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恒輝が、明人の自称元カレオメガと会った次の日の昼休み。
恒輝は、購買へ行く田北と岡本を見送り、明人と二人で、明人の席近くで弁当を食べていた。
そして、明人の顔をチラッと見て、恒輝は昨日のオメガを思い出した。
会っていたのは、ものの2.3分だった。
忘れたくても忘れられない、これぞオメガ的キレイ系男子。
名前は、古谷…なんちゃらで、もう下は忘れたし、どうでもいい。
しかし、奴が最後に恒輝に言った事は忘れられない。
「俺、明人を諦めた訳じゃないから!俺、明人と絶対にヨリを戻すから!」
「はぁぁぁー?!」
恒輝が顔をガラ悪く顰めると、フンっと言った感じでオメガはサッと背を向け去って行った。
呆れて、奴の後を追う気にもなれなかった。
回想の後、又、恒輝はチラッと明人を見る。
ずっと感じていた、明人が恋愛馴れしてる予感が当たった気がしてしまい…
明人に本当に元カレがいたのかどうかは聞かなかった。
そして明人は、多分…悪い奴では無いと思うが…
でも、恋愛馴れしてる人間は、恒輝の理想の恋愛対象で無かった。
その上、ラットが来ない所かフェロモンも感知出来ないポンコツアルファの自分は…
恋多きしかも、性欲も高いと噂のハイオメガであろう明人とは、やはり最凶的に相性が悪いとしか思えない。
でも恒輝は、これ以上自分と明人との仲を進展させる気が無いの
で、元カレが何人いようが、恋愛の相性が悪かろうが別に深く考える必要は無いと自分にずっと言い聞かしていた。
けれど、どうしてか、何かがモヤモヤとして、その正体が分からな
い。
と、そこに、明人が何気無い感じで呟いた。
「西島君。さっき御崎(みさき)君に勉強教えてもらってたみたいだけど…今度、俺と二人きりで俺の家で勉強しない?」
確かに恒輝は、さっき授業が終わった時に隣の席のベータ男子、御崎に分からない所をちょっと聞いた。
けれど明人が来るまで、クラスで喋ると言えば田北が岡本くらいの中、以前から何故か御崎とはたまに喋る。
御崎は、ボサボサヘアに前髪で目を隠していて、それなのにド近眼らしく眼鏡も掛けている。
しかし、勉強は明人に負け無い位よく出来るし、スポーツも何でも出来るので、酷いイジメにこそあってはいなかったが…
とにかく少しでも人と違うと異質扱いされるのが学校なので、地味でクラスで浮いていた。
恒輝は、又チラッと明人の顔を黙って見た。
そして、明人がこんな事を言うのは、御崎に教えてもらっていた事だけが原因でなく…
さっき、4時間目の終了直後、恒輝がクラ担に放課後教員室に来いと呼ばれた事も理由だろうと…
恒輝が成績がかなりヤバい所に来ている事が、明人には分かっているのだろうと思った。
「西島君…」
明人の声が、視線が…恒輝を誰よりも心配しているように恒輝は感じる。
だが…
「考える…」
恒輝は窓の方に視線をやり、ボソっと愛想無く答えた。
その内、田北達が帰って来て、その話しは出来なくなった。
やがて5時間目が始まりかけ、恒輝は早めに自席へ戻った。
と、そこに…
御崎も横の席に戻ってきた。
恒輝は、ふと御崎の横顔を診たが、次に何故か自然に、前々から思っていた事がつい口から出てしまった。
周りに、まだ人が戻って無かったのも手伝って。
「なぁ、前から思ってたけど、御崎…お前…何で隠してんの?」
御崎は、肩をビクッとさせて一瞬固まったが、やがてゆっくりと恒輝の方を向いた。
「かっ…隠すって…隠すって…何を?…」
恒輝には、御崎が何をそんなに焦っているのか分からなかったが、そんな変な事を言うつもりでなかったので続けた。
「お前さぁ…よーく見たら、めちゃくちゃイケメンじゃん…なんで髪や眼鏡で隠してんの?勿体なくね?」
次の瞬間、御崎がめちゃくちゃガン見してきたので、何か悪い事を言ってしまったのか?と…
恒輝はキョトンとした。
そして、その二人の様子を…
