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人物・設定紹介(第四章終了時点)
侯爵家以下貴族(コンラート地方、メイディー地方、デイライト地方)(ヒューナイト王国)
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☆コンラート地方
《カドラス侯爵家》
コンラート地方の侯爵家。コンラート公爵家ほどではないが一般人より膂力がある。
というのも度々コンラートの血が混じっており、分家に近い扱い。コンラート同様、魔法が苦手なものが多い。
騎士家系だが、冒険者を目指すものも多い一族。
家紋はラウンドシールドを貫く大剣と、コンラート地方であることを示すブルーサルビアがモチーフになっている。
コンラート地方自治会の武術担当。
加勢するよりも、コンラート直系たちを武術で叩きのめして止める方に重きが置かれている。
まかり間違ってコンラートの加護持ちが潜在消費で理性を無くしたら、死を覚悟しなくてはいけないほど責任重大である。
ロバート・カドラス 41歳 182cm
(父)
暗赤色髪ワインレッド目。
小麦肌、短髪、長身がっしり体型の第一騎士団副団長。
コンラート公爵家当主の第一騎士団団長(ダンテ)は、幼馴染でリーシア(末妹)の嫁ぎ先のため仲がいい。
ダンテとは王立学院でキルルと共に、よく手合わせをした仲でもある。
フローレンス(妻)をエラートが4歳の時に流行り病で亡くしている。
十分に一緒にいる時間が取れないことと妻の遺言もあり、息子を非公式お茶会に参加させていた。
自宅への手紙は目を通さない確率が高いので、アンジェラはコンラート騎士団長とロバートの二人に、非公式お茶会の日付と場所をしたためた手紙を渡すようにしていた。
遠征中はその時の残っている騎士団の責任者か、近衛騎士がつかいっぱしりにされている。
毎月行われる非公式お茶会の日は、出仕時に息子を騎士団に預け、時間になったら部下に息子を連れて行ってもらっている。
長期遠征中はタウンハウスまでの送り迎えも頼んでいる。
分かりにくいがロバートなりにエラートのことを考えてのことであり、お茶会終了後はエラートが騎士団で扱かれるのもエラートの為である。
領地は妹夫婦に任せっぱなしで、タウンハウスの執事長たちが間を取り持ってくれている。
極最低限の決裁だけ行う名ばかり当主。
休みの日は直接エラートに稽古をつけている。
アベルの大切なモノの一つ。
フローレンス・カドラス 享年30歳
(母、故人)
コンラート地方侯爵家出身。
ダグラス侯爵家出身で、自治会では医療担当だったため、回復魔法を使うことに秀でていた。(自治会のことは知らないまでも、家系として回復魔法を修練する傾向にある。)
傷だらけになっても自分で回復魔法を使えないロバートを癒しているうちに、距離が縮まり婚姻に至った。
エラートが4歳の時に流行り病でこの世を去った。
遺言として王立学院の友人たちとの約束で、子供が5歳になったら茶会が開かれることをロバートに伝えていた。
エラート・カドラス 15歳 183cm
(長男、第一子)
暗赤色髪ワインレッド目。
小麦肌、短髪だが、襟足のみ伸ばして尻尾のように結んでいる。子供の時から体格がよく長身。
活発で素直だが、戦闘時は雰囲気が変わり駆け引きもしてみせる。基本はおバカな脳筋。
マリクと馬が合い、よくいっしょにじゃれて遊んでいる。
フローレンスが亡くなってからはコンラート公爵家に預けられることも多く、ダンテとグラハムとの仲もいい。いつか剣術でダンテから一本取るのが目標。
獲物はバスターソードとラウンドシールド。タンクが別にいる場合は更に大ぶりなトゥハンドソードを使用する。
騎士団での訓練の成果か、剣術は基本に忠実で誰かを守るための剣。
相手がトリッキーな動きをしても対応できるように訓練もされているので、体術では柔軟に相手の動きに対応している。
描写はないが槍術の授業でも上位。
幼馴染の中で一番貴族らしい貞淑な考えを持っており、それゆえか純情。
責任感も強く、アシェルほど表立ってではないが、さり気なくアークエイドの護衛をしている。
同じコンラート地方侯爵家のミランダから求婚され続けている。
しかしあまりにも幼い時から言われ続けているため、王立学院に入学して周りに男が増えれば言われなくなるだろうと思っている。
アシェルの大切なモノの一つ。
ガディ 23歳 176cm
(エラート専属侍従)
物語では入学当初、お出迎えに出てきたのが彼である。
残念ながら主が在室していると勝手に客人の対応を始めるため、作品的な出番はまずない。
《ケーニス侯爵家》
カドラス、ドゥーム、ダグラスと並んでコンラート地方の自治会をしている古参の侯爵家。
カドラスが武術、ドゥームは社交、ダグラスが医療、ケーニスは魔法担当。
自治会は大体この四種で構成されている。
コンラート地方の侯爵家でありながら、武術よりも魔法に秀でた家系。
ミランダ・ケーニス 12歳
(長女、第二子)
赤髪小麦肌。
明るい性格で、幼い時からエラートに嫁にしてくれと迫っている。
エラートのデビュタントにパートナーとして選ばれ、同時にミランダもデビューした。
パートナーに選ばれたことに舞い上がっていたが、エラートとの付き合いは長いので、周囲を警戒してピリピリしていることにも気付いていた。
急にデビューを決めた理由と関係があるのだろうと、エラートにお喋りしてこいと追い払われても、文句を言うことなく従った。
それでもずっとエラートのことを気にしていて、エラートの苦手な魔法戦になったら助太刀に行くつもりでいた。
エラートの隣に立てるように武術もだが、より一層魔法に力を入れて訓練している。
全ての努力はエラートのため、の一言で片づけられるほど、エラートが大好き。
《ドゥーム侯爵家》
コンラート地方の侯爵家で自治会にも参加している。担当は社交。
コンラート公爵家は寡黙だったり駆け引きが苦手な人間が多いため、円滑な人間関係を築けるように緩衝材になっていることが多い。
騎士としての仕事が無いと社交界に出席しない(そもそも騎士としての警備は出席とは言わない)コンラート当主を、最低限必要なパーティーに引っぱり出すのも役目。
自治会の特徴柄か、人当たりが良く、周囲に気を配れる人間が多い。
イザーク・ドゥーム 15歳 178cm
(長男、第一子、【シーズンズ】会員で作者)
茶褐色髪山吹色目。
サッパリとした短髪で、筋肉のついた統制のとれた体躯に小麦色の肌。整った顔立ちに眼光の鋭い山吹色の瞳。
学院祭の執事喫茶のメンバーに選ばれるくらいにはイケメン。
武芸に通じていて観察眼も鋭く、イザークの描く日常を切り取ったような作品は、アシェル達の武術の癖が細かく描写されている。
手合わせをしていても癖を見抜いて臨機応変に対応してくるので、アシェルが剣を交えていて楽しい相手でもある。
まだ自治会の役割は聞いていないものの、幼少期からダンテとグラハムとは面識がある。
【シーズンズ】の作家陣と仲が良い。
作家ではないが【シーズンズ】会長を引き継いだカナリアとはクラスメイトでもあり、良く語り合う仲の良い相手でもある。
【甘いくちどけとトキメキ】イベント前に、アシェル達の前でカナリアにファーストキスを奪われた。
今のところ進展はない。
