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第14話 占師は夢占いを信じない3
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「環、起きて!起きてってばー!」
また、私は起こされようとしていた。
それが夢なのか現実なのかはよくわからない。わかることは私を起こそうとしているのは凪であること、それだけだ。
もし、夢なら起きたくはないのだ、なぜなら、前回と前々回のようなことになりかねない。疲れているから寝るのに、夢で疲労するのは目的に見合ってない。
「いつまで寝てるの!もう、放課後だよ!」
凪が言うには放課後らしい。であれば、まさしく現実の方で起こされているのだろうか?現実の方ならば、早く起きて帰らなければ、愛しの弟との時間待っている。
「早く、起きなよ」
凪、いや、優しい親友がここまでして、私を起こそうとしているのだ、もはや疑う自分が醜い。凪のためにも、ここはすぱっと起きてしまおう。
私は机に突っ伏した状態から体を起こす。
「ごめん~、放課後まで寝ちゃってたんだぁ、あ」
「ねぇ、聞いて環ーー」
体を起こしたとき、私は2つの重大なミスに気づいた。1つは、ここは現実ではなく、夢であること。そして、最後に凪は優しい親友ではないことに。
「私!一君と結婚するの!」
私が起こされた場所は教室ではなくどこかのチャペル。起こした凪は学校の制服ではなく、花嫁の制服に着替えている。
「おはよう!環ちゃん」
凪のウェディングなドレスのスカートから、書記の番一出てきたのである。
「なんで?凪のスカートの中から?」
「だって、起きたとき真っ先に僕がいたらもう一度寝ちゃうでしょ?」
「もちろん」
「うわー、躊躇いもない肯定だね」
一は肩をすくませるようにしてため息を吐いた。
「それで?」
そんな、彼に私は話を進めるよう促す。
「だから、どこかに隠れなきゃってなったんだけど、そこで丁度いいところを見つけたわけ!」
と、言い切った一は、私に親指を立てて名案だっただろと誇張してきた。
「わけ!じゃないと思うけど……凪はこんなのが旦那でいいの?スカートに潜り込むのは、旦那というか、人としてどうかと思うけど……」
こいつとは話にならないので、凪のほうに話を向ける。
「もちろんよ!私の旦那様に相応しい、発想力だわ!この案をダーリンから聞いたとき、私は鳥肌が立ったわ!」
だめだ、こっちとも話にならない。そして、多分、その鳥肌は違う意味だ。
「ハニーなら、そう言ってくれると思ったよ!」
「ダーリン愛してる!」
「ハニー!僕もさ!」
もう、チャペルで愛を確かめる2人に私の声が届くことはなかった。
また、私は起こされようとしていた。
それが夢なのか現実なのかはよくわからない。わかることは私を起こそうとしているのは凪であること、それだけだ。
もし、夢なら起きたくはないのだ、なぜなら、前回と前々回のようなことになりかねない。疲れているから寝るのに、夢で疲労するのは目的に見合ってない。
「いつまで寝てるの!もう、放課後だよ!」
凪が言うには放課後らしい。であれば、まさしく現実の方で起こされているのだろうか?現実の方ならば、早く起きて帰らなければ、愛しの弟との時間待っている。
「早く、起きなよ」
凪、いや、優しい親友がここまでして、私を起こそうとしているのだ、もはや疑う自分が醜い。凪のためにも、ここはすぱっと起きてしまおう。
私は机に突っ伏した状態から体を起こす。
「ごめん~、放課後まで寝ちゃってたんだぁ、あ」
「ねぇ、聞いて環ーー」
体を起こしたとき、私は2つの重大なミスに気づいた。1つは、ここは現実ではなく、夢であること。そして、最後に凪は優しい親友ではないことに。
「私!一君と結婚するの!」
私が起こされた場所は教室ではなくどこかのチャペル。起こした凪は学校の制服ではなく、花嫁の制服に着替えている。
「おはよう!環ちゃん」
凪のウェディングなドレスのスカートから、書記の番一出てきたのである。
「なんで?凪のスカートの中から?」
「だって、起きたとき真っ先に僕がいたらもう一度寝ちゃうでしょ?」
「もちろん」
「うわー、躊躇いもない肯定だね」
一は肩をすくませるようにしてため息を吐いた。
「それで?」
そんな、彼に私は話を進めるよう促す。
「だから、どこかに隠れなきゃってなったんだけど、そこで丁度いいところを見つけたわけ!」
と、言い切った一は、私に親指を立てて名案だっただろと誇張してきた。
「わけ!じゃないと思うけど……凪はこんなのが旦那でいいの?スカートに潜り込むのは、旦那というか、人としてどうかと思うけど……」
こいつとは話にならないので、凪のほうに話を向ける。
「もちろんよ!私の旦那様に相応しい、発想力だわ!この案をダーリンから聞いたとき、私は鳥肌が立ったわ!」
だめだ、こっちとも話にならない。そして、多分、その鳥肌は違う意味だ。
「ハニーなら、そう言ってくれると思ったよ!」
「ダーリン愛してる!」
「ハニー!僕もさ!」
もう、チャペルで愛を確かめる2人に私の声が届くことはなかった。
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