3 / 9
第1章 全ての始まり
神社の秘密
しおりを挟む
「天沢、まだ着かないのか? かれこれ多分50分は経ってるぞ。」
「あと、もうちょいだ。確かここを左に曲がって…。」
ずっとこんな調子だ。俺はもう朝の死闘で体力を使い果たしてるってのに、天沢は止まらない。ひたすら険しい山道を進んでいく。
「お! あれじゃないかな!?」
天沢が呟いたので、俺は目を凝らして前を見た。
「あれだ、あれだ! 着いたぜ、東山!!」
おいおい、マジか…。俺が思っていたものより100倍立派な神社だ。裏山にこんなのがあったなんて、本当に知らなかった。しかも随分と古そうだし、誰も使ってそうにない。俺はとっさに腕時計を見た。17時か。学校を出発したのが16時ぐらいだったから、1時間も歩いていたことになる。これじゃ本当に冒険だ。まだ、日が暮れるには時間があるけど、日は落ちてきた。
「天沢、ちょっと出直さないか? 日も落ちてきたし、片道1時間かかることを考えると、帰るのが遅くなる。」
「何言ってんだよ、これからが本番だぜ。もちろん、暗くなる前には引き上げるさ!」
本当に大丈夫かよ…。できれば夕暮れ時の不気味な神社に、中学生2人だけでいたくない。
「さてと、調査開始だ!」
何をするかと思えば、天沢はビデオカメラを取り出した。
「おいおい、なにする気だ?」
「何って、お前。これで録画するんだよ。本当に出るなら映るハズだろ?」
そう言って天沢はどこかに行った。全く、あいつの度胸は世界一だ。俺はその場を動かずに、神社を観察することにした。改めて見ると、やっぱりすごい。誰がどう見てもこれは神社だ。でっかい鳥居の上の方には神社の名前が書いてあるけど、薄暗いのと汚れているのとでよく見えない。鳥居の向こうには狛犬がいる。薄暗いのもあって、マジで怖い。観察すればするほど、俺は一刻も早くここから抜け出したくなってきた。そうこう考えていると、ヤツが帰ってきた。
「どうだったよ? 天沢。」
「いやー、それらしきものは、この周りでは映らなかったな。」
「やっぱりデマだったんだよ。帰ろうぜ。」
「いや、まだだ。まだ行ってない所がある。」
「まさか…。」
「そう、鳥居の向こう側さ!」
頭がおかしいのか。日中だってそんなとこ撮ったら何か映るぞ。何より何かバチが当たりそうだ。
「やめとけって、流石にそれは…。」
「大丈夫だって。せっかくここまで来たんだから、行ってみようぜ。」
天沢は迷いなく行ってしまった。
「ったく! どうなっても知らないぞ。」
俺もしぶしぶアイツの後を付いて行った。
ますます不気味だ。今は17時40分。何か出ても俺は文句を言えない。それに、早くしないとばあちゃん達が心配する。とは言っても、天沢は相変わらず元気だ。
「おかしいなー。何も映らない。所詮は噂だったってことか。」
「そうだよ! さっ、帰ろうぜ。」
俺が帰ろうと体の向きを変えたその時、天沢が引き止めた。
「東山、あれなんだろ。あの箱。」
箱? あー、確かに階段の上に何か置いてある。蓋が扉のようになっていて、やろうと思えば開きそうだ。
「まさか…、お前…。」
「開けてみよぜ、せっかくだし…。」
「バカ! そんなのお前…」
遅かった。言い切る前に天沢は開けてしまった。俺は離れた所から聞いてみた。
「何が入ってた?」
「幽霊!!! と言いたいとこだが、何も入ってないな。」
「そっか、んじゃ帰るぞ!」
「おう!」
俺たちは、行きよりも早足で来た道を帰って行った。今は17時50分。
箱の蓋は開いたまんまだった。
「あと、もうちょいだ。確かここを左に曲がって…。」
ずっとこんな調子だ。俺はもう朝の死闘で体力を使い果たしてるってのに、天沢は止まらない。ひたすら険しい山道を進んでいく。
「お! あれじゃないかな!?」
