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結局…
恒輝と明人は、弁当を完食した。
集めた机の上に横に並んで座り、ごく自然に…体同士が近くなり…
(近ぇーな…)
恒輝は、明人と体が触れそうなのに戸惑いながら…
それでも2人でなんだかんだ、どうでもいい話をしながら。
一番時間を割いた話題は、恒輝の好きなモノについてだった。
しかし、恒輝が背が小さな事を気にして、毎日牛乳を必死こいてガブ飲みしている事はナイショにした。
だが、途中ふと恒輝は、以外と普通に明人と会話している事にハッとなった。
本当に、つまらない日常会話。
でもそれは常輝に、明人がオメガだという事実を忘れてさせていた程インパクトのある事だった。
やがて午後からの授業が始まる20分前。
恒輝は、明人とクラスに戻る為、廊下を2人肩を並べながら歩き始めた。
だが、折角さっきまでアルファとオメガの事は忘れていたのに、今日はいつもより、この学校の生徒達の視線が痛い事に恒輝は又内心イラ立ち始めた。
恒輝は元々は、自分がアルファである事やフェロモン欠損の病気に触れられたくなくて、ただただ目立つ事無く静かに暮らしたかった。
しかし…
隠していても、いつもどこかの顔見知りからか恒輝がアルファだと噂が立つ。
そして、ポンコツアルファ、クソアルファと言われ、回りのからかいや嘲笑から身を護る為にケンカを繰り返し、ナメられないよう見た目を荒々しくわざと造らざるを得なかった。
そして、逆に増々周囲から腫れ物扱いされて目立っていたが、明人が来た事により、更にその何倍の好奇の目に晒され始めた。
いきがかり上とは言え、増々アルファの呪縛から逃れられなくなってしまった。
こうなったのは、明人を責めるべきなのか?
それとも、安易な自分の発言で明人をここに呼んでしまった自分を責めるべきなのか?
恒輝が子供の頃から、年寄りから子供まで、色んな人間が恒輝がアルファだと知るとニコニコ近づいて来た。
しかし、恒輝のポンコツ具合が分かると、殆どが手のひらを返したように居なくなる。
花菜一家と田北と岡本位しか、恒輝の傍には残ってくれなかった。
(どうせすぐ、彩峰も俺のポンコツアルファ加減にすぐ嫌気が差して居なくなるから…)
(絶対、居なくなるから…)
と結論付け、なんとか恒輝は落ち着こうとする。
(でも…彩峰が、彩峰が、オメガじゃなかったら良かったのに…)
一瞬、そんな思いが脳裏をかすめた。
それに、恒輝自身が内心驚いた。
(彩峰が…オメガじゃ無かったらどうだって言うんだよ!)
(彩峰は…もしかしたら、いい奴なのかも知れない…オメガじゃなければ、俺と、本当にダチ位にはなれたのか?…)
そうこうしながら、ふと明人の横顔を見る。
兎に角、この目立つ状況が腹立たしいのに、恒輝の視線は、明人を一度見たら何故かなかなか離れられない。
「ん?どうしたの?西島君」
明人が、それに優しい笑顔と声を向けた。
恒輝は、フイと前を向き誤魔化した。
「いっ…いや…別に…」
そして、又思う…
(でも…オメガだから…彩峰…お前はそんなに、そんなにキレイなんだよな…)
恒輝はもう、大勢のオメガの中でも突出して美しい明人の美貌は、認めざるを得なかった。
恒輝と明人は、弁当を完食した。
集めた机の上に横に並んで座り、ごく自然に…体同士が近くなり…
(近ぇーな…)
恒輝は、明人と体が触れそうなのに戸惑いながら…
それでも2人でなんだかんだ、どうでもいい話をしながら。
一番時間を割いた話題は、恒輝の好きなモノについてだった。
しかし、恒輝が背が小さな事を気にして、毎日牛乳を必死こいてガブ飲みしている事はナイショにした。
だが、途中ふと恒輝は、以外と普通に明人と会話している事にハッとなった。
本当に、つまらない日常会話。
でもそれは常輝に、明人がオメガだという事実を忘れてさせていた程インパクトのある事だった。
やがて午後からの授業が始まる20分前。
恒輝は、明人とクラスに戻る為、廊下を2人肩を並べながら歩き始めた。
だが、折角さっきまでアルファとオメガの事は忘れていたのに、今日はいつもより、この学校の生徒達の視線が痛い事に恒輝は又内心イラ立ち始めた。
恒輝は元々は、自分がアルファである事やフェロモン欠損の病気に触れられたくなくて、ただただ目立つ事無く静かに暮らしたかった。
しかし…
隠していても、いつもどこかの顔見知りからか恒輝がアルファだと噂が立つ。
そして、ポンコツアルファ、クソアルファと言われ、回りのからかいや嘲笑から身を護る為にケンカを繰り返し、ナメられないよう見た目を荒々しくわざと造らざるを得なかった。
そして、逆に増々周囲から腫れ物扱いされて目立っていたが、明人が来た事により、更にその何倍の好奇の目に晒され始めた。
いきがかり上とは言え、増々アルファの呪縛から逃れられなくなってしまった。
こうなったのは、明人を責めるべきなのか?
それとも、安易な自分の発言で明人をここに呼んでしまった自分を責めるべきなのか?
恒輝が子供の頃から、年寄りから子供まで、色んな人間が恒輝がアルファだと知るとニコニコ近づいて来た。
しかし、恒輝のポンコツ具合が分かると、殆どが手のひらを返したように居なくなる。
花菜一家と田北と岡本位しか、恒輝の傍には残ってくれなかった。
(どうせすぐ、彩峰も俺のポンコツアルファ加減にすぐ嫌気が差して居なくなるから…)
(絶対、居なくなるから…)
と結論付け、なんとか恒輝は落ち着こうとする。
(でも…彩峰が、彩峰が、オメガじゃなかったら良かったのに…)
一瞬、そんな思いが脳裏をかすめた。
それに、恒輝自身が内心驚いた。
(彩峰が…オメガじゃ無かったらどうだって言うんだよ!)
(彩峰は…もしかしたら、いい奴なのかも知れない…オメガじゃなければ、俺と、本当にダチ位にはなれたのか?…)
そうこうしながら、ふと明人の横顔を見る。
兎に角、この目立つ状況が腹立たしいのに、恒輝の視線は、明人を一度見たら何故かなかなか離れられない。
「ん?どうしたの?西島君」
明人が、それに優しい笑顔と声を向けた。
恒輝は、フイと前を向き誤魔化した。
「いっ…いや…別に…」
そして、又思う…
(でも…オメガだから…彩峰…お前はそんなに、そんなにキレイなんだよな…)
恒輝はもう、大勢のオメガの中でも突出して美しい明人の美貌は、認めざるを得なかった。
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