後ろから、明人もめちゃめちゃガン見していた。
恒輝は、購買へ行く田北と岡本を見送り、明人と二人で、明人の席近くで弁当を食べていた。
そして、明人の顔をチラッと見て、恒輝は昨日のオメガを思い出した。
会っていたのは、ものの2.3分だった。
忘れたくても忘れられない、これぞオメガ的キレイ系男子。
名前は、古谷…なんちゃらで、もう下は忘れたし、どうでもいい。
しかし、奴が最後に恒輝に言った事は忘れられない。
「俺、明人を諦めた訳じゃないから!俺、明人と絶対にヨリを戻すから!」
「はぁぁぁー?!」
恒輝が顔をガラ悪く顰めると、フンっと言った感じでオメガはサッと背を向け去って行った。
呆れて、奴の後を追う気にもなれなかった。
回想の後、又、恒輝はチラッと明人を見る。
ずっと感じていた、明人が恋愛馴れしてる予感が当たった気がしてしまい…
明人に本当に元カレがいたのかどうかは聞かなかった。
そして明人は、多分…悪い奴では無いと思うが…
でも、恋愛馴れしてる人間は、恒輝の理想の恋愛対象で無かった。
その上、ラットが来ない所かフェロモンも感知出来ないポンコツアルファの自分は…
恋多きしかも、性欲も高いと噂のハイオメガであろう明人とは、やはり最凶的に相性が悪いとしか思えない。
でも恒輝は、これ以上自分と明人との仲を進展させる気が無いの
で、元カレが何人いようが、恋愛の相性が悪かろうが別に深く考える必要は無いと自分にずっと言い聞かしていた。
けれど、どうしてか、何かがモヤモヤとして、その正体が分からな
い。
と、そこに、明人が何気無い感じで呟いた。
「西島君。さっき御崎(みさき)君に勉強教えてもらってたみたいだけど…今度、俺と二人きりで俺の家で勉強しない?」
確かに恒輝は、さっき授業が終わった時に隣の席のベータ男子、御崎に分からない所をちょっと聞いた。
けれど明人が来るまで、クラスで喋ると言えば田北が岡本くらいの中、以前から何故か御崎とはたまに喋る。
御崎は、ボサボサヘアに前髪で目を隠していて、それなのにド近眼らしく眼鏡も掛けている。
しかし、勉強は明人に負け無い位よく出来るし、スポーツも何でも出来るので、酷いイジメにこそあってはいなかったが…
とにかく少しでも人と違うと異質扱いされるのが学校なので、地味でクラスで浮いていた。
恒輝は、又チラッと明人の顔を黙って見た。
そして、明人がこんな事を言うのは、御崎に教えてもらっていた事だけが原因でなく…
さっき、4時間目の終了直後、恒輝がクラ担に放課後教員室に来いと呼ばれた事も理由だろうと…
恒輝が成績がかなりヤバい所に来ている事が、明人には分かっているのだろうと思った。
「西島君…」
明人の声が、視線が…恒輝を誰よりも心配しているように恒輝は感じる。
だが…
「考える…」
恒輝は窓の方に視線をやり、ボソっと愛想無く答えた。
その内、田北達が帰って来て、その話しは出来なくなった。
やがて5時間目が始まりかけ、恒輝は早めに自席へ戻った。
と、そこに…
御崎も横の席に戻ってきた。
恒輝は、ふと御崎の横顔を診たが、次に何故か自然に、前々から思っていた事がつい口から出てしまった。
周りに、まだ人が戻って無かったのも手伝って。
「なぁ、前から思ってたけど、御崎…お前…何で隠してんの?」
御崎は、肩をビクッとさせて一瞬固まったが、やがてゆっくりと恒輝の方を向いた。
「かっ…隠すって…隠すって…何を?…」
恒輝には、御崎が何をそんなに焦っているのか分からなかったが、そんな変な事を言うつもりでなかったので続けた。
「お前さぁ…よーく見たら、めちゃくちゃイケメンじゃん…なんで髪や眼鏡で隠してんの?勿体なくね?」
次の瞬間、御崎がめちゃくちゃガン見してきたので、何か悪い事を言ってしまったのか?と…
恒輝はキョトンとした。
そして、その二人の様子を…
後ろから、明人もめちゃめちゃガン見していた。
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