポイントAに負のエネルギー。出力3.2。……ドローン、聖水ミスト散布。同時に高周波による霊体分解を開始」
ドローンがシュッと微細な霧を噴射し、キィィィンという耳鳴りのような音を立てると、雅人が指差していた壁の角の淀みが、一瞬にして消え去った。
「除霊完了。所要時間、わずか十五秒です」
九条はフッと笑い、驚く花に視線を向けた。
「鈴木さん。あなたのように的確なツッコミ……失礼、管理能力を持つ方が、雅人さんのような『アナログ天然遺物』の世話をしているのは、資源の無駄だ。どうです? 私のパートナーとして、最新のスマート除霊をビジネスとして展開しませんか? 待遇は今の三倍、もちろん、和紙や墨に悩まされる生活ともおさらばです」
「ちょ、スカウト!?」
花が戸惑う横で、雅人の「気」が爆発した。
「九条ーーーっ! 貴様、私の花に何を提案している! 花は私の、唯一無二の『魂の伴侶(仮)』だ! 貴様のような、電波の海で泳ぐ薄っぺらな男に、彼女の尊いツッコミを渡すわけにはいかん!」
その日から、雅人の様子がおかしくなった。
極度の嫉妬と対抗心に燃えた彼は、自分も「現代化」しなければ花に愛想を尽かされると、完全に勘違いしてしまったのだ。
「……花。私も、スマートな除霊を導入することにした」
翌朝、雅人が自信満々に見せたのは、家のお掃除ロボット(通称:式神一号)の頭に、おびただしい数の護符をガムテープで貼り付けたものだった。
「これは『全自動吸霊機』だ。このルン……式神が家中を走り回ることで、床に這う『怠惰の霊』を一掃し、同時にWi-Fiの速度も三倍にする。……行け、式神一号!」
スイッチを入れられたルンバは、護符の重みでバランスを崩し、ガガガガと異音を立てながら壁に激突。そのまま花の脱ぎ捨てた靴下を飲み込み、霊的な煙を吐き出して停止した。
「雅人、無理しないで! 最新機器と雅人の術は、相性が最悪なの! 雅人は雅人のまま、筆と紙で戦ってる時が一番カッコいいんだから!」
「嘘だ! 君はあの九条という男の、あの光る板(タブレット)に見惚れていただろう! 私だって、あれくらいのことは……!」
雅人はその後も、花への連絡を「念話」で行おうとして、花のスマホの画面を砂嵐で埋め尽くしたり、電子レンジを浄化しようとしてブレーカーを落としたりと、迷走を続けた。
花は呆れ果てながらも、不器用なほど必死に自分に合わせようとする雅人の姿に、少しだけ胸が締め付けられた。
一週間後、件のスマートマンションのオーナーから、再び連絡が入った。九条の除霊以降、住人たちが「心が冷え切って、何もやる気が起きない。虚無感に襲われる」と集団で訴えているというのだ。
現場に到着した花と雅人の前で、九条は焦燥の色を隠せずにいた。
「……おかしい。霊的エネルギーはゼロだ。私のドローンは、完璧に空間をクリーニングしたはずだ!」
しかし、住人たちの影は異様に長く伸び、そこからはドロドロとした黒い感情が、数値化できないノイズとなって溢れ出していた。
「それは、君が『現象』だけを消して、そこにいた『心』を無視したからだ」
雅人が、静かに前に出た。その手には、いつもの使い古された筆と、花が用意した普通の塩。
「九条。霊とは、人の想いの結晶だ。君がドローンで焼き切ったのは、ただのエネルギーの塊に過ぎない。住人たちが感じていたのは、孤独だ。孤独をレーザーで撃てば、そこには空虚という名の、より深い闇が残る。……人の悲しみは、機械の光では照らせんのだよ」
その瞬間、マンションのセキュリティシステムが霊的ノイズに過負荷を起こし、火花を散らした。九条のタブレットはブラックアウトし、ドローンが制御を失って壁に激突する。
「九条、下がっていろ。……花、塩だ。最高に塩辛く、最高に現実味のある、君のあの塩を貸してくれ!」
「了解! 雅人、いっけえぇぇ!」
花は叫びながら、スーパーで買ったいつもの食卓塩を、雅人の頭上に高く撒いた。
雅人は空中で筆を躍らせ、舞い散る塩の一粒一粒に、自らの温かな「気」を乗せていく。
「急々如律令。凍てつく心に灯火を、乾いた瞳に潤いを。……愛の結界、展開!」
雅人の放つ気が、花の撒いた塩を媒介にして、マンション全体に柔らかな黄金色の光となって降り注いだ。それは機械的な光ではなく、冬の陽だまりのような、どこか懐かしい温もり。
住人たちの表情から虚無感が消え、一人が「あ……なんか、温かいな」と涙をこぼした。
「……負け、ですね」
九条は、機能停止したタブレットを見つめ、力なく笑った。
「橘さん。あなたの『非効率』は、確かに私には真似できない。……ですが、いつかそのアナログなやり方では救えないほどの巨大な『冷気』が来た時、また私の出番が来ますよ。その時は……鈴木さん、改めてヘッドハンティングに伺います」
九条はそれだけ言い残し、スマートに(少しだけ悔しそうに)去っていった。
帰り道。夕暮れの商店街を歩きながら、雅人はどこか意気消沈していた。
「花……。やはり、私は時代遅れなのだろうか。ドローンも飛ばせんし、ポイントカードの登録も君に任せきりだ……。九条の方が、君をスマートにエスコートできるのでは……」
花は溜息をつき、雅人の羽織の袖をぐいと引っ張った。
「あのね、雅人。ドローンで浄化されたって、私の心は温かくならないの。雅人のあの、お節介で、古臭くて、一生懸命に筆を動かす姿。それを見てる時が、私は一番『守られてる』って感じるんだよ。……それに」
花は少し顔を赤くして、そっぽを向いた。
「雅人のあの、変なハオリ姿。……実は、世界で一番カッコいいと思ってるから。だから、無理してスマートにならなくていいの」
雅人は、目を見開いて立ち止まった。
「……花。今、なんと? 世界で一番……?」
「もう、二回は言わないよ! 早く帰ってご飯にするよ!」
「うむ。ならば今夜は、君のために『感謝の全自動肩揉み(術式なし)』を披露しよう! 私の指先に宿る、愛という名の……」
「それはただの肩揉み! 術とか言わないの!」
二人の絆は、ライバルの登場によって、より強固で「不器用」な愛の結界へと進化を遂げた。
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