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第20話 占師は夢占いを信じない♾

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私のバッドが敵の頭部を捉え、直撃した。

敵の化け物は萎む風船のように体内のマナを放出して、小さくなっていって、最後には消えてしまった。

いきなり、はじまった戦闘だが私なりには上手くできたと思う。こういうことは弟の方が得意なのだが、たまにはお姉ちゃんだってカッコいい姿見せなくちゃね!

「ねぇ、敵は倒したけど、どうやったら夢から起きれるの?ヤッピー」

と、後ろにいるはずの羽ウサギこと、ヤッピーに声をかけるが返答がなかった。

「ねぇ、ヤッピーってば」

仕方なく後ろを振り向く。

しかし、後ろを向いてもヤッピーはいなかった。

「敵がさったら、こういう妖精さんもいなくなるのが王道だもんね」

殆ど関わりがなかったとはいえ、いなくなってしまうのは少し寂しかった。

それで、ヤッピー以外の2人を今度は見つけようと思ったがここには見当たらなかった。戦闘があったので、外に避難したのだろうと外を探してみることにした。

ここの建物は、入り口が正面の一つしかなく、重厚感のある木製の扉が2枚外と内を隔てていた。

私が手をかけると空気を押すよりも軽い感覚で扉が開く。見た目とのギャップに脳がおかしくなりそうだが、とにかく開けることができたので外に顔を出す。

「凪ー?副会長ー?……は、絶対いない雰囲気だね」

扉を開けた外の世界は、真っ暗だった。それも夜とかの暗さではなくて、ほんとになにも無くなってしまった世界のようだった。それは、光も例外ではなくて、内側からこもれる光も外に出ると消えて、足元の影すらできない。

とりあえず、扉を閉めて建物の中に戻る。

そして、建物を一周して、もう一度扉を開ける。

ーーなにも変わっていない。

また、扉を閉める。

間髪入れずにすぐ開ける。

ーーなにも変わっていない。

だが、まだ私は慌てない。扉を閉めて、今度はなんとなく腕立て伏せをしてみる。普段運動をしない私は3回で床に倒れ込んだが、これでもう一度開けてみる。

ーーやっぱり、なにも変わっていない。

「あぁ、諦めて寝るかぁ」

最初から、こうしていればよかったのだ。初めに戻ったときのように寝れば。

そう、目を瞑って、ゆっくり息を吐く。そうすればほら……ね…?。
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