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準備

4話 見返りとして何を求めるか

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「報酬についてはこんな感じ。結局は、小説を執筆して公開する見返りとして何を求めるかが重要。報酬や反応、繋がり、何でもいい。読んでもらうことが目的だから、報酬を求めないというのであれば問題ない。けれど、何も求めるものが無いなら問題だよ。誰からも求められず、反応が無いことをいつまで続けられるかって話」

「何らかの反応は欲しい……」

「アカウントを作成したばかり、かつ作品を投稿したばかりでも反応を得られやすいのはノベルアップ+」

「実験的に投稿した作品。2話目まで、計3,500字分を投稿した時点で反応を得られたよ。認知度とは無関係に反応が得られる点は、他サイトには無い良い部分」

「反応を得られて嬉しいという感情は、継続するモチベーションに繋がるから大切かも。実際、<夕陽ゆうひ>がコメントくれるから書き続けていられる感じだし」

「たくさん反応が欲しいなら、ノベルアップ+へ並行して投稿するのはお勧め」

「たくさん見て欲しい……」

「それなら、訪問者数が多いサイトに投稿するのが良いね。小説家になろうが断トツ。月あたり1.9億アクセスあるから、埋もれやすいのは事実だけれど、目に止まる可能性も高い」

「次点でカクヨム。月あたり3千万アクセスある」

「次がアルファポリス。8百万アクセス前後」

「エブリスタは馴れ合って閲覧数を増やす感じ。2百万アクセス前後」

「ノベルピアは上昇中で120万アクセスに到達」

「ノベルアッププラスは40万アクセス前後」

「ノベルバは6万アクセス前後」

「えーと……私は今何を見せられているのかな?」

「ドメインに対する総アクセス数だよ。話を進めていい?」

「あ、はい」

「作品の内容は、大人向けの作品は閲覧数が伸びやすい。端的に言うと刺激が強い内容だね。判断基準は、描きたいか、描きたくないか。描きたくないものを書き続けるのは苦痛。十中八九、書き続けられなくなる」

「それは何となく感じてる……」

「だろうね。君が描いてる内容、大人向けだし」

「はい……」

「説明は不要だと思うけど、大人向けの作品を描きたいのならサイトを選ぶ必要がある。例えばアルファポリスの場合、作品の設定にR指定がある。けれど、R18指定したからといって何を書いても良いわけではないよ。R-18タグを付けていたとしても、ある日突然、運営からメールが届いて作品が消失することを実証した。基準がよくわからないけど、この表現は大丈夫かな? と、判断に悩むような場合は、避ける方が安心」

「おっと……どんな内容を描いていたのか気になるんですが!」
 目をぱちくりさせ、身を乗り出すドリドリ。

「削除されたから見せられないよ。表現を気にせず過激な内容を描きたい場合。残虐、暴力的、性的、違法行為の表現がある作品等は、ノベルピアのR18指定での投稿がお勧め。韓国発だからか日本の倫理観が適用されないようで、2023年3月時点では問題なく掲載され続けてる。そのためだけに載せるのはメリットが薄いから、利点を挙げるね。ノベルピアはエピソードごとの読者数を把握しやすい。PVページビューの計上基準が厳しいから、作品を読んでくれている人の実数を知ることが出来る」

「それに加えて、離脱したエピソードを視認しやすい。離脱者が多いエピソードを推敲することで、先のエピソードまで読み進めてもらえるようになり、結果的に、作品の質を上げられるというわけ」

「なるほど……」
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