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37.側面のお話<焼却炉事件>パトリック視点4
しおりを挟む「パトリック。あの防犯魔道具は本当に見事な出来だ。国の更なる治安に役立つだろう」
そして事件後、改めてそう評価したアーサーは、少し複雑そうに俺を見た。
「どうした?」
明らかな羨望の混ざった、そんな表情は珍しい、と思い聞けば。
「お前もしかして、ローズマリー嬢から何か聞いていたのか?」
アーサーが、俺を真っ直ぐに見てそう言った。
「と、いうと?」
恐らくは物語のことを言っている、と判っても俺が先に言う訳にはいかない。
「物語、のこと、だ。僕は、何も聞いていなかった」
苦渋の籠ったアーサーの声と瞳に、俺は先ほどの表情の意味を悟る。
「ああ。リリー嬢から聞いた話だけれど、とローズマリーから教えてもらっていた」
淡々と答える俺に、アーサーはすべてを悟った様子で頷いた。
「それで、あの防犯魔道具を創り、わざわざ焼却炉に設置したのか」
「ああ。だが、あの場でも言った通り魔法省の承認は下りているし、当然学園側の許可も貰って、管理させてもらっている」
俺の言葉にアーサーがため息を吐く。
「ローズマリー嬢は、お前を心底信頼しているのだな」
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