天沢が呟いたので、俺は目を凝らして前を見た。
「あれだ、あれだ! 着いたぜ、東山!!」
おいおい、マジか…。俺が思っていたものより100倍立派な神社だ。裏山にこんなのがあったなんて、本当に知らなかった。しかも随分と古そうだし、誰も使ってそうにない。俺はとっさに腕時計を見た。17時か。学校を出発したのが16時ぐらいだったから、1時間も歩いていたことになる。これじゃ本当に冒険だ。まだ、日が暮れるには時間があるけど、日は落ちてきた。
「天沢、ちょっと出直さないか? 日も落ちてきたし、片道1時間かかることを考えると、帰るのが遅くなる。」
「何言ってんだよ、これからが本番だぜ。もちろん、暗くなる前には引き上げるさ!」
本当に大丈夫かよ…。できれば夕暮れ時の不気味な神社に、中学生2人だけでいたくない。
「さてと、調査開始だ!」
何をするかと思えば、天沢はビデオカメラを取り出した。
「おいおい、なにする気だ?」
「何って、お前。これで録画するんだよ。本当に出るなら映るハズだろ?」
そう言って天沢はどこかに行った。全く、あいつの度胸は世界一だ。俺はその場を動かずに、神社を観察することにした。改めて見ると、やっぱりすごい。誰がどう見てもこれは神社だ。でっかい鳥居の上の方には神社の名前が書いてあるけど、薄暗いのと汚れているのとでよく見えない。鳥居の向こうには狛犬がいる。薄暗いのもあって、マジで怖い。観察すればするほど、俺は一刻も早くここから抜け出したくなってきた。そうこう考えていると、ヤツが帰ってきた。
「どうだったよ? 天沢。」
「いやー、それらしきものは、この周りでは映らなかったな。」
「やっぱりデマだったんだよ。帰ろうぜ。」
「いや、まだだ。まだ行ってない所がある。」
「まさか…。」
「そう、鳥居の向こう側さ!」
頭がおかしいのか。日中だってそんなとこ撮ったら何か映るぞ。何より何かバチが当たりそうだ。
「やめとけって、流石にそれは…。」
「大丈夫だって。せっかくここまで来たんだから、行ってみようぜ。」
天沢は迷いなく行ってしまった。
「ったく! どうなっても知らないぞ。」
俺もしぶしぶアイツの後を付いて行った。
ますます不気味だ。今は17時40分。何か出ても俺は文句を言えない。それに、早くしないとばあちゃん達が心配する。とは言っても、天沢は相変わらず元気だ。
「おかしいなー。何も映らない。所詮は噂だったってことか。」
「そうだよ! さっ、帰ろうぜ。」
俺が帰ろうと体の向きを変えたその時、天沢が引き止めた。
「東山、あれなんだろ。あの箱。」
箱? あー、確かに階段の上に何か置いてある。蓋が扉のようになっていて、やろうと思えば開きそうだ。
「まさか…、お前…。」
「開けてみよぜ、せっかくだし…。」
「バカ! そんなのお前…」
遅かった。言い切る前に天沢は開けてしまった。俺は離れた所から聞いてみた。
「何が入ってた?」
「幽霊!!! と言いたいとこだが、何も入ってないな。」
「そっか、んじゃ帰るぞ!」
「おう!」
俺たちは、行きよりも早足で来た道を帰って行った。今は17時50分。
箱の蓋は開いたまんまだった。
0
あなたにおすすめの小説
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
「魔物の討伐で拾われた少年――アイト・グレイモント」
(イェイソン・マヌエル・ジーン)
ファンタジー
魔物の討伐中に見つかった黄金の瞳の少年、アイト・グレイモント。
王宮で育てられながらも、本当の冒険を求める彼は7歳で旅に出る。
風の魔法を操り、師匠と幼なじみの少女リリアと共に世界を巡る中、古代の遺跡で隠された力に触れ——。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる