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第六章
VS ソウルイーター
しおりを挟む俺達、二人が駆け出すとスメラギが杖を構えた
そしてバフがかかると一気に加速した
ソウルイーターはノコギリを回転させ、俺達に向かってきたが突然、影が二つになったと思えば、分裂した
「《拳気・聖光》!!」 「起きろ!!《エクスカリバー》!!」
俺は《拳気・聖光》を発動させ、ソウルイーターのノコギリを殴り返した
対して、アルバートは大剣が形を変わり、白刃の剣に変わるとソウルイーターをノコギリの上から叩き伏せた
アイツが持ってる《聖剣エクスカリバー》は文字通りの聖剣であり、アルタナシア・ドリームではレジェンド級の強さに匹敵している
けど、レア度で見ればまだまだ下の方だけどな……
もちろん俺が鍛治で叩き直したから性能は盛り盛り 普通のエクスカリバーの威力では無くなっている
俺は体を回転させ、ソウルイーターの横っ腹を裏拳で殴れば、ソウルイーターは吹き飛んだが体勢を立て直すと再び突っ込んできた
アルバートの方も叩きつけたと思ったらすぐに起き上がり、ノコギリを振ってきたから剣で防ぎつつ、吹き飛ばしたがすぐさま向かってきた
「コイツら 明らかに強いな!!」 「だが、勝てねえ訳じゃねえな!!」
ソウルイーターの攻撃を防ぎつつ、会話を済ませると俺は今度はソウルイーターの懐に潜り込んで《乱傷風》を発動させ、ソウルイーターの腹をぶん殴るとソウルイーターは回転しながら吹き飛び、体中が鎌鼬で切り裂かれていく
《乱傷風
乱れる傷風と呼ぶ通り、攻撃を与えた敵に対し、鎌鼬による追加ダメージを与える》
切り裂かれたソウルイーターはユラユラと飛んでいたがギュン!! と言う効果音が付きそうなくらいに急加速で向かってきた
アルバートの方はエクスカリバーで何度も叩き伏せながら《浄化スイヤセーン》でおもいっきりソウルイーターの尻をぶっ叩いていた
《浄化スイヤセーン
めちゃくちゃふざけた名前だが、アンデットのランダムエンカウントの最上位クラスをワンパンするチート技
製作者はボロネーゼ卿である》
するとソウルイーターが分散し消えていくがまた急激に集まるとアルバートに突っ込んでいった
「だぁ!? ジリ貧だ!?
何処だ!? 本体!?」
アルバートがイライラしながら叫んだ
そう 目の前のソウルイーター達は分身……
本体が居るはずなのに見当たらない
「くそったれ……!! スメラギ!!」
歯を食いしばりながらスメラギを呼べば「待ってました!!」と言う声と共に一瞬にして、この場が真っ白の空間に閉じられた
ソウルイーター達は慌てているが俺達はある一点を見た
「見つけたぞ!! 本体!!」
俺たちの場所から離れたところにソウルイーターの本体が居て、気付かれたと知るとこちらに向けて、突っ込んできた
「よし!! 迎えう「お兄ちゃぁん」ってメリル!?」
ソウルイーター本体含む三体と交戦しようとしたところ、突然、メリルが転移してきた
いや、誓約したから転移できるんだけど!? 今じゃねぇだろ!?
するとメリルが音がする方を見て、ソウルイーターを確認すると「邪魔」と一言、言った瞬間、ソウルイーターが消え失せた 本体を含む三体同時にだ……
俺は思わずメリルを見た メリルはそう言った後、ふぅと息を吐いてから俺を見るとニパァーと笑った
「邪魔だったから消した♪」
「「「さ、流石魔王」」」
そう簡単に言い放ったメリルに思わず三人で呟いてしまった
ちなみにメリルが転移してきたのは俺のオムライスが食べたくなったからだそうだ
俺は定期的にメリル達親子を呼ぶと食事会を重ねていた
コリファンスには魔王国の情報などを聞いたりしている
あとメリルに相当気に入られたのか、知らないが何度も勝手に俺が寝てるベットに潜り込んではスヤスヤ眠っているのが目撃された
メリルの歳を考えてもまだまだ甘えたい時期なのだと理解した
「子作りしよ♪」
この口癖になってるように言ってくるのは些か…… 辞めてもらいたいけどな……
その後、ギルドに戻ると死んでいた冒険者の方が起き上がり、話してるのが見えた
ロルプレーリーを見ると笑顔で頷いていたので体の傷は治ったのだろう
そして俺を見ると受付嬢が俺にしがみつきながら何度も礼を言ってきて、困った
とりあえずアルバートとスメラギに今回の報酬の山分けを渡す
「お、流石に高収入なギルドだな
白金貨なんて、よく出せるな」
「仕方ないわよね……
次への依頼料という事もあるから……」
そう言っているスメラギの震えを見て、苦笑いを浮かべた
(実体験なんだな)
俺はそう思いつつも三人に飯でも奢ってやるつもりだ
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