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第五章
海での実習終了
しおりを挟む人魚の国での問題を解決してから早、数日が過ぎた
とりあえず陸に戻り、ユリアナ先生の元で実習をクリアした後、普通の夏休みバカンスとなった
ちなみにノットの依頼は完璧に済ませる事が出来た
ノットの依頼でもあるディズストーンを納品してから少し日数が経つと結婚式への招待状がホテルに届いた
無下に出来るわけもなく、俺はアルバートと共に参加するとニットは満面の笑みで旦那さんの側を離れようともせず、ノットがそれを幸せそうに眺めているのが印象的だった
本来なら俺も両親にあぁ言うのを見せてやりたかったけどもう叶わない……
だけどこの世界では両親に見せてやれると思うとちょっとした親孝行なのかもしれない……
そんな事を思ってるとブーケが飛んできて、未婚の女性達が突っ込んできたのに驚いたりとニットの結婚式は色々とあった
最後にノットに報酬を渡されたがそれはニットへの祝い金として断った
冒険者とは言え、俺も妹の居る兄だ
妹の幸せを願うのは同じ気持ちだからな
ノットに依頼書に完遂のサインを貰って、俺たちは去った
きっとニットは良き妻となって、夫を支えるだろう……
あんなに優しい兄が思っているのだからな……
そんなこんなで実習最終日となった今日……
「皆さぁーん 忘れ物はありませんかぁ~?」
皆の前で朝なのにイキイキとしたユリアナ先生が生徒に聞いている
生徒達は忘れ物の確認をしてから頷いているのが見える
「ねぇ? シモン? アルバート?
えっと…… 大丈夫?」
「「あぁ…… 気にするな……」」
俺とアルバートの背後からスメラギQがボソッと聞いてきたが俺達は小さく頷いた
スメラギQは今は俺達と同い年という事もあり、桜花に説明するとスメラギQの戸籍と生徒としての許可書を作ったと言って、その次の日にはユリアナ先生にスメラギQの編入届け受理の証明書と生徒手帳が届き、晴れてスメラギQは学園の生徒になった
ちなみにだが、スメラギQでは怪しまれるのでスメラギ・クインテットと記載されていた
スメラギは自分の苗字に違和感を持っていたが今では気に入ってるみたいで、名を呼ばれると物凄い笑顔で返事をしている
さて、何でそのスメラギが俺達の心配をしているのかと言うと……
窶れてるからだよ……
「シモン~ もう一泊して行く~?」 「それ名案 娘もこう言ってるからさ~ サービスするよ?」 「あははは…… ギルドに報告があるから……」
原因はこのギャル親子だよ……
実習終了まであと六日ときたある時、部屋に戻るとユリアナ先生がテーブルに突っ伏して眠っていた
テーブルは先生が飲んでいたであろう酒が溢れ、コップはテーブルの上で転がったのだろうか 床に落ちてるが割れてない
その様子に変だと気付いた時には遅くて、背後からギャル娘に手を縛られると目隠しされ、連れ攫われ、目隠しが外れるとそこは如何にも日常感が溢れる部屋を見るとギャル女将とその娘が住んでいる部屋だと分かった
状況を把握すると扉が開いて、ギャル女将とその娘が入ってきた
そして俺を見るとニヤリと笑って部屋に鍵をかけるなり……
俺はギャル娘に服を剥ぎ脱がされ、逆レされた
ギャル娘が俺のに夢中になってる間、ギャル女将に囁かれ、何でこうなった経緯を知った
簡潔に言うとユリアナとフォルティア達との交わりを覗かれていたらしい……
夜は俺とユリアナの部屋の隣が親子の事務室だったらしく、隣からユリアナ含むフォルティア達のアレの声を聞いてしまって、こっそりとベランダから覗いてしまったらしい……
ここは階層ごとに《防音》の魔法陣が貼られているから俺も結界を張ったと勘違いしてしまった
下の階とかには聞こえてないのだけが唯一の助かった事だろうけど、初歩的なミスだった……
『娘は初めてなのにもうあんなに気持ちよさそうに乱れてるなんて……
それに貴方のを見てから私も疼いてきちゃったから…… 旦那は浮気で消えちゃったけどね
アタシのテク凄いのよ?
じっくり味わわせて、テンションアゲアゲにしてあげる♪』
ギャル娘の様子を見ながらそう囁くギャル女将は妖艶な笑みを浮かべていた
結果的にギャル親子を相手してやり、朝を迎える頃にはギャル娘は床でカエルのようにビクビクしていて、ギャル女将は俺上で黒墨で腹に五個目の正の字を書き記すと目にハートマークを浮かべてるような眼差しで俺の見下ろし、舌を出して、唇を舐め回していた
……正直に言うとサイコーでした
休ませてもらえなかったけど……
それからことある事にユリアナ先生やフォルティア達の目を盗み、俺を連れ攫ると親子で廻す事になってしまった
結果…… 俺は窶れていた……
アルバートは俺とは違い、従業員ギャルを数名、相手にしているのだからまぁ、楽ではあるだろう……
「んなわけあるか……」
俺がそう思っていると掠れた声でアルバートがツッコミを入れてきた
話を聞くとアルバートはどうやら両性の方も相手にしてやったらしい……
あとでスタミナ付くやつ、作ってやるからな……
「ねぇ~ いいっしょ? シモンもさ~
私とママで気持ちよくしてあげるよぉ~」
「そ、それは次に来た時にしてもらおうかな……」
すっかり俺を気に入ったのか、ギャル娘が何度も泊まりを延長を希望してくるが、報告やらなんやらで忙しいから無理だ……
あとフォルティア達にも襲われるからそろそろ限界を迎えると思ってたところにウィンドウが現れた
《性スキル 全て熟練度MAXに到達
これにより常時発動になります》
そう画面に表示されるとさっきまでの疲れが吹き飛んだ
マジで…… 空気を読みやがれ……
「それならば次に海に来た時はぜひ、ウチに
私達、親子でブチアゲパーリーでアゲアゲにしてあげる」
ギャル女将にそう囁かれると二人で頬にキスされた
(しばらくは海は大丈夫だ……)
そう決意しながら俺は溜息を吐いた
後ろから感じられるフォルティア達の嫉妬の眼差しをどうしようかと考えながら……
「なるほどね……
依頼完了を確認 よくやり遂げたわね」
海から学園に戻ってきた後、俺はその足でギルドに向かい、ビビスさんに報告をしていた
依頼書のノットのサインを見ながら報告を聞いていたが顔を上げると優しく微笑んでくれた
「正直、そんなに大変な事になってるならギルドに報告しに来てくれても良かってんだけどね
これは流石に規模がデカすぎるよ」
「それは俺個人としての関係がありましたのでギルドの人達の手を煩わせるわけにはいかなかったので……」
「それでもだ 私達はもう仲間だ
迷惑なんていくらでも掛けていい だから今度からはちゃんと報告し、助けを求める事 いいわね?」
ビビスさんに指摘され、俺がそう言い返すと少しムッとした顔になったビビスさんに頬を引っ張られながら諭され、俺は頷いた
ビビスさんは俺が頷いたのを見て、満足そうに頷くと引っ張った頬を優しく撫でてきた
「全く…… シモンの事を息子だと思ってしまっていけないね
これもアリシアのせいという事にしておこう」
そういうと母親のように俺の頬にキスをしてから席に戻るとギルドマスターの顔つきに戻った
「シモン 少し早いが君をA級にする試験の準備をしている
もう少ししたらギルドで正式に発表するから覚悟をしておいてくれ」
「もうですか?」
流石に早すぎると思って、聞き返すとビビスさんが頷いた
「あぁ 異例中の異例だ
私ももう少し君をBランクで色んな依頼をさせて、鍛えてからと思っていたがそうも言ってられなくなってな……
この街の大型のギルドのS級の冒険者グループが街の外で遺体として、発見された」
それを聞き、ガタッと席を立った俺だがすぐに冷静になった
正直、驚いたが冒険者なら当然と思ったが違和感は何故、街の外でと言う事だ……
「シモンも気付いているだろう?
私が街の外と言った意味が…… 発見されたのはこの町から僅か十キロの場所、のどかな平原で初級冒険者なら最初に行くところだ」
そう言い、ビビスさんが両手を合わせると深く息を吐いた
「実力者が不足し始めたのだ
そうなってくると君のように優秀な者は引き抜かれてしまう可能性がある
私は君を側にいてもらいたいと思っている
だから少し早いがA級になってもらい、我々と専属の契約をしてもらいたいと考えてる
シモン…… 頼りにしているよ」
そう言ったビビスさんの顔に少し疲労が見て取れた
きっと俺を引き抜かせないために相当な根回しをしてくれたのだろう……
「はい」
なら、期待に応えないとな……
それにしても平原での謎の死…… 気になるな……
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