ファンクラブ【シーズンズ】の作家であり、仲の良い作家陣にシオンを加えたメンバーで、冒険者パーティー【シーズンズ】として登録している。
☆メイディー地方
《トラスト伯爵家》
メイディー地方の伯爵家。
医師家系であり、領地で薬師や宮廷医務官になる人間も多い。
治める領地に魔の森のような魔素溜まりがあり、時々一家全員で領地に戻るのは、普段領地を守ってくれている親族たちと協力して、スタンピードを起こさないように手を尽くすため。
リオネル・トラスト 41歳 176cm
(父)
赤茶髪瑠璃色目。
親同士の付き合いがあり、アベルとは幼馴染でずっと対抗心を燃やして突っかかっていた。
入学初日に儚げな美人のシェリーに一目惚れ。(どちらかというと憧れに近かった。)
しかしシェリーの好きになった相手がアベルで、勉強や魔法、武術だけでなく、恋愛すらアベルには敵わないのかと落ち込むことになる。
家格は下だが、王立学院生時代は当たり前のようにアベルを呼び捨てで呼んでいた。
アベル殿と呼ぶようになったのは、同じ宮廷医務官として勤め出してから。
サーニャとの出会いは、シェリーに未練たらたらだった……訳ではなく、単純にシェリーという美人を拝みに行って癒されていただけである。
シェリーの傍で仲睦まじくしているサーニャに惚れ、シェリーの時とは違い積極的にアプローチ。
サーニャの返事を貰ってすぐ手を出したため、香油などの準備もなく、サーニャは痛みを味わったらしい。未だにそのことを持ち出されて小さくなっている。
自他ともに認める親馬鹿。
アベルと酒を飲む時や夜勤で一緒になると、お互いひたすら我が子自慢をしている。
ちょっと残念なところもあるが、宮廷医務官としての腕は一流。
比べる相手がアベルだったから悪いだけで、優秀な人材である。
アベルの大切なモノの一つ。
サーニャ・トラスト 45歳 158cm
(母)
・メイディー公爵家参照
サルビア・トラスト 21歳 158cm
(長女、第一子)
赤茶髪瑠璃色目。
小さな頃はほとんどずっとメイディー公爵邸で暮らしていた。
アレリオンとアルフォードの幼馴染で、アレリオンとは長子同士でとても仲が良かった。
アレリオンの大切なモノの一つ。
しっかり者のお姉さんで、弟妹達の母親代わりになろうと駆け足で大人になった一人。
割と頑固な性格で、サルビアが政略結婚はしないと言い切ったのをリオネルとサーニャが認める程。
小さなころから恋愛に関しては夢見がちで、ロマンチックなオペラや小説を好む。
アレリオンとの身分差があるからか、特に身分差を越えたものや、周囲の反対を押し切って熱烈なプロポーズをされるようなものを好んでいる。
アレリオンがサルビアに好かれようと、積極的にアベルの真似をして甘い言葉を囁き続けたのも原因かもしれない。
アレリオンからアシェルへのボディタッチが多めなのも距離感が近めなのも、親しい仲ならこれくらい触れ合うものだという当時の認識があるからである。
サルビアは身分差を理解していたし、大人になればアレリオンは相応しい相手を娶らなくてはいけないと考えていた。
まだメイディー邸に通っていた頃にアレリオンから結婚して欲しいと言われ、「成人してもわたくしのことを好きでいてくれるなら。身分なんて関係ないんだって、堂々と迎えに来て欲しいわ。真っ赤な薔薇じゃなく、真っ赤なガーベラの花束で求婚してくれたら。その時はアンのお嫁さんになるわ。」と伝えた。(燃える神秘の愛という花言葉を持っている。)
それに対してアレリオンが「必ずサルビアのことを迎えに行くよ。真っ赤なガーベラに、僕の気持ちも花に込めて。だから、それまで他の男のものなんてならないで。約束だよ。」と返事。ついでにファーストキスを奪われている。
以後、アレリオンに好きだ結婚したいと言われても「成人まで返事はしないわ。」と言い続けた。
約束を心待ちにしていたのに、成人を迎えた後の求婚はひっそりと隠れるように行われた上に、花束は真っ赤な薔薇だった。
アレリオンが約束を忘れていたショックと、自身の身分が釣り合わないために目立たないように求婚されたと思い、プロポーズを拒否。
それまで通り文通やたまの食事会は行ったが、何故プロポーズを受け入れなかったのかまで伝えることは出来なかった。口に出来たのは「約束を覚えていないのね。」という言葉だけである。
アレリオンが約束を思い出したために無事婚約できたものの、忘れられたままだったら一生独身を貫いていた。
アレリオンに求婚されたために、サーニャの伝手でメイディー公爵家に奉公に出ることが出来なくなってしまったが、王立学院では使用人コースの侍女科と統合科を受講。
また領地運営の役に立てるようにと勉学に力を入れている上に、錬金や薬草学、生物学と、アレリオンの傍に居られるものを受講し、勉強漬けの学院生活を送っていた。
入学から卒業まで、常に成績順位1位を保持し続けた才女である。
リュート・トラスト 19歳 178cm
(長男、第二子)
マルベリー色髪瑠璃色目。
女性の好みが背が低いか高いかに振り切っていたが為に、アルフォードからアシェルとメルティーに近づくなと牽制されていた。
入学前からの婚約者は、年上で背の低い伯爵令嬢。
王立学院卒業後、従軍医師(緑)として就職した。
幼い頃はメイディーの魔法や武術の訓練に混ぜて貰っていたので、その後の訓練にも役立てている。
探査魔法を使えば、誰のものかまでは分からないまでも魔力の動きを観ることが出来る。
大きくなって落ち着いたものの、小さな時はやんちゃ。
アルフォードと一緒によく泥だらけになっていた。
アレリオンとサルビアは穏やかに過ごすことが多かったので、オーレンを遊びに連れ出していたのもこの二人。
アルフォードの大切なモノの一つ。
オーレン・トラスト 17歳 155cm
(次女、第三子)
赤茶髪若草色目。
今でこそ落ち着いて見えるが、甘えん坊の寂しがり屋。
6歳頃まで、サーニャが邸に居ない夜はサルビアに添い寝してもらっていた。
サーニャが邸に居るからといって添い寝をしていたわけではないのだが、いつでも会える邸に居るというだけで安心感があったようである。
メイディー邸で過ごしていたことはほとんど覚えておらず、幼少期にサーニャを奪われたという強烈な意識だけが残っていた。
その原因であるアシェルを憎んでいたが、両家の顔合わせでアシェルの凄惨な過去を知り、自分がアシェルを憎むのはお門違いだと理解した。
謝罪し和解する。
使用人コースを受講しているが、今のところどこに奉公に出るかは決めていない。
婚約者は同じ年の伯爵令息で跡継ぎではないため、いずれは平民となる身。
夫婦で同じ邸に勤めて、代々その家に仕えることが出来たら良いねと話している。
アレリオンとアルフォードの幼馴染ではあるものの、大切なモノというには少し弱い存在。
イザベル・トラスト 15歳 156cm
(三女、第四子)
・メイディー公爵家参照
《ミルトン侯爵家》
メイディー地方の自治会をしている古参の侯爵家。
自治会は武術、社交、医療、魔法で構成されていることが多く、ミルトンの担当は社交。
マルクスが武術、オーラムが医療、ミラージュが魔法を担当している。
魔法よりも武術に強い家系。
これは自治会での担当が社交であり、さらには必要悪であるため自身の身を護れるようにという考えでもある。
メイディーの直系はほとんどが男性であり、女性は歴史を遡っても数えるほどしかいないと言われている。
そのためミルトン侯爵家の跡継ぎは、男好きの遊び人を演じている。
自治会のほとんどは成人を迎えてから役割を教え、それまでは匂わせながら訓練をする程度。
しかしミルトンは、というよりもメイディー地方は幼少期から役割の説明を行っている。
これはメイディー直系が、幼い時から常に王族を守ろうと無茶をするためである。
アシェルの男装については特殊なケースのため、嫡男が成人したら伝えることが自治会で決定していた。
ミルトンでは小さなうちから睡眠薬の耐性をつけさせ、振舞い方を教え込む。
社交担当は情報収集も含むので、引っかけた男や極まれに女を相手にして、睡眠薬で意識を混濁させ口を割らせたり、協力を取り付けたりする。
メイディーが作った毒薬が悪用された場合、社交界に噂を流すのもミルトンの役目。
基本的にメイディーの直系は人当たりが良いので、直接フォローに回ることは少ないが、厄介そうな人間に絡まれていたら、お誘いをかけるという名目で助けに行ったりする。
跡継ぎは子供が出来るまで婚姻できず、その相手は同じ自治会の令嬢でミルトンの役目を理解している人間。
血が濃くならないように、ミルトンから他三家の当主・次期当主へ嫁ぐことは出来ず(どうしてもという場合は廃嫡してから婚姻)、三家はなるべく持ち回りで婚約者候補を輩出している。
そのためミルトンの印象は、当主は代々男好きで女を孕ませたために責任を取って結婚したろくでなし。しかも嫁を放っておいて男と遊ぼうとする浮気者。である。
クリストファー・ミルトン 16歳 173cm
(長男、第一子、生徒会の先輩、風紀)
薄浅葱髪瑠璃色目。
髪の毛は肩につく程度の長さのストレート。
ぱっと見は分からないが、きっちり鍛えて筋肉もついている。
常に笑みを浮かべていて軽薄そうに見えるが、貴族らしいとも言える。
アシェルへはメイディー直系の印象に残ろうとちょっかいをかけたが、性別関係なく性格が好みだと感じる。
アシェルと笑顔の下で腹の探り合いのような会話をするのが好き。
ちょっとした言い回しの違いで含ませた意味を受け取ってくれるのが楽しい。
他の生徒に見える場所でアルフォードやアシェルにちょっかいをかけるのは、パーティーなどで二人で抜け出しても違和感を持たれないため。
素っ気なくしてもめげずにちょっかいをかけてくるので、アシェルの中ではM扱いされている。
男好きで遊び人の噂があるが、本人は童貞。
強気な男性を堕とすまでの駆け引きは好きだが、その先に興味はなく、恋愛対象は女性である。
アシェル曰くキスの技術は中の下。
成人していなかったがアシェルが社交界デビューする可能性があるとして、アシェルが女だったということを教えられる。
生徒会室で襲った時に邪魔が入って良かったと心底思ったと同時に、アシェルに好かれていれば伴侶に出来る可能性もあったのだろうかと考えてしまう。
だが正式に発表されることは無いが婚約者候補がいるうえに、アシェルの一番になれることはないだろうと甘い考えは振り払う。
アシェルも自分の役割に拘っているが、クリストファーも自分に与えられた役割に固執している。
責任感と、その生き方しか知らないからというのも大きい。
アシェルに睡眠薬を盛ったのは、医療担当のオーラムに王立学院生が居なかったため。
オーラムがどう対応するかは分からなかったが、何よりも睡眠を取らせることが優先であり、その手段を持っているためアシェルに騙し討ちで睡眠薬を飲ませた。
ちなみにミラージュ姓の婚約者候補との仲は良好。
とはいえ、お互いビジネスパートナーとしての関係であり、跡継ぎとスペアを産んだ後は離婚するなり愛人を囲うなりしてもいいとなっている。
これは余程お互いが好き合わない限り、ミルトン侯爵家では当たり前の取り決めでもある。
自身がミルトンの役割に関する訓練の為に、母親を独占してしまったという自覚がある。
そのためシオンが他人に甘えるようになったことも理解しており、家族思いなシオンには絶対にミルトンの役割を知られたくないと思っている。
ミルトンの役割の為に悪役を演じるが、中身は常識人で弟思い。
シオン・ミルトン 15歳 160cm
(次男、第二子)
薄浅葱髪瑠璃色目。
髪の毛はふわふわな癖毛で、アシェル曰くアルフォードの髪の毛と触り心地が似ている。
小柄で可愛らしい見た目を活用して、ひっかけた男に甘えている。
そもそも男と遊ぶようになったきっかけは、ミルトンなら男好きだろうという前提で手を出されそうになったことに起因する。
自分の容姿を使えばその場限りでも愛情が貰えると知り、10歳で社交界デビュー後からちょくちょく仲良くなった男性と関係を持っている。
咥えこんだ男の数も多いが、よく貢物も貰っている。でも大抵趣味ではないので、孤児院の寄付に回している。
可愛く純真なイメージを振りまいているが、腹黒い一面がある。というより、本来は腹黒で悪戯っ子である。
しかし笑顔の仮面の下に気付かれるとイメージと違うと言って周囲の人間が去っていくので、常に素を隠して笑顔で可愛らしく振舞うのが当たり前になった。
アシェルは容姿の綺麗さもだが、自分と同種の仮面を剥がして乱れさせてやろうと近づいた。
のだが、初めて自分よりもキスの上手い人間と出会い、尚且つシオンの素を見ても引かないどころか、一緒に悪戯に参加してくれるアシェルに本気で惚れる。
アシェルと含みを持たせた会話をするのも楽しんでいる。
アシェルに惚れているものの、アシェルの一番になれないことは理解しているため、共犯者で遊び相手の位置に納まろうとしている。
アークエイドとムーランのことで衰弱しているアシェルを見ていたが、アークエイドとの事件があったあと。それでもアークエイドに心を砕くアシェルを、見ているだけでは我慢できなくなって襲った。
もっと抵抗されるか、せめていつものように掛け合いをしてくれたら。あわよくば自分を見てくれたらと思っていたが、アシェルのあまりにも自暴自棄な姿を見て一線を越えるのはやめた。
教室を出た後アシェルの恋人どころか、支えにも慰めにもならないことを嘆き泣いていたところをパトリシアに見つかり、泣いている理由を問われ、やけくそで心中を吐露した上に慰めて貰っている。
アシェルが記憶を思い出すために再現した後、パトリシアに抱きしめて貰っていたのは二回目で、彼女ならば優しく抱きしめてくれることを知っていたため。
【シーズンズ】会員で、楽しく刺激的な漫画を読みふけっている。
冒険者パーティー【シーズンズ】所属。
《オーラム侯爵家》
メイディー地方自治会の医療担当。
回復魔法ではメイディーに敵わないが、医療担当である。
魔法的な治療より、外科的な技術に力を入れて教育している。
大切なモノを、特に王族を守る為に自分の健康を無視しでも無茶をするメイディー直系を止める役割を持っている。
オーラムのドクターストップが出た場合、自治会全員で協力してメイディー直系を止めることになる。
ストレージの中に、メイディー直系に分解されにくいことを重視した毒薬をいくつか持ち歩くのが義務。
ヴェイル・オーラム 46歳
(王立病院院長、元主治医)
亜麻色髪葡萄色目。
アシェル出生に立ち会った医師で、当時王立病院副院長でありながらメイディー公爵邸に泊まり込みでアシェルを診てくれていた主治医。
アシェルが心を閉ざしてしまったと聞いた時に、心を痛めていた一人でもある。
人柄も良いが、医術の腕も優秀。
アシェルの才能が潰れなくて良かったと、アベル以上の才能を持つアシェルに目をかけている。
☆デイライト地方
《アーバンレイ侯爵家》
デイライト地方の自治会をしている古参の侯爵家。
自治会は武術、社交、医療、魔法で構成されていることが多く、アーバンレイの担当は社交。
ライゼートが武術、ユニフォアが医療、トリスタンが魔法を担当している。
ティエリア・アーバンレイ 20歳 156cm
(長女、第二子、元【シーズンズ】会長)
琥珀髪茶目。
普段はお淑やかな令嬢なのに、【シーズンズ】に関することになると熱量が凄まじい。
元はメイディー三兄弟それぞれにファンクラブがあったが、アシェルが入学する前年度末に統合。統合の立役者という事で初代会長になった。
漫画とBL本という知識を持ち込んだのもティエリアであり、それまでは小説しかなかったにも拘らず急速に漫画文化が発達した。
今は同じファンクラブ会員でクラスメイトだった旦那と結婚し、ライゼート姓になっている。
旦那は自治会で武術を担当する家系の跡継ぎなのだが、決闘に勝ってスタンピードに参加しに来ていた。
ティエリアの剣術の腕前が高いのだが、武術系特化の旦那に勝つのは相性の問題。
旦那には負けなしである。
カナリア・アーバンレイ 15歳 155cm
(次女、第三子、【シーズンズ】会長)
琥珀髪茶目。
ティエリアよりも少し活発ではあるものの、【シーズンズ】が絡んでなければお淑やかな令嬢である。
【シーズンズ】関係のことになると、ティエリア同様暴走しがち。
作家としての活動はしていないが、デッサンをとることはある。
実はちゃんとした絵画を学んでいて、写実的な油絵は上手い。のだが、どうしてもそれを漫画の形に落とし込めず、資料提供はするが漫画を描いてはいない。これは姉のティエリアもである。
武術は得意ではないが、魔法は得意な方。
【シーズンズ】での活動条件に、成績をTop3位以内に保たなければいけないとなっている。
入学当初から順位変動のないTop10入りをしていて、常に1位を保っている。
入学式の式辞も首席だったカナリアが挨拶した。
アシェル曰くカナリアの正答率は95%。どうやって正答率を導き出したのかは不明である。
【シーズンズ】会員で作家、クラスメイトのイザークとよく一緒に居る。
【甘いくちどけとトキメキ】イベントの予行練習で、アシェルから友人のファーストキスは貰えないと言われた時。その場にいたイザークでファーストキスを済ませた。
これはシオンとイザークとでの消去法ではなく、イザークへの恋心が根底にある。
丁度いい口実が出来たので、イザークのファーストキスを奪うついでに、これで意識してくれないだろうかと考えて実行。
今のところ進展はない。
【シーズンズ】の作家たちと、冒険者パーティー【シーズンズ】に所属。
《トリスタン侯爵家》
デイライト地方の侯爵家で、自治会では魔術を担当している。
エスカ・トリスタン 14歳 154cm
(長女、第一子)
琥珀髪はしばみ色目。
眠たそうな眼をしており、どんくさい子のイメージを持たれている。
人見知りで気は弱いものの、器用で要領も良い。我が強すぎる人が苦手。
魔法の腕はなかなかのもので、メイディー公爵家で英才教育を受けたメルティーに並ぶほど。
他に兄弟はおらず、トリスタンの跡継ぎでもある。
【シーズンズ】のことは幼馴染のティエリアとカナリアから聞いており、ファンクラブ会員として愛でる対象に迷惑をかけないようにと思っていたのに、ユリアナ・ノートンにメルティーとの昼食に連行された。
その昼食をきっかけに、メルティー、パトリシアと仲良くなる。
【シーズンズ】の会員。
《ユニフォア侯爵家》
デイライト地方の侯爵家で、自治会では医療を担当している。
サンディ・ユニフォア 15歳 178cm
(長男、第一子)
入学当初から順位変動のないTop10入りをしていて、常に10位を保っている。
《スターク子爵家》
子宝に恵まれず生命の神に祈り、“授け子”を授かった。
王都の冒険者エリアで、大衆食堂【サクラ】を経営している。
パトリシア・スターク 14歳 151cm
(長女、第一子、【シーズンズ】会員で作家)
金に近いピンク髪はしばみ色目。
降ろせば臍辺りまでの長さの髪の毛だが、頭の高い位置でツインのお団子にしており、毛先は肩丈までのツインテールのように出ている。
髪色はピンクブロンドといいたいが、まず見かけないピンク髪。辛うじて光が当たると金が強くなるので、親子の遺伝子を感じる。
瞳はぱっちり二重でとても可愛らしい見た目。
これらはパトリシアが生まれ変わる時に、好きな乙女ゲームのヒロインの姿を希望したから。
髪が伸びてからは髪型もそっくりにしている。本来のイラストでは真っピンクの髪の毛。
“授け子”であり、前世の名前は桜花(おうか)。
大阪人と京都人の間に生まれた生粋の関西人である。
寄宿学校に入っていた時に周囲にはリアル百合が居て、百合物薔薇物の作品の貸し借りがあった。
同人作家・咲山六花の大ファンで、デビュー当初から死ぬ間際まで。咲山六花の手がけた同人誌や商業誌、ゲームに至るまで全て手を出している。
本人も同人作家だった。
交通事故に巻き込まれて亡くなった両親の残した料亭を継ぎ、義両親の介護をして看取ったと思ったら、半年後には夫を癌で亡くしている。
女手一つで4人の子供たちを育てていた。全員娘。
リリアーデは既に死因を聞いているが、アシェルは【シーズンズ】関係や前世あるあるで二人が盛り上がっているのを聞いていることはあっても、桜花が何故死んだのか。何が心残りだったのかは聞いていない。
死因は置いておいて、心残りは残してきた娘達の心配である。
転生してから可愛らしい見た目で、気が強いのも関西弁もないわと、意識して間延びしたおっとりと聞こえるような喋り方をしている。
パトリシア曰く、自分はそういうキャラだと思ってなり切っていれば、心も落ち着くから。
桜花の意識が強いと関西弁になるし、気が強い自覚もある。
シオンがアシェルを襲った(未遂)後、教室の近くで泣いているシオンを見つけ、誰も残っていなかった自分の教室で話を聞いた。
シオンの性格的に話してはくれないだろうし、誰か気にかけてくれる人が居ると伝われば良いと思っていたが、思いのほか深いところまで話をしてもらった。
泣きじゃくるシオンを抱きしめたのは、恋愛感情ではなく溢れる母性のなせる業である。
ちなみに乙女ゲームのヒロインの姿を希望したにも関わらず、パトリシア本人は恋愛に消極的。
ハーレムエンドなんて絶対に在り得ないと思っているし、女性社会の厳しさを前世で身をもって知っているので、婚約者のいない適当な相手とご縁があれば良いなと思っている。
あわよくば胸キュンできる相手だと良いなと思っているが、今のところ意中の相手は居ない。
それよりも【シーズンズ】で同人誌を読み漁ったり、新しい作品を描くことに夢中である。
両親は今でこそスマートな体つきだが、パトリシアが転生してすぐは太り気味で、食卓は濃い味の料理ばかりで味覚障害があった。
料理人を名乗るのもおこがましいレベルの馬鹿舌(パトリシア談)だった料理長を追い出し、厨房の指揮をパトリシアが取り始めたことで両親の健康状態は改善する。
大衆食堂【サクラ】を経営するに至ったのは、スターク子爵家の事業としての側面もあるが、健康的な食事が大事だと両親が実感したためでもある。
《カドラス侯爵家》
コンラート地方の侯爵家。コンラート公爵家ほどではないが一般人より膂力がある。
というのも度々コンラートの血が混じっており、分家に近い扱い。コンラート同様、魔法が苦手なものが多い。
騎士家系だが、冒険者を目指すものも多い一族。
家紋はラウンドシールドを貫く大剣と、コンラート地方であることを示すブルーサルビアがモチーフになっている。
コンラート地方自治会の武術担当。
加勢するよりも、コンラート直系たちを武術で叩きのめして止める方に重きが置かれている。
まかり間違ってコンラートの加護持ちが潜在消費で理性を無くしたら、死を覚悟しなくてはいけないほど責任重大である。
ロバート・カドラス 41歳 182cm
(父)
暗赤色髪ワインレッド目。
小麦肌、短髪、長身がっしり体型の第一騎士団副団長。
コンラート公爵家当主の第一騎士団団長(ダンテ)は、幼馴染でリーシア(末妹)の嫁ぎ先のため仲がいい。
ダンテとは王立学院でキルルと共に、よく手合わせをした仲でもある。
フローレンス(妻)をエラートが4歳の時に流行り病で亡くしている。
十分に一緒にいる時間が取れないことと妻の遺言もあり、息子を非公式お茶会に参加させていた。
自宅への手紙は目を通さない確率が高いので、アンジェラはコンラート騎士団長とロバートの二人に、非公式お茶会の日付と場所をしたためた手紙を渡すようにしていた。
遠征中はその時の残っている騎士団の責任者か、近衛騎士がつかいっぱしりにされている。
毎月行われる非公式お茶会の日は、出仕時に息子を騎士団に預け、時間になったら部下に息子を連れて行ってもらっている。
長期遠征中はタウンハウスまでの送り迎えも頼んでいる。
分かりにくいがロバートなりにエラートのことを考えてのことであり、お茶会終了後はエラートが騎士団で扱かれるのもエラートの為である。
領地は妹夫婦に任せっぱなしで、タウンハウスの執事長たちが間を取り持ってくれている。
極最低限の決裁だけ行う名ばかり当主。
休みの日は直接エラートに稽古をつけている。
アベルの大切なモノの一つ。
フローレンス・カドラス 享年30歳
(母、故人)
コンラート地方侯爵家出身。
ダグラス侯爵家出身で、自治会では医療担当だったため、回復魔法を使うことに秀でていた。(自治会のことは知らないまでも、家系として回復魔法を修練する傾向にある。)
傷だらけになっても自分で回復魔法を使えないロバートを癒しているうちに、距離が縮まり婚姻に至った。
エラートが4歳の時に流行り病でこの世を去った。
遺言として王立学院の友人たちとの約束で、子供が5歳になったら茶会が開かれることをロバートに伝えていた。
エラート・カドラス 15歳 183cm
(長男、第一子)
暗赤色髪ワインレッド目。
小麦肌、短髪だが、襟足のみ伸ばして尻尾のように結んでいる。子供の時から体格がよく長身。
活発で素直だが、戦闘時は雰囲気が変わり駆け引きもしてみせる。基本はおバカな脳筋。
マリクと馬が合い、よくいっしょにじゃれて遊んでいる。
フローレンスが亡くなってからはコンラート公爵家に預けられることも多く、ダンテとグラハムとの仲もいい。いつか剣術でダンテから一本取るのが目標。
獲物はバスターソードとラウンドシールド。タンクが別にいる場合は更に大ぶりなトゥハンドソードを使用する。
騎士団での訓練の成果か、剣術は基本に忠実で誰かを守るための剣。
相手がトリッキーな動きをしても対応できるように訓練もされているので、体術では柔軟に相手の動きに対応している。
描写はないが槍術の授業でも上位。
幼馴染の中で一番貴族らしい貞淑な考えを持っており、それゆえか純情。
責任感も強く、アシェルほど表立ってではないが、さり気なくアークエイドの護衛をしている。
同じコンラート地方侯爵家のミランダから求婚され続けている。
しかしあまりにも幼い時から言われ続けているため、王立学院に入学して周りに男が増えれば言われなくなるだろうと思っている。
アシェルの大切なモノの一つ。
ガディ 23歳 176cm
(エラート専属侍従)
物語では入学当初、お出迎えに出てきたのが彼である。
残念ながら主が在室していると勝手に客人の対応を始めるため、作品的な出番はまずない。
《ケーニス侯爵家》
カドラス、ドゥーム、ダグラスと並んでコンラート地方の自治会をしている古参の侯爵家。
カドラスが武術、ドゥームは社交、ダグラスが医療、ケーニスは魔法担当。
自治会は大体この四種で構成されている。
コンラート地方の侯爵家でありながら、武術よりも魔法に秀でた家系。
ミランダ・ケーニス 12歳
(長女、第二子)
赤髪小麦肌。
明るい性格で、幼い時からエラートに嫁にしてくれと迫っている。
エラートのデビュタントにパートナーとして選ばれ、同時にミランダもデビューした。
パートナーに選ばれたことに舞い上がっていたが、エラートとの付き合いは長いので、周囲を警戒してピリピリしていることにも気付いていた。
急にデビューを決めた理由と関係があるのだろうと、エラートにお喋りしてこいと追い払われても、文句を言うことなく従った。
それでもずっとエラートのことを気にしていて、エラートの苦手な魔法戦になったら助太刀に行くつもりでいた。
エラートの隣に立てるように武術もだが、より一層魔法に力を入れて訓練している。
全ての努力はエラートのため、の一言で片づけられるほど、エラートが大好き。
《ドゥーム侯爵家》
コンラート地方の侯爵家で自治会にも参加している。担当は社交。
コンラート公爵家は寡黙だったり駆け引きが苦手な人間が多いため、円滑な人間関係を築けるように緩衝材になっていることが多い。
騎士としての仕事が無いと社交界に出席しない(そもそも騎士としての警備は出席とは言わない)コンラート当主を、最低限必要なパーティーに引っぱり出すのも役目。
自治会の特徴柄か、人当たりが良く、周囲に気を配れる人間が多い。
イザーク・ドゥーム 15歳 178cm
(長男、第一子、【シーズンズ】会員で作者)
茶褐色髪山吹色目。
サッパリとした短髪で、筋肉のついた統制のとれた体躯に小麦色の肌。整った顔立ちに眼光の鋭い山吹色の瞳。
学院祭の執事喫茶のメンバーに選ばれるくらいにはイケメン。
武芸に通じていて観察眼も鋭く、イザークの描く日常を切り取ったような作品は、アシェル達の武術の癖が細かく描写されている。
手合わせをしていても癖を見抜いて臨機応変に対応してくるので、アシェルが剣を交えていて楽しい相手でもある。
まだ自治会の役割は聞いていないものの、幼少期からダンテとグラハムとは面識がある。
【シーズンズ】の作家陣と仲が良い。
作家ではないが【シーズンズ】会長を引き継いだカナリアとはクラスメイトでもあり、良く語り合う仲の良い相手でもある。
【甘いくちどけとトキメキ】イベント前に、アシェル達の前でカナリアにファーストキスを奪われた。
今のところ進展はない。
ファンクラブ【シーズンズ】の作家であり、仲の良い作家陣にシオンを加えたメンバーで、冒険者パーティー【シーズンズ】として登録している。
☆メイディー地方
《トラスト伯爵家》
メイディー地方の伯爵家。
医師家系であり、領地で薬師や宮廷医務官になる人間も多い。
治める領地に魔の森のような魔素溜まりがあり、時々一家全員で領地に戻るのは、普段領地を守ってくれている親族たちと協力して、スタンピードを起こさないように手を尽くすため。
リオネル・トラスト 41歳 176cm
(父)
赤茶髪瑠璃色目。
親同士の付き合いがあり、アベルとは幼馴染でずっと対抗心を燃やして突っかかっていた。
入学初日に儚げな美人のシェリーに一目惚れ。(どちらかというと憧れに近かった。)
しかしシェリーの好きになった相手がアベルで、勉強や魔法、武術だけでなく、恋愛すらアベルには敵わないのかと落ち込むことになる。
家格は下だが、王立学院生時代は当たり前のようにアベルを呼び捨てで呼んでいた。
アベル殿と呼ぶようになったのは、同じ宮廷医務官として勤め出してから。
サーニャとの出会いは、シェリーに未練たらたらだった……訳ではなく、単純にシェリーという美人を拝みに行って癒されていただけである。
シェリーの傍で仲睦まじくしているサーニャに惚れ、シェリーの時とは違い積極的にアプローチ。
サーニャの返事を貰ってすぐ手を出したため、香油などの準備もなく、サーニャは痛みを味わったらしい。未だにそのことを持ち出されて小さくなっている。
自他ともに認める親馬鹿。
アベルと酒を飲む時や夜勤で一緒になると、お互いひたすら我が子自慢をしている。
ちょっと残念なところもあるが、宮廷医務官としての腕は一流。
比べる相手がアベルだったから悪いだけで、優秀な人材である。
アベルの大切なモノの一つ。
サーニャ・トラスト 45歳 158cm
(母)
・メイディー公爵家参照
サルビア・トラスト 21歳 158cm
(長女、第一子)
赤茶髪瑠璃色目。
小さな頃はほとんどずっとメイディー公爵邸で暮らしていた。
アレリオンとアルフォードの幼馴染で、アレリオンとは長子同士でとても仲が良かった。
アレリオンの大切なモノの一つ。
しっかり者のお姉さんで、弟妹達の母親代わりになろうと駆け足で大人になった一人。
割と頑固な性格で、サルビアが政略結婚はしないと言い切ったのをリオネルとサーニャが認める程。
小さなころから恋愛に関しては夢見がちで、ロマンチックなオペラや小説を好む。
アレリオンとの身分差があるからか、特に身分差を越えたものや、周囲の反対を押し切って熱烈なプロポーズをされるようなものを好んでいる。
アレリオンがサルビアに好かれようと、積極的にアベルの真似をして甘い言葉を囁き続けたのも原因かもしれない。
アレリオンからアシェルへのボディタッチが多めなのも距離感が近めなのも、親しい仲ならこれくらい触れ合うものだという当時の認識があるからである。
サルビアは身分差を理解していたし、大人になればアレリオンは相応しい相手を娶らなくてはいけないと考えていた。
まだメイディー邸に通っていた頃にアレリオンから結婚して欲しいと言われ、「成人してもわたくしのことを好きでいてくれるなら。身分なんて関係ないんだって、堂々と迎えに来て欲しいわ。真っ赤な薔薇じゃなく、真っ赤なガーベラの花束で求婚してくれたら。その時はアンのお嫁さんになるわ。」と伝えた。(燃える神秘の愛という花言葉を持っている。)
それに対してアレリオンが「必ずサルビアのことを迎えに行くよ。真っ赤なガーベラに、僕の気持ちも花に込めて。だから、それまで他の男のものなんてならないで。約束だよ。」と返事。ついでにファーストキスを奪われている。
以後、アレリオンに好きだ結婚したいと言われても「成人まで返事はしないわ。」と言い続けた。
約束を心待ちにしていたのに、成人を迎えた後の求婚はひっそりと隠れるように行われた上に、花束は真っ赤な薔薇だった。
アレリオンが約束を忘れていたショックと、自身の身分が釣り合わないために目立たないように求婚されたと思い、プロポーズを拒否。
それまで通り文通やたまの食事会は行ったが、何故プロポーズを受け入れなかったのかまで伝えることは出来なかった。口に出来たのは「約束を覚えていないのね。」という言葉だけである。
アレリオンが約束を思い出したために無事婚約できたものの、忘れられたままだったら一生独身を貫いていた。
アレリオンに求婚されたために、サーニャの伝手でメイディー公爵家に奉公に出ることが出来なくなってしまったが、王立学院では使用人コースの侍女科と統合科を受講。
また領地運営の役に立てるようにと勉学に力を入れている上に、錬金や薬草学、生物学と、アレリオンの傍に居られるものを受講し、勉強漬けの学院生活を送っていた。
入学から卒業まで、常に成績順位1位を保持し続けた才女である。
リュート・トラスト 19歳 178cm
(長男、第二子)
マルベリー色髪瑠璃色目。
女性の好みが背が低いか高いかに振り切っていたが為に、アルフォードからアシェルとメルティーに近づくなと牽制されていた。
入学前からの婚約者は、年上で背の低い伯爵令嬢。
王立学院卒業後、従軍医師(緑)として就職した。
幼い頃はメイディーの魔法や武術の訓練に混ぜて貰っていたので、その後の訓練にも役立てている。
探査魔法を使えば、誰のものかまでは分からないまでも魔力の動きを観ることが出来る。
大きくなって落ち着いたものの、小さな時はやんちゃ。
アルフォードと一緒によく泥だらけになっていた。
アレリオンとサルビアは穏やかに過ごすことが多かったので、オーレンを遊びに連れ出していたのもこの二人。
アルフォードの大切なモノの一つ。
オーレン・トラスト 17歳 155cm
(次女、第三子)
赤茶髪若草色目。
今でこそ落ち着いて見えるが、甘えん坊の寂しがり屋。
6歳頃まで、サーニャが邸に居ない夜はサルビアに添い寝してもらっていた。
サーニャが邸に居るからといって添い寝をしていたわけではないのだが、いつでも会える邸に居るというだけで安心感があったようである。
メイディー邸で過ごしていたことはほとんど覚えておらず、幼少期にサーニャを奪われたという強烈な意識だけが残っていた。
その原因であるアシェルを憎んでいたが、両家の顔合わせでアシェルの凄惨な過去を知り、自分がアシェルを憎むのはお門違いだと理解した。
謝罪し和解する。
使用人コースを受講しているが、今のところどこに奉公に出るかは決めていない。
婚約者は同じ年の伯爵令息で跡継ぎではないため、いずれは平民となる身。
夫婦で同じ邸に勤めて、代々その家に仕えることが出来たら良いねと話している。
アレリオンとアルフォードの幼馴染ではあるものの、大切なモノというには少し弱い存在。
イザベル・トラスト 15歳 156cm
(三女、第四子)
・メイディー公爵家参照
《ミルトン侯爵家》
メイディー地方の自治会をしている古参の侯爵家。
自治会は武術、社交、医療、魔法で構成されていることが多く、ミルトンの担当は社交。
マルクスが武術、オーラムが医療、ミラージュが魔法を担当している。
魔法よりも武術に強い家系。
これは自治会での担当が社交であり、さらには必要悪であるため自身の身を護れるようにという考えでもある。
メイディーの直系はほとんどが男性であり、女性は歴史を遡っても数えるほどしかいないと言われている。
そのためミルトン侯爵家の跡継ぎは、男好きの遊び人を演じている。
自治会のほとんどは成人を迎えてから役割を教え、それまでは匂わせながら訓練をする程度。
しかしミルトンは、というよりもメイディー地方は幼少期から役割の説明を行っている。
これはメイディー直系が、幼い時から常に王族を守ろうと無茶をするためである。
アシェルの男装については特殊なケースのため、嫡男が成人したら伝えることが自治会で決定していた。
ミルトンでは小さなうちから睡眠薬の耐性をつけさせ、振舞い方を教え込む。
社交担当は情報収集も含むので、引っかけた男や極まれに女を相手にして、睡眠薬で意識を混濁させ口を割らせたり、協力を取り付けたりする。
メイディーが作った毒薬が悪用された場合、社交界に噂を流すのもミルトンの役目。
基本的にメイディーの直系は人当たりが良いので、直接フォローに回ることは少ないが、厄介そうな人間に絡まれていたら、お誘いをかけるという名目で助けに行ったりする。
跡継ぎは子供が出来るまで婚姻できず、その相手は同じ自治会の令嬢でミルトンの役目を理解している人間。
血が濃くならないように、ミルトンから他三家の当主・次期当主へ嫁ぐことは出来ず(どうしてもという場合は廃嫡してから婚姻)、三家はなるべく持ち回りで婚約者候補を輩出している。
そのためミルトンの印象は、当主は代々男好きで女を孕ませたために責任を取って結婚したろくでなし。しかも嫁を放っておいて男と遊ぼうとする浮気者。である。
クリストファー・ミルトン 16歳 173cm
(長男、第一子、生徒会の先輩、風紀)
薄浅葱髪瑠璃色目。
髪の毛は肩につく程度の長さのストレート。
ぱっと見は分からないが、きっちり鍛えて筋肉もついている。
常に笑みを浮かべていて軽薄そうに見えるが、貴族らしいとも言える。
アシェルへはメイディー直系の印象に残ろうとちょっかいをかけたが、性別関係なく性格が好みだと感じる。
アシェルと笑顔の下で腹の探り合いのような会話をするのが好き。
ちょっとした言い回しの違いで含ませた意味を受け取ってくれるのが楽しい。
他の生徒に見える場所でアルフォードやアシェルにちょっかいをかけるのは、パーティーなどで二人で抜け出しても違和感を持たれないため。
素っ気なくしてもめげずにちょっかいをかけてくるので、アシェルの中ではM扱いされている。
男好きで遊び人の噂があるが、本人は童貞。
強気な男性を堕とすまでの駆け引きは好きだが、その先に興味はなく、恋愛対象は女性である。
アシェル曰くキスの技術は中の下。
成人していなかったがアシェルが社交界デビューする可能性があるとして、アシェルが女だったということを教えられる。
生徒会室で襲った時に邪魔が入って良かったと心底思ったと同時に、アシェルに好かれていれば伴侶に出来る可能性もあったのだろうかと考えてしまう。
だが正式に発表されることは無いが婚約者候補がいるうえに、アシェルの一番になれることはないだろうと甘い考えは振り払う。
アシェルも自分の役割に拘っているが、クリストファーも自分に与えられた役割に固執している。
責任感と、その生き方しか知らないからというのも大きい。
アシェルに睡眠薬を盛ったのは、医療担当のオーラムに王立学院生が居なかったため。
オーラムがどう対応するかは分からなかったが、何よりも睡眠を取らせることが優先であり、その手段を持っているためアシェルに騙し討ちで睡眠薬を飲ませた。
ちなみにミラージュ姓の婚約者候補との仲は良好。
とはいえ、お互いビジネスパートナーとしての関係であり、跡継ぎとスペアを産んだ後は離婚するなり愛人を囲うなりしてもいいとなっている。
これは余程お互いが好き合わない限り、ミルトン侯爵家では当たり前の取り決めでもある。
自身がミルトンの役割に関する訓練の為に、母親を独占してしまったという自覚がある。
そのためシオンが他人に甘えるようになったことも理解しており、家族思いなシオンには絶対にミルトンの役割を知られたくないと思っている。
ミルトンの役割の為に悪役を演じるが、中身は常識人で弟思い。
シオン・ミルトン 15歳 160cm
(次男、第二子)
薄浅葱髪瑠璃色目。
髪の毛はふわふわな癖毛で、アシェル曰くアルフォードの髪の毛と触り心地が似ている。
小柄で可愛らしい見た目を活用して、ひっかけた男に甘えている。
そもそも男と遊ぶようになったきっかけは、ミルトンなら男好きだろうという前提で手を出されそうになったことに起因する。
自分の容姿を使えばその場限りでも愛情が貰えると知り、10歳で社交界デビュー後からちょくちょく仲良くなった男性と関係を持っている。
咥えこんだ男の数も多いが、よく貢物も貰っている。でも大抵趣味ではないので、孤児院の寄付に回している。
可愛く純真なイメージを振りまいているが、腹黒い一面がある。というより、本来は腹黒で悪戯っ子である。
しかし笑顔の仮面の下に気付かれるとイメージと違うと言って周囲の人間が去っていくので、常に素を隠して笑顔で可愛らしく振舞うのが当たり前になった。
アシェルは容姿の綺麗さもだが、自分と同種の仮面を剥がして乱れさせてやろうと近づいた。
のだが、初めて自分よりもキスの上手い人間と出会い、尚且つシオンの素を見ても引かないどころか、一緒に悪戯に参加してくれるアシェルに本気で惚れる。
アシェルと含みを持たせた会話をするのも楽しんでいる。
アシェルに惚れているものの、アシェルの一番になれないことは理解しているため、共犯者で遊び相手の位置に納まろうとしている。
アークエイドとムーランのことで衰弱しているアシェルを見ていたが、アークエイドとの事件があったあと。それでもアークエイドに心を砕くアシェルを、見ているだけでは我慢できなくなって襲った。
もっと抵抗されるか、せめていつものように掛け合いをしてくれたら。あわよくば自分を見てくれたらと思っていたが、アシェルのあまりにも自暴自棄な姿を見て一線を越えるのはやめた。
教室を出た後アシェルの恋人どころか、支えにも慰めにもならないことを嘆き泣いていたところをパトリシアに見つかり、泣いている理由を問われ、やけくそで心中を吐露した上に慰めて貰っている。
アシェルが記憶を思い出すために再現した後、パトリシアに抱きしめて貰っていたのは二回目で、彼女ならば優しく抱きしめてくれることを知っていたため。
【シーズンズ】会員で、楽しく刺激的な漫画を読みふけっている。
冒険者パーティー【シーズンズ】所属。
《オーラム侯爵家》
メイディー地方自治会の医療担当。
回復魔法ではメイディーに敵わないが、医療担当である。
魔法的な治療より、外科的な技術に力を入れて教育している。
大切なモノを、特に王族を守る為に自分の健康を無視しでも無茶をするメイディー直系を止める役割を持っている。
オーラムのドクターストップが出た場合、自治会全員で協力してメイディー直系を止めることになる。
ストレージの中に、メイディー直系に分解されにくいことを重視した毒薬をいくつか持ち歩くのが義務。
ヴェイル・オーラム 46歳
(王立病院院長、元主治医)
亜麻色髪葡萄色目。
アシェル出生に立ち会った医師で、当時王立病院副院長でありながらメイディー公爵邸に泊まり込みでアシェルを診てくれていた主治医。
アシェルが心を閉ざしてしまったと聞いた時に、心を痛めていた一人でもある。
人柄も良いが、医術の腕も優秀。
アシェルの才能が潰れなくて良かったと、アベル以上の才能を持つアシェルに目をかけている。
☆デイライト地方
《アーバンレイ侯爵家》
デイライト地方の自治会をしている古参の侯爵家。
自治会は武術、社交、医療、魔法で構成されていることが多く、アーバンレイの担当は社交。
ライゼートが武術、ユニフォアが医療、トリスタンが魔法を担当している。
ティエリア・アーバンレイ 20歳 156cm
(長女、第二子、元【シーズンズ】会長)
琥珀髪茶目。
普段はお淑やかな令嬢なのに、【シーズンズ】に関することになると熱量が凄まじい。
元はメイディー三兄弟それぞれにファンクラブがあったが、アシェルが入学する前年度末に統合。統合の立役者という事で初代会長になった。
漫画とBL本という知識を持ち込んだのもティエリアであり、それまでは小説しかなかったにも拘らず急速に漫画文化が発達した。
今は同じファンクラブ会員でクラスメイトだった旦那と結婚し、ライゼート姓になっている。
旦那は自治会で武術を担当する家系の跡継ぎなのだが、決闘に勝ってスタンピードに参加しに来ていた。
ティエリアの剣術の腕前が高いのだが、武術系特化の旦那に勝つのは相性の問題。
旦那には負けなしである。
カナリア・アーバンレイ 15歳 155cm
(次女、第三子、【シーズンズ】会長)
琥珀髪茶目。
ティエリアよりも少し活発ではあるものの、【シーズンズ】が絡んでなければお淑やかな令嬢である。
【シーズンズ】関係のことになると、ティエリア同様暴走しがち。
作家としての活動はしていないが、デッサンをとることはある。
実はちゃんとした絵画を学んでいて、写実的な油絵は上手い。のだが、どうしてもそれを漫画の形に落とし込めず、資料提供はするが漫画を描いてはいない。これは姉のティエリアもである。
武術は得意ではないが、魔法は得意な方。
【シーズンズ】での活動条件に、成績をTop3位以内に保たなければいけないとなっている。
入学当初から順位変動のないTop10入りをしていて、常に1位を保っている。
入学式の式辞も首席だったカナリアが挨拶した。
アシェル曰くカナリアの正答率は95%。どうやって正答率を導き出したのかは不明である。
【シーズンズ】会員で作家、クラスメイトのイザークとよく一緒に居る。
【甘いくちどけとトキメキ】イベントの予行練習で、アシェルから友人のファーストキスは貰えないと言われた時。その場にいたイザークでファーストキスを済ませた。
これはシオンとイザークとでの消去法ではなく、イザークへの恋心が根底にある。
丁度いい口実が出来たので、イザークのファーストキスを奪うついでに、これで意識してくれないだろうかと考えて実行。
今のところ進展はない。
【シーズンズ】の作家たちと、冒険者パーティー【シーズンズ】に所属。
《トリスタン侯爵家》
デイライト地方の侯爵家で、自治会では魔術を担当している。
エスカ・トリスタン 14歳 154cm
(長女、第一子)
琥珀髪はしばみ色目。
眠たそうな眼をしており、どんくさい子のイメージを持たれている。
人見知りで気は弱いものの、器用で要領も良い。我が強すぎる人が苦手。
魔法の腕はなかなかのもので、メイディー公爵家で英才教育を受けたメルティーに並ぶほど。
他に兄弟はおらず、トリスタンの跡継ぎでもある。
【シーズンズ】のことは幼馴染のティエリアとカナリアから聞いており、ファンクラブ会員として愛でる対象に迷惑をかけないようにと思っていたのに、ユリアナ・ノートンにメルティーとの昼食に連行された。
その昼食をきっかけに、メルティー、パトリシアと仲良くなる。
【シーズンズ】の会員。
《ユニフォア侯爵家》
デイライト地方の侯爵家で、自治会では医療を担当している。
サンディ・ユニフォア 15歳 178cm
(長男、第一子)
入学当初から順位変動のないTop10入りをしていて、常に10位を保っている。
《スターク子爵家》
子宝に恵まれず生命の神に祈り、“授け子”を授かった。
王都の冒険者エリアで、大衆食堂【サクラ】を経営している。
パトリシア・スターク 14歳 151cm
(長女、第一子、【シーズンズ】会員で作家)
金に近いピンク髪はしばみ色目。
降ろせば臍辺りまでの長さの髪の毛だが、頭の高い位置でツインのお団子にしており、毛先は肩丈までのツインテールのように出ている。
髪色はピンクブロンドといいたいが、まず見かけないピンク髪。辛うじて光が当たると金が強くなるので、親子の遺伝子を感じる。
瞳はぱっちり二重でとても可愛らしい見た目。
これらはパトリシアが生まれ変わる時に、好きな乙女ゲームのヒロインの姿を希望したから。
髪が伸びてからは髪型もそっくりにしている。本来のイラストでは真っピンクの髪の毛。
“授け子”であり、前世の名前は桜花(おうか)。
大阪人と京都人の間に生まれた生粋の関西人である。
寄宿学校に入っていた時に周囲にはリアル百合が居て、百合物薔薇物の作品の貸し借りがあった。
同人作家・咲山六花の大ファンで、デビュー当初から死ぬ間際まで。咲山六花の手がけた同人誌や商業誌、ゲームに至るまで全て手を出している。
本人も同人作家だった。
交通事故に巻き込まれて亡くなった両親の残した料亭を継ぎ、義両親の介護をして看取ったと思ったら、半年後には夫を癌で亡くしている。
女手一つで4人の子供たちを育てていた。全員娘。
リリアーデは既に死因を聞いているが、アシェルは【シーズンズ】関係や前世あるあるで二人が盛り上がっているのを聞いていることはあっても、桜花が何故死んだのか。何が心残りだったのかは聞いていない。
死因は置いておいて、心残りは残してきた娘達の心配である。
転生してから可愛らしい見た目で、気が強いのも関西弁もないわと、意識して間延びしたおっとりと聞こえるような喋り方をしている。
パトリシア曰く、自分はそういうキャラだと思ってなり切っていれば、心も落ち着くから。
桜花の意識が強いと関西弁になるし、気が強い自覚もある。
シオンがアシェルを襲った(未遂)後、教室の近くで泣いているシオンを見つけ、誰も残っていなかった自分の教室で話を聞いた。
シオンの性格的に話してはくれないだろうし、誰か気にかけてくれる人が居ると伝われば良いと思っていたが、思いのほか深いところまで話をしてもらった。
泣きじゃくるシオンを抱きしめたのは、恋愛感情ではなく溢れる母性のなせる業である。
ちなみに乙女ゲームのヒロインの姿を希望したにも関わらず、パトリシア本人は恋愛に消極的。
ハーレムエンドなんて絶対に在り得ないと思っているし、女性社会の厳しさを前世で身をもって知っているので、婚約者のいない適当な相手とご縁があれば良いなと思っている。
あわよくば胸キュンできる相手だと良いなと思っているが、今のところ意中の相手は居ない。
それよりも【シーズンズ】で同人誌を読み漁ったり、新しい作品を描くことに夢中である。
両親は今でこそスマートな体つきだが、パトリシアが転生してすぐは太り気味で、食卓は濃い味の料理ばかりで味覚障害があった。
料理人を名乗るのもおこがましいレベルの馬鹿舌(パトリシア談)だった料理長を追い出し、厨房の指揮をパトリシアが取り始めたことで両親の健康状態は改善する。
大衆食堂【サクラ】を経営するに至ったのは、スターク子爵家の事業としての側面もあるが、健康的な食事が大事だと両親が実感したためでもある。
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当然女嫌いの噂なんて知らないクララは良心に従い彼を助け、治療を施す。
だが、レイルドには隠している秘密……性癖があった。
――君の××××、触らせてもらえないだろうか